写真:Hiroko Oji
地図を見るドイツ第3の大都市ミュンヘンは、ビールの本場として観光客が集まり、ドイツ最大の仕掛け時計グロッケンシュピールが人気の的。その仕掛け時計のある新市庁舎から北に延びる通りを進むと、神殿風のバイエルン州立歌劇場が面し、中央にヨゼフ1世像のたつヨゼフ広場に出ます。この広場に面して建つもう一つの横に広がる建物が、今回ご紹介するレジデンツです。
レジデンツは、5世紀に渡ってバイエルン王家として君臨したヴィッテルスバッハ家の本宮殿で、ルネサンス、ロココ、バロック、新古典主義といった各様式が混在するという特徴をもっています。外観そのものは、写真で見る通りシンプルな造りですが、内装は洗練された豪華な装飾で溢れています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る現在、レジデンツ内部は「レジデンツ博物館」と「レジデンツ宝物館」として公開されています。先ずは博物館の方に入ってみましょう。
博物館内では数々の部屋や広間がズラリと並んでいます。どの部屋の装飾にも金細工が施され、絢爛豪華そのもの。壁や天井の至るところに絵画や大きなゴブラン織りのタペストリーが飾られており、宝物レベルの高価な家具や装飾品もあちこちに展示されて、目を瞠るばかりの部屋が続きます。部屋ごとに基調となる色があり、赤・青・緑などが白地と金色の装飾にマッチし、壮麗な眺め。豪華なシャンデリアがぶら下がり、鏡を多用した部屋は目が眩むほど。足元にも目をやると美しい模様が広がっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る一方、宝物館の方に入ってみると、こちらにも目が釘付けになるような貴重な宝物がどっさり展示されています。
以前は宝物館のチケットにも印刷されていた「聖ゲオルグの彫像」は金色に光り輝いて目を惹く一品ですが、どれもこれも素晴らしい宝物ばかり。金製の時計や王冠、装飾品、食器に、宝石がちりばめられた家具、透かし彫りの入ったガラス製の置物などなど、ズラリと並ぶ様は夢の世界のよう。ダイヤやルビーにエメラルド、サファイヤ、パールなどなど、様々な宝石をちりばめた高価な王冠や剣、王家に縁のある貴重な宝物がいくつもの部屋に分けて展示されています。
写真:Hiroko Oji
地図を見るレジデンツ見学の最大の見所「アンティクヴァリウム(考古館)」は、16世紀のアルプレヒト5世時代に建てられたもので、現存するレジデンツの中では最古と言える部分です。奥行きは69メートルもあり、壁面の上部からルネサンス様式のドームのような丸みを帯びた天井にかけて、見事なフレスコ画が一面に描かれています。
又、左右の壁面には、アルプレヒト5世が収集した古代ギリシャ・ローマ時代の彫刻がずらりと並び、その数と眺めは壮大なもの。ただし、半分近くは考古学上の本物ではなく、イタリアで作られたルネッサンス時代の模造品であるともいわれています。それにしても、これだけの収集は他に類を見ないもの。見るだけの価値は大ありです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る出入り口付近に延びる長い廊下は、「祖先画ギャラリー」と呼ばれる部分。ヴィッテルスバッハ家の王と一族の肖像画が121枚展示されている煌びやかな回廊となっています。白地に金細工が額縁となる肖像画がこれほどたくさん並ぶと、壮大な眺めで絢爛豪華!窓から入る光が優しく肖像画の人物を照らしています。
レジデンツは、館内そのものが素晴らしい見所で時間をかけてゆっくり見学していただきたい所です。絢爛豪華な館内を堪能したら、お時間に余裕のある方は、奥に広がる庭園で緑に癒されてくださいね。またレジデンツ内にはクヴィリエ劇場(旧王宮劇場)もありますので、興味のある方はこちらにも足を運んでみて下さい。
なお、レジデンツ通りに面したレジデンツの入口には盾を持ったライオンの像があります。この像の盾の部分を触ると幸運が訪れると言われていますので、こちらもお忘れなく!
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(2024/4/26更新)
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