川場村の田園風景に現れるのは、江戸時代の武家屋敷のような長屋門と7棟のかやぶき屋敷。重厚な2枚扉の玄関を抜けると“帳場”と書かれたフロントと囲炉裏があり、高い屋根には和紙照明が優しい光を灯しています。
フロント棟の“本陣”は、長屋門の内側にある“中庭”を囲むように、売店や、朝、夕食処、宿泊者と日帰り者が利用できる“武尊乃湯”に、江戸時代に使われていた、煙草入れ、印籠、根付けなどの古民具や古美術品を展示した“時代物展示処”があり、日本の文化に触れあうことが出来ます。
チェックインにはウェルカムドリンクがあり、フロントロビーの椅子で手続きです。“本陣”と、部屋ある“宿泊棟”への移動は、電動カートで移動します。部屋は、かやぶき民家の“本館”と、更にリフトで移動する“別館”があります。
かやぶき屋敷の“本館”は、4棟の屋敷にそれぞれ2つの宿泊部屋があります。部屋の間には、“暖炉の間”があるので、御隣の音が気になることはありません。屋敷の名前は、「子持」、「武尊」、「赤城」と山の名前が使われ、部屋の名前は、「白樺」、「桂」、「楓」と樹木の名前が付けられています。
室内にも、箪笥や小物入れなどの古民具や浮世絵などの美術品が飾られています。100平米以上ある部屋の間取りは、お召替え処、囲炉裏の間、書斎、2間の和室があり、開放感のある高い天井には、和紙照明の柔らかな光をともしています。また、囲炉裏の間と和室の2か所に設置されたTVは収納されているため、室内と調和しています。
その他部屋には、内風呂と露天風呂があります。露天風呂には、バスデッキにリクライニングチェアーと防水TV、野外バー用の冷蔵庫があります。露天風呂に入り、デッキの向こうに見える田園風景と、愛宕山を見ていると時間を忘れてしまいます。また、トイレに入ると水の音色が聞こえる”水琴窟”が設置されています。
弘法大師が発見したと伝わる川場温泉は、無色透明で体に優しい“アルカリ性単純温泉”、刺激が少ない為「痛風の湯」、「神経痛の湯」と言われています。また、アルカリ性の湯は石鹸効果で、余計な皮脂を落として角質も柔らかくしてくれるため、「美肌の湯」と言われています。
悠湯里庵には、日帰り利用と宿泊者が共用利用する“武尊乃湯”と、かやぶきの宿泊棟に宿泊者専用の“里乃湯(女性用)”と“弘法乃湯(男性用)”があります。“武尊乃湯“の露天からは、宝暦5年(1755年)創建された武尊神社を見ることが出来、”里乃湯“、”弘法乃湯“からは館内の庭園を見ながら露天風呂を楽しめます。
悠湯里庵の泉温は、39℃弱のため、露天風呂と内湯は加温していますが、内湯にもう一つ源泉かけ流しの湯船があります。ぬるめのお湯に入っていると、じんわりと頭から汗が出てきます。美肌に最適な温度は、37〜39℃が最適とされています。また、ぬるめの温泉は、肉体疲労や病後回復、ストレス発散にも最適です。
夕食は、別館「悠山」2階にある「食事処里山」の個室でいただきます。テーブルには、窯炊き御飯の小釜と、しゃぶしゃぶ用のお鍋、蒸し物用の蒸し器がセットされていて、食事開始と共に、固形燃料に火が入り、電磁調理器のスイッチが入れられます。「山葡萄酒」の食前酒が食欲をそそり、小釜や蒸し器のほのかな湯気が立ち込める中での食事となります。
先付は、ガラスの器に盛られた、「きのこみぞれ和え」、前菜は、9つに区切られた木箱に、9種類の料理が違う器に盛られています。お造りは、群馬ブランドの三年成熟のニジマス「銀光」に、艶々とした赤身の「マグロ」、こちらも群馬の特産「刺身蒟蒻」、緑色の大葉と蒟蒻に、紅い刺身、紫色の青紫蘇と目からも美味しさが伝わります。
目の前で蒸し上がった蒸し物は「蓮根饅頭蕗味噌」、主菜は、「上州と上州麦豚のしゃぶしゃぶ」。鍋が2つに仕切られ、辛味噌と昆布の出汁と、ゴマとポン酢のつけ汁でいただきます。締めは炊立ての「赤城鶏と五目野菜の釜炊き御飯」となめこと花びら茸の「お味噌汁」。どれも風味豊かで優しい味のため、デザートまで美味しく頂けます。
朝食は本陣の「時代もの展示処」の先にある食事処。朝摘みの地元野菜が中心の朝食は和食、洋食のいずれかを選べ、こちらも個室でゆっくりと料理を頂けます。朝食は、陶磁器のコップに注がれたオレンジジュースに、デザートのフルーツカクテル、ベーコンとソーセージに、カボチャやジャガイモ、パプリカ、花びら茸を目の前の電磁調理器で蒸し上げる蒸し野菜。
和食はこのほかに、三段の引出の器に入れられた、玉子焼きに、ひじきの煮物、梅干し、海苔の佃煮などのご飯のお供、銀光の焼き魚にゴボウの味噌漬け。主食の川場産コシヒカリは、ふっくらと炊かれ艶があります。
洋食は、生ハムと漬マグロの前菜に、スープはコーンスープ、主菜は、マッシュポテトにジャガイモとニンジンのソテー、花びら茸のグリル、煮豆などのアラカルト。どれも素材の味が生かされ、深い味わいがあります。
宿のシンボルかやぶきの長屋門と四季折々の花が咲く中庭、かやぶき屋敷の庭には、朱塗りの架け橋に、縁結びの神社があります。日本の原風景の外観の中は、カートとリフトの近代的な設備で結ばれています。悠湯里庵は忘れかけた日本と現代が調和した温泉宿です。
この他、本陣と本館の途中に「ぽちとにゃんこの部屋」があり、家族の一員のペットと泊まることが出来ます。また、本館の他に裏山の斜面に建てられリフトで移動する別館「悠山」に4棟の一戸建てに10室の宿泊部屋があります。
2か所の天然温泉に室内の露天風呂、悠湯里庵で贅沢なひとときをゆっくりと過ごしませんか。
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