ザルツブルク市内からバスで約20分。ヘルブルン宮殿は噴水のある庭園が有名な観光スポットです。宮殿は一般公開されていますが、ここの見どころは何と言っても庭園の仕掛け噴水にあり、さまざまな水芸が楽しめる場所です。
ここに来た観光客は、ツアーに参加するために、真っ先に庭園に向かいます。庭園はガイド付きツアーでのみ見学可能で、個人で見学はできません。ツアーは日本語に対応していませんが、説明がなくても問題なく楽しむことができます。
ここの観光は仕掛け噴水を見学するというのがメインなので、夏に訪れるのがお勧めです。
ヘルブルン宮殿は17世紀にイタリア人建築家・ソラーリが手掛けた夏離宮です。大司教のマルクス・シティクスが作らせた仕掛け噴水が有名で、人気の観光スポットになっています。
このゆかいな噴水の数々は、大司教が自分だけは濡れないような席に陣取ってから、宮殿を訪れる客を濡らし、驚き慌てるさまを眺めるといういたずらを楽しめるように作られました。宮殿内に現存するいかめしい顔つきの肖像画からは想像できない、意外にいたずら好きな大司教だったようです。
子供たちは、夏の暑い日にわざと濡れる位置に陣取って、ツアーを満喫しています。椅子に座ると、お約束のように椅子や椅子の後ろから水が噴き出てきて、濡れる仕掛けになっています。子供たちは、きゃあきゃあ大喜び!
もちろん、大人もツアー中、まったく被害がなしに、この庭園を脱出することはできません。通路の両脇からアーチ状に噴射したりとあの手この手で濡らしにかかってきます。
この庭園に来たからには大人も容赦なく、噴水の洗礼を浴びてしまいますが、あまり濡れたくない人は足元に気を付けてみて下さい。地面の濡れ具合から、どの辺りから水が噴き出てくるか推測できます。怪しいぞ、と見当がつくので回避は可能ですが、ここは子供に戻って濡れてみるのはいかがでしょうか。
洞窟風に作られた噴水がいくつもあったり、建物の壁に据え付けられた鹿の頭から水が噴き出したり。まさかこんなところからと思うような、突拍子もないところからも水が出てきます。
庭園内には大物だけでなく小さめのかわいらしい噴水も設置されています。鹿と6匹の犬から成る噴水は『メルキュールの噴水』といい、このような小さなからくり仕掛けがあちこちに見られます。小さなからくり人形はすべて水の力で動いていて、小さいながらも精巧です。
いかがでしたか?今回、紹介した以外にも木彫りの人形を使った機械仕掛けの精巧な『劇場』があったり、細かい装飾が美しい洞窟や、小さな人形が水の力によってせっせと働く仕掛けなど見るものがたくさんあります。噴水は4〜10月の営業で、冬は休業しています。濡れることを考えて、暖かい時期に行かれるとよいでしょう。
ヘルブルン宮殿はザルツブルク中央駅から、25番のバスで行くことができます。
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(2024/4/23更新)
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