写真:坂元 美鈴
地図を見る場所は銀座三越近く、紙パルプ会館10階。広報の田中さんに迎えられ、まずは「銀座ミツバチプロジェクト」のビデオを鑑賞。発足のきっかけや発起人の熱い思い、またミツバチの生態やはちみつについてなど、なかなか濃い内容です。
ミツバチの寿命は30日間で最初の20日は巣の掃除や子育て、蜜を採取するのは最後の10日のみ・・etc。ミツバチもはちみつも身近な存在だけれど何も知らなかったなぁと勉強になることがたくさんありますよ。
写真:坂元 美鈴
地図を見る「『銀座でミツバチを育ててはちみつが採取できたら面白いよね』。そんな思い付きが形になったんです」と語る田中さん。「蜂は環境指標生物と言われていて、農薬などに弱く、ゆえに蜂が生息する場所は人間にとっても良い環境なんです。皆が興味を持つ面白いことをしながら、自然と共存する。それを銀座でやるってところを粋と思ってくださる方もいて、最初は100kgの採取量だったはちみつが今では1トンを生産するまでになりました」。
そのサポーターである、例えば文明堂や資生堂パーラーなどの店頭には現在、同はちみつを使ったかすてらやフレンチトーストなどの銀座限定メニューが並んでるのでぜひお試しを。
写真:坂元 美鈴
地図を見るビデオ鑑賞&レクチャーの後は、専用のネット付帽子をかぶり(刺されることは通常ないけど念のため)、いよいよ屋上の養蜂場へ。いますいます、専用の箱に何万匹ものミツバチたちが。後ろに見える背景が銀座のビル群というのがなんとも不思議な感じ。
ここにいるミツバチは皇居や浜離宮、銀座のマロニエ通りなどで蜜を採取しているミツバチで、特に皇居のガーデンは無農薬なので、いわゆるオーガニックな純粋はちみつが採取できる、というわけです。
どうやってそんなところから銀座のこのビルに帰ってくるの?って思いますよね。ハチはとても頭がよく、半径2キロくらい離れても巣の場所へ帰ってこられるんですって。
なんてことを教わりながらお次は10階のビーガーデンへ。
写真:坂元 美鈴
地図を見るデッキ調のテラス仕様のオープンエアな空間にミントやレモンバーム、ローズマリーなどのハーブがたくさん植えられているビーガーデン。
銀座の街を眼下に臨む心地いい空間で、はちみつにまつわる様々なイベントが行われており、新たなプロジェクトが生まれるコミュニケーションの場ともなっています。ミツバチとはちみつを通して人が出会い、例えば地方都市の稲作支援イベントに発展したり、福島のお米が山口の酒蔵で日本酒になったり。
日常的なところでは、銀座のバーの店主がモヒートの材料にミントを摘みにきたり、なんてこともあるそう。というわけで、見学者も様々なハーブ、試食できるんですよ。
写真:坂元 美鈴
地図を見るそしてお楽しみははちみつのテイスティングです。季節によって開花する花は異なり、その花によってはちみつの色も味わいも大きく変わってきます。
今回筆者が試したのは「夏のはちみつ」と桜の時期限定の「さくらのはちみつ」。「夏のはちみつ」はしっかりと夏らしい濃厚な味わい。「さくらのはちみつ」は、口に入れた後の余韻がまるで華やかなフレグランスのような芳しさ。その時期の花によって、風味が全くことなる奥深いはちみつの世界、ぜひ体感してみてくださいね。
これらのはちみつは、ここビーガーデンほか、松屋銀座地下一階ラベイユでも販売しています。
ミツバチの生態系や環境、はちみつについて学べるのはもちろん、銀座ではちみつ採取?!という話題性ある斬新なプロジェクトの発足からサポーターが増えてその輪が広がり、今や日本全国の地域活性にも尽力するまでに至った過程は、とても興味深いです。
その知名度は海を越え、今やはちみつが古代より神聖な食べ物とされる欧米からの見学者も多いそう。そんな意義あるこのプロジェクトの見学ツアー(1時間2000円)、一味違った銀座観光スポットとしてぜひ訪れてみてくださいね。
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(2024/4/25更新)
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