写真:Kaycom D
地図を見る東武東上線の東武竹沢駅からまず目指すのは金勝山(264m)。改札を出て線路をくぐると「官ノ倉山」方面の案内が出ていますが、それとは反対に右へ進みます。線路沿いの道を少し行くと、「東登山口」と書かれた看板があるのでそこから山道に入っていきましょう。
住宅地の脇の坂を上ると「尾根コース」と「沢コース」の分岐になりますが、どちらから行っても大丈夫(ルートの案内では「尾根コース」を勧めている)。このあたりから本格的な山道になりますが、登山口からは約30分ほどで山頂に到着します。木々の間から遠くの山並みが見え、テーブルと椅子も設置されているので小休止にもぴったり。
金勝山で休憩した後は「小川げんきプラザ」へ向かいます。指標に従い尾根を歩いていくと、プラネタリウムの丸いドームを兼ね備えた近代的な建物が登場。この小川げんきプラザには宿泊施設もあり、展望台や休憩スペースも利用できます。この二階にある展望台からの眺めもいいので、ぜひ上がってみてください。
小川げんきプラザの外にあるトイレの脇から下山道に入ります。「竹沢駅」方面へ向かい下っていくと、やがて森が切れ舗装道路に出ます。少し行くと道路脇に「吉田家住宅」の案内があるので、その地図に従って歩いていきましょう。坂を下りたら左折し、八高線の線路沿いを進んで踏み切りを渡ります。大通りに出たら右折。川沿いにまっすぐ進み、再び「吉田家住宅」の案内が出てくるのでそこを左に入ります。しばらく道なりに行くと、右手の高台に茅葺屋根が見えてくるのですぐにわかるでしょう。
写真:Kaycom D
地図を見る吉田家住宅は、1721年に建築された入母屋造りの埼玉県最古の民家。江戸時代の典型的な「三間広間型」の間取りをしていて、国の重要文化財にも指定されています。茅葺屋根の大きな家は、まるで日本昔話の中にで出てくるような佇まいで、今にも着物を着たおじいさんとおばあさんが家の中から出てきそうな感じ。
中へ入ると囲炉裏のある広い土間にお土産が並べられ、お座敷では蕎麦やうどん、お団子などをいただくことができます。
この民家では、教室や会議などのスペースとしての貸し出しや、囲炉裏を囲んでの食事会なども受け付けているので、ちょっと変わった場所でイベントをやりたいという場合は問い合わせてみてください。
写真:Kaycom D
地図を見る吉田家住宅から官ノ倉山へ続く車道を進み、再び住宅街に入るとすぐ右の角に「三光神社」があります。この神社は明治時代の神仏分離から、日・月・星を祀っていますが、それまでは「妙見社」と称して北辰妙見大菩薩を祀ってきました。
神社の境内には、巨大な御神木「三光神社の大スギ」が立っていて、まるでお堂を守るように参道に張り出しています。小さな境内ではその大きさがより際立ち、これを見るだけでも立ち寄る価値があるでしょう。
写真:Kaycom D
地図を見る三光神社から山里を歩いていくと、鯉が泳ぐ「天王池」が現れます。池のほとりには屋根のついた東屋があり一息することも可能。ここから再び山道が始まり、うっそうとした杉林の中に入っていきます。しばらく細い道を登っていくと、一旦平らな場所に出るのでそこを左。
頂上直下の急な岩場を越えるとパッと視界が開け、絶景が広がる山頂に到着します。官ノ倉山(344.7m)は、今回のハイキングコースの中で一番高い山なので眺めも抜群。東武竹沢駅を9時頃出発すると、ちょうどお昼ごろに着くので、ここで昼食を食べるのもいいでしょう。テーブルはありませんが、ベンチや切り株に座ることができます。
写真:Kaycom D
地図を見る官ノ倉山の次は、すぐ隣の石尊山(344.2m)へ向かいましょう。官ノ倉山から一旦下り石尊山へ登り返しますが、ほんの10分ほどで到着。山頂にはいくつかの祠があるので、これまでの山とは違い霊山的な雰囲気を醸し出しています。石尊山からの眺望も素晴らしいので、官ノ倉山が混雑していたら、こちらに来てお弁当を食べるのもいいでしょう(その逆もあり)。
石尊山登頂の後は下る一方ですが、山頂からほどなく急坂になり鎖場も出てくるのでここはちょっと注意。森の中を抜け登山道の出口の方まで行くと「不動の瀧」と、その向かいの山の中腹に「北向不動」があります。
登山道から車道に出て右折すると、公衆トイレがある休憩所に出ます。そこを通り過ぎ「小川町駅」もしくは「八幡神社」方面に歩いてい行くと、右側に「お帰りコース」と書かれた小さな橋があるのでそれを渡ります。森と竹やぶを横断し再び住宅街に出たら、川の突き当りを右に進んでいきます。
八幡神社に着いたら参道をまっすぐ進み、その先にある大きな鳥居をくぐります。坂を下って道標のある角を右折、道なりに進んでいくと、だんだん賑やかな街中へ入って行きます。小川町は「武蔵の小京都」とも呼ばれ、酒蔵や伝統工芸の和紙のお店などがあるので、途中で立ち寄ってみるといいでしょう。
小川町駅から徒歩15分ほどのところには「花和楽の湯」という温泉施設があるので、そこで汗を流すのもおすすめ。食事やマッサージもできるので歩いた後にはもってこいの場所です。
このコース中、一番高い山でも344mという標高にも関わらず、三つの山すべての山頂からの景色は素晴らしく、また、鎖場などもあり、山登りをしているという実感を十分味わえるコースです。ただ歩くだけなら4時間ほどですが、休憩したり写真を撮ったりしながらだと、プラス1時間から2時間くらい見ておくといいでしょう(自分の体力などに応じて計画してください)。
山の中は、石がゴロゴロした急斜面もある完全な山道なので、足元はしっかりとしたトレッキングシューズを履いていくのがおすすめ。背の高い藪もあるので、長袖長ズボンで肌をガードしていくと安心です。山中に水場はないので飲料水や行動食は必携。ぜひお弁当を持って眺めのいい山頂で食べてください。
埼玉県の低山ハイキングについては、関連MEMOに記載の別記事「低山だけど景色はすごい!埼玉県飯能市で山と渓谷を巡る自然満喫ハイキング」も参考にしてください。
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(2024/3/29更新)
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