写真:藤井 麻未
地図を見るまずは訪れる時期について。京都は一年中観光客が絶えないけれど、その中でも比較的人が少ない時期がある。クリスマス前後の真冬も比較的落ち着いているが冬の京都はあまりに寒い。そんな方は、ぜひ祇園祭が終わり大文字の送り火の行われるお盆以降、紅葉が始まるまでの間に訪れてみて欲しい。イベントはそれほどないけれど、晴天率も高く気候が安定している上に観光客が少ないので静かな京都の風情を味わうことができる。
写真:藤井 麻未
地図を見る2014年、京都にオープンした話題のリッツカールトン京都。鴨川沿いの静かな立地は隠れ家的で目立たないけれど、一歩中に入れば極上の癒し空間が広がっている。まだまだ人気は高く、予約もいっぱいだし宿泊するにはちょいとお値段が張る…そんな時におススメなのは、リッツカールトンの優雅な雰囲気を手軽に味わえるモーニングだ。宿泊せずともラグジュアリーな朝のひと時を過ごすことができる。
同じように宿泊者でなくても予約できるアフタヌーンティーもあるけれど、こちらは人が多く少々混み合う。プライベート感と静けさを求めるなら、断然モーニングがおススメだ。しかも、非宿泊者は宿泊者の朝食会場とは別の、ロビーラウンジでモーニング。少し遅めの10時〜10時半頃に予約をとれば、更に穴場感大だ。こことパリ本店でしか味わえないピエールエルメの絶品クロワッサン、イスパハンなど特別感のあるモーニングで贅沢な朝のひとときを過ごしてみては。
写真:藤井 麻未
地図を見る京都で混んでいないけれど良い感じの寺院に行きたいのは万人の願望。ここ雲龍院は、まさにそんなワガママを叶えてくれる超穴場寺院なのだ。京都駅からも比較的近い、皇室ゆかりの泉涌寺の塔頭としてひっそりと佇む雲龍院は、実は写経発祥の寺としても有名。本堂では静寂の中誰でも写経をすることができる。
また、悟りの間や決まった場所に座ると障子の窓から一定の景色が見られる部屋、差し込む光が床の間に月の陰影を映す月窓の間など、趣向を凝らした部屋は見ていて飽きない。嬉しいことに、気に入った部屋でお菓子とお抹茶を頂くこともできる。なぜかいつ行っても人があまりおらず部屋は貸し切り状態に。鳥や虫の鳴く声と風がそよぐ音だけがする中、庭園を眺めながらお菓子とお茶で何時間でもぼーっとしていられる贅沢を味わえる。
写真:藤井 麻未
地図を見る三条の繁華街からほど近く、姉小路柳馬場にある“遊形サロンドテ”は小さな町家を改装した居心地の良いカフェ。狭くてモダンな店内は普通あまり落ち着かないものだけれど、ここは不思議なほど居心地良い。モダンさと京町家、そして窓から差し込むナチュラルな光やこぢんまりとした箱庭が見事に融合し、ここにしかない空間を創りだしている。
狭い店内はすぐに人でいっぱいになってしまうけれど、ひとたび席に座ればゆったりとした時の流れを感じることができる。貴重な本わらびを使った餅は店の特製。柔らかくも弾力のある歯ごたえ、ほんの僅かな苦味を感じる複雑な味わい、コクのある甘味は本わらびにしか出せない魅力だ。
写真:藤井 麻未
地図を見る詩仙堂は江戸時代の文人石川丈山の山荘跡。5月下旬のさつきや11月下旬の秋の紅葉、冬の雪景色が見事な庭園は人気のスポットでもある。これらのベストシーズンには庭園を眺められる詩仙の間は観光客でいっぱいになるが、ゆっくりと時の移ろいを感じ、自然の音に耳を傾けるにはやはり人気の無い方が良い。
そこで、夏〜紅葉までの時期が穴場なのだ。更にお昼時の正午あたりを狙って行けば貸し切り状態も夢ではない。そして緑一色の庭園もなかなか美しい。
詩仙堂は、庭園の他にししおどし発祥の史跡としても有名だ。庭園には大きなししおどしが隠れていて、時おり風情のある音を響かせる。静寂の中、詩仙の間に座って緑を眺めながらししおどしの音を聴いていると、心の底から癒されるだろう。
さて、今回は必ずしもベストシーズンというわけではなく、いかにして落ち着いた京都の雰囲気を味わえるかということに重点を置いた時期とスポットをご紹介した。写真好きな方にとっても、観光客が写り込まない京都の写真というのは貴重だ。11月に入り、下旬の紅葉本番になれば再び京都の街には人が溢れる。その前にぜひしっとりした京都を堪能してみてはいかがだろうか。
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(2024/3/29更新)
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