写真:Hiroko Oji
地図を見るフランクフルトから列車で北へ向かい、50分前後で到着するヴェッツラー(Wetzlar)の町。日本人には馴染みが薄い地名かもしれませんが、その町並みは素敵な木組みの家が建ち並び、中世からの雰囲気が残る通りに迷い込むと、まるでタイムスリップしたかのような感覚に陥ってしまいます。
鉄道駅からは、繁華街を通り過ぎて川を渡り、南に向かって歩くこと約20分で、大聖堂の麓に到着します。そこから石畳の坂道と階段を上って行きましょう。白い漆喰の壁に映える色合いの木枠が、1軒1軒それぞれ美しくデザインされて味わいを持ち、屋根に設置された出窓も可愛らしく、思わず住んでみたくなる町並みが広がっています。
写真:Hiroko Oji
地図を見る町の中心地はやはり、大聖堂が面している広場です。大聖堂自体、丘のてっぺんにあり、堂々としたゴシック様式の建物。正面入口周りのレースのような装飾が素晴らしく、内部は荘厳な雰囲気に包まれています。
黄金の王冠を被ったような噴水が中央にある大聖堂前広場は、石畳で覆われ、緩やかな段差のある広々とした空間です。その一角に、クリスマスシーズンになると、山小屋風の屋台が建ち並び、臨時のスケートリンクも設営されて、ドイツのクリスマスマーケットを楽しむ人たちが集まってくるのです。
写真:Hiroko Oji
地図を見る大聖堂前のクリスマスマーケットは、有名どころのものよりはこじんまりしていますが、可愛らしい飾りつけが目を惹きます。石畳は、柔らかい木くずで覆われ、踏みしめるとふんわり絨毯の上を歩いているような感覚。木造りの山小屋風の屋台には、緑や赤を中心に、いかにも「クリスマス」といった飾り付けがされて可愛らしい!
グリューワイン(香辛料のきいたホットワイン)やスープ、甘い匂いのクレープ、レープクーヘンというクリスマス用のクッキー、シュトーレンと言われるドイツのクリスマスケーキ、チーズや生ハム、可愛い形のクリスマスオーナメント・・・などなど、屋台巡りが楽しくなり、店員さんたちの温かい対応にも心が和みます。
昼間はさほど人影は多くはありませんが、夜になるにしたがって賑やかさを増していきます。
写真:Hiroko Oji
地図を見る大聖堂前広場から四方に下る路地を進んでいくと、どこも木組みの家並みが続きます。木組み街道に位置する町だけあって、その数はすごい!どれも、年季を感じさせる木枠でデザインされ、一つひとつ違っていて面白い!梁や角の柱には、色付けされた木彫りも施されており、いくら見ていても飽きることがありません。又町中のいくつかの他の広場でも、それぞれ屋台が軒を並べており、路地を歩いて行く楽しみにもなります。
写真:Hiroko Oji
地図を見る木枠のデザインのみならず、木片で鱗のように覆われた壁も目を惹きます。木片の並べ方にもそれぞれの個性があって、傾斜のある屋根だけでなく、壁面全面を鱗で覆ったような建物もあるのです。写真は、出窓もうろこで覆われたお家の一例です。
ドイツのクリスマスマーケットは、ドイツ語では「ヴァイナハツ・マルクト(Weihnachts Markt)」と言い、シュツットガルトのような世界最大のものから、世界一有名なニュルンベルク、ドレスデンの最古のものなど、全国150か所で開かれる一大イベントになっています。名の知られたクリスマスマーケットのみならず、今回ご紹介したような小さな町のクリスマスマーケットも、その町ならではの個性が溢れていて味わいがあります。
ヴェッツラーは、木組みの家並みを見るだけでも見応えがあります。フランクフルトからでも日帰りで訪れることができる範囲ですので、お時間に余裕があれば、一度お出かけになってみて下さいね。
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(2024/4/23更新)
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