猪苗代湖の冬の風物詩!渡り鳥「白鳥」と氷の芸術「しぶき氷」

猪苗代湖の冬の風物詩!渡り鳥「白鳥」と氷の芸術「しぶき氷」

更新日:2017/02/07 14:23

日本で4番目に大きい猪苗代湖は、福島県の真ん中にあり、夏は湖水浴やウォータースポーツ、遊覧船などが楽しめます。その猪苗代湖の冬の風物詩として知られるのが、遠くシベリアから毎年飛来する「白鳥」と、厳冬期に風で飛び散った湖面の波しぶきが周囲の木々などに凍り付く「しぶき氷」。どちらも寒さ厳しい時期だけの、期間限定のお楽しみです。

磐梯山をバックにした志田浜湖面には多くの白鳥が!

磐梯山をバックにした志田浜湖面には多くの白鳥が!
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猪苗代湖には、毎年10月上旬頃から翌年4月上旬頃まで、シベリアから白鳥が飛来し、羽を休める姿を見ることができます。その数3000羽以上です。猪苗代湖と猪苗代湖に飛来する白鳥は「猪苗代湖のハクチョウおよびその渡来地」として1972年、天然記念物に指定されています。

猪苗代湖で白鳥を眺められるスポットはいくつかありますが、そのうちの一つ、志田浜では、磐梯山の雄姿をバックにした、多くの白鳥や鴨の姿に出会えます。

志田浜は夏は湖水浴場としてにぎわう浜で、レストハウスやトイレが充実しています。レストハウスの間から、湖面に向かうと、すぐ間近に白鳥が水面にプカプカ浮かんでいます。

磐梯山をバックにした志田浜湖面には多くの白鳥が!
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晴れた日の夕方には、向こう岸の山並みに沈む夕陽に照らされた、可愛らしい白鳥の姿を拝めます。

磐梯山をバックにした志田浜湖面には多くの白鳥が!
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白鳥の種類は口ばしから目元にかけて黒いコハクチョウと、ひと回り大きく口ばしの半分が黒いオオハクチョウです。さらに、マガモ・コガモ・オナガガモなど多くの鴨も湖面をにぎわしています。家族連れで楽しそうにエサやりをする光景も目にします。

白鳥の湖像

白鳥の湖像
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志田浜には、「白鳥の湖」と題した、ハクチョウと一緒に踊る姿のブロンズ像が建っています。

この他の飛来地としては、国道49号線沿いにありアクセスが便利な「長浜」も知られています。冬期も運行する観光遊覧船、ハクチョウ丸とカメ丸の発着地でもあります。また、志田浜と長浜の間にある、その名も「白鳥浜」にも多くの白鳥が飛来します。国道294号線から入る猪苗代湖の西側に位置する「埼川浜(さっかはま)」では、磐梯山を正面に見て、白鳥の姿を拝めます。

風が作る神秘の芸術「しぶき氷」

風が作る神秘の芸術「しぶき氷」
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風にあおられた波しぶきが、岸辺の樹木に凍り付くのが「しぶき氷」です。

国道49号線の天神浜入口交差点と、天神浜オートキャンプ場入口に「しぶき氷」の案内板があります。そこから天神浜駐車場を目指します。会津若松側からキャンプ場を経由する道は未舗装なので、郡山側の天神浜入口交差点から、小平潟天満宮に向かった方がアクセスしやすいです。

天神浜駐車場からは歩いていきます。真冬の寒い時期が一番の見ごろですが、到着するまでに一苦労必要です。車では、すぐ近くまで辿り着けず、雪道を片道約15分徒歩で向かわないといけません。案内板に従って、車止めの先の森の中を進みます。しばらくして、長瀬川の河口付近に出て、道なりに進んだ先、猪苗代湖に突き出している三角州となった湖岸が、しぶき氷の出現ポイントです。

風が作る神秘の芸術「しぶき氷」
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もう一つの徒歩ルートは、天神浜駐車場から、天神浜の湖岸へ向かい左方向へ。湖の湖岸沿いを歩いてもしぶき氷にたどり着けます。湖面も波打った状態で盛り上がって凍りついて、不思議な造形美も楽しめます。氷上を歩くこともできますが、気温が上がって融けやすい時は要注意です。また途中に一本橋を渡る場所があったり、雪深い時や、強風時には危険を伴いますのでご注意を。

風が作る神秘の芸術「しぶき氷」
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写真のように、季節風と波しぶきによって、湖岸の樹木に氷の芸術が作り出されます。
見ごろは、1月〜2月にかけての極寒の時期。その年の天候状況にもよりますが、荒々しい氷が徐々に成長していきます。

三角州の先っぽの絶景スポットで

三角州の先っぽの絶景スポットで
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天気が良ければ、雪景色の磐梯山をバックに、写真のような氷の芸術の絶景に出会えます。2月にかけて、寒い日が続くと、しぶき氷は大きく成長します。気候条件次第で、平成29年は、見事な姿ですが、平成28年は暖冬の影響で、しぶき氷はそれほど大きくなりませんでした。

三角州の先っぽの絶景スポットで
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樹木に張り付いたしぶき氷は、湖の水面のすぐそばに現れます。滑りやすいので、足を踏み外して転落などしないようにくれぐれもご注意ください。

併せて訪れたい周辺スポット!野口英世博士ゆかりの「小平潟天満宮」と新しく完成した「道の駅猪苗代」

併せて訪れたい周辺スポット!野口英世博士ゆかりの「小平潟天満宮」と新しく完成した「道の駅猪苗代」
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天神浜駐車場脇の天神浜入口には、浜の名の由来ともなった「小平潟天満宮」が鎮座しています。太宰府天満宮・北野天満宮と共に、日本三大天満宮と称される神社で、菅原道真公を祀っていて、学問の神様として知られています。パワースポットの掲示もあります。

猪苗代町出身の野口英世博士の父 佐代助の実家が同じ地区にあったので、子供の頃、清作(英世の幼名)少年が、祭礼に度々参拝していました。野口英世博士が信仰していたゆかりの神社です。

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道の駅猪苗代は、平成28年11月19日にオープンした、福島県内で29箇所目の道の駅です。場所は国道115号線沿いの磐越自動車 猪苗代インターチェンジのすぐそばで、猪苗代湖天神浜からも車で約10分の近さです。

レストラン ダイニング アイは、ランチタイム(11時〜14時)に羽釜で炊いた地元のお米や地元猪苗代の蕎麦、会津牛などが味わえ、カフェタイム(14時〜16時)はケーキやお茶をいただけます。

また軽食コーナーには、猪苗代ラーメン・ご当地ソフトクリームの猪屋、笹だんごのほうらい堂、磐梯焼き・スノーワッフル等の磐梯スノードッグがあり9時〜18時まで営業しています。

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猪苗代の地元野菜の農産物やお土産品の物販コーナーは充実しています。

伝統工芸品・会津木綿の猪苗代縞(しま)とのコラボレーション商品テディベアやテディボア(猪)のぬいぐるみが限定商品として販売されています。猪苗代でかつて織られていた黒と茶色の縞模様が特徴的です。レジ袋などにも縞模様があしらわれています。

他にも、お土産品として、会津絵ろうそくや会津塗りの漆器、キャラクターのあかべぇグッズなども販売しています。

食べ物のお土産品も豊富です。会津馬刺し・まんじゅうの天ぷら・軽食コーナー猪屋の猪苗代ラーメン・道の駅限定の天の香蕎麦と天のつぶうどん等々、どれも魅力的です。

また「磐梯黄金納豆パン」(税込216円)は猪苗代町内の老舗納豆を味付けし、甘いパンに詰め、揚げてあります。白ごまの香りとほんのり甘みがマッチしています。

おわりに

猪苗代町は雪深く、地吹雪によって、道路が通行止めになることもある厳しい環境です。そんな中、寒さに負けず冬の猪苗代湖で、季節限定の自然の絶景を楽しんではいかがですか?

猪苗代町にある重要文化財の洋館 天鏡閣の記事「元は皇族の別邸!福島県猪苗代町『天鏡閣』でロイヤル気分を」も猪苗代町観光にぜひ参考にしてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/01/24−2017/02/05 訪問

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