写真:羽田 さえ
地図を見る場所は、熊本城からもほど近い熊本市の中心市街地。道路沿いにひっそりとたたずむ、西洋風のお城のような小さな建物が「ポアンカレ書店」です。20年以上も使われていなかった古いガソリンスタンドを改装し、一風変わった古書店に生まれ変わりました。エレガントでレトロな佇まいは、遠目には何のお店か分かりません。
営業時間はなんと日曜・祝日の14:00〜19:00のみ。カレンダーの赤い日の午後にしか開いていない、幻のような本屋さんとしてひそかな噂になっています。
写真:羽田 さえ
地図を見る小ぢんまりした建物内部は、古くて新しい、どこかノスタルジックな雰囲気。手作り感いっぱいのリノベーション空間のあちこちに、オーナーご夫妻の思いがつまっています。大きなガラス窓から外の光が差し込み、かすかな古書の香りが漂う店内には、ゆったりとした時間が流れます。
中央にはテーブルセットが置かれ、手に取った本をじっくり座って吟味することもできます。あまりの居心地の良さに、ついつい長居したくなってしまうかもしれません。
写真:羽田 さえ
地図を見る壁一面に広がる作りつけの書棚には、純文学、紀行、建築、思想、サブカルチャーなど、幅広いジャンルの古書が並びます。流行にとらわれない、自分だけのお気に入りの一冊を探してみましょう。
熊本は、徳富蘇峰・蘆花兄弟を輩出し、夏目漱石や小泉八雲が教師として赴任するなど、昔から文芸にゆかりの深い街。俳人・種田山頭火も熊本に住み、なんと街中で古書店を開いていたことがあるのだとか。ポアンカレ書店のようなちょっと個性的な古本屋が、この街にはよく似合います。
写真:羽田 さえ
地図を見るポアンカレ書店では、本だけでなく映像作品や雑貨の販売も行なわれています。レコード盤サイズで作られたオリジナルの肩掛けバッグやTシャツ類は要チェック。シンプルながら、ゆるい雰囲気が独特の味わいです。
各種施設やイベントのフライヤーも揃っており、熊本の文化を発信、中継し続ける拠点となっています。熊本で何かおもしろいもの、知的好奇心をくすぐるものを探すのにも、もってこいのお店と言えるでしょう。
写真:羽田 さえ
地図を見るポアンカレ書店から5分ほど歩くと、熊本城が見えて来ます。熊本地震で大きな被害を受け、復旧には20年もの歳月がかかると見込まれる熊本城ですが、少しずつ修復作業も始まりました。周辺を散策して、がんばる熊本の現在を見ておくのもおすすめです。
また、ポアンカレ書店からアーケード街を抜けて徒歩10分ほどの距離には「小泉八雲熊本旧居」もあります。古書店の余韻を味わいながらの文学散策も楽しめますよ。
熊本城のほど近く、日曜・祝日の午後にだけ営業している不思議な本屋「ポアンカレ書店」。気ままな旅の途中にふらりと立ち寄りたくなる、そして何度でも通いたくなるお店です。そんな小さな隠れ家古書店を訪ねて、熊本を旅してみませんか。
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(2024/4/20更新)
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