写真:毎川 直也
地図を見る銀座線稲荷町駅から徒歩2分、JR上野駅からは徒歩12分のところに寿湯はあります。昭和27年に作られた昔ながらの外観は、背後のマンションと対比されて一層レトロな雰囲気を演出しています。軒先に飾られた「寿湯」と書かれたプレートの上部には「懸魚(げぎょ)」と呼ばれる彫り物。縁起を担いだ2羽の鶴が彫り込まれた、非常に凝ったつくりです。そして銭湯らしい屋根の造形である、カーブのかかった「唐破風」、さらにその上部には末広がりの「千鳥破風」がつくられており、銭湯らしい造形が凝縮されています。下に目をやると自転車の空気入れ、雨が降ったときにサドルを拭く雑巾と、細やかなサービスが見られます。
写真:毎川 直也
地図を見るこちらは店内のロビー。銭湯ではまず見られない設備にお気づきでしょうか。
右手にある黒いモニターは無料のインターネットサービス(15分間)、その隣には検索した情報を印刷するプリンター(1枚10円)、左手には販売している缶詰を温めるための電子レンジ、盛り付けるためのお皿と調味料まで用意されています。食べ物は缶詰以外に駄菓子も用意され、飲料はお酒も揃い、湯あがりの時間を盛り上げてくれます。こちらではぜひ店主が書いている「寿湯だより」を読んでください。月に一回更新されるこの読み物、お湯を張る側の思い入れや現代の銭湯事情が記されています。
写真:毎川 直也
地図を見るこちらは脱衣場です。天井が異様に低く感じますね。ここは銭湯では非常に珍しい、脱衣場の2階です。露天風呂を増築してお客さんが増えたため、物置だったこの場所を脱衣場に改装したのだそう。そのおかげで、非常に近い距離で代表的な銭湯建築「格天井(ごうてんじょう)」のつくりを見ることができます。ここまで間近で格天井を見ることはまずありません。
アメニティも充実しており、ヘアトニックや化粧水などが5種類置かれ、綿棒、ドライヤーが無料で利用できます。脱衣場が2階建てなのは男湯側のみになります。
写真:毎川 直也
地図を見る浴室は白さが映える昔ながらのつくり。背景画には湖にかかる白い橋、大きな富士山、その下に薬湯(この日は大分かぼす果汁)の湯船と寝湯、座湯、ジェットバスの設備がある2つの湯船で構成されています。薬湯は44℃前後の熱めに設定され、日替わりで様々な入浴剤を楽しめます。隣の白湯は41.5℃程度の適温、銭湯のあつ湯に不慣れな人にオススメです。
洗い場には無料のシャンプー、ボディーソープが置かれ、タオル、バスタオル以外にもナイロンタオルが有料でレンタルされています。一般的な銭湯と比べて品ぞろえが豊富です。
写真:毎川 直也
地図を見る寿湯は平成17年に浴室を改装し、大きな露天風呂を増築しました。上野という都心部でこの規模の湯船、しかも460円で入浴できるのは大変貴重です。ここはもともと薪置き場、薪切り場。改装を機に燃料をガスに変更した際、空いたスペースを露天風呂に改装しました。41℃前後に設定されたお湯と涼しい外気、いつまでも浸かっていられます。
露天風呂以外にも重油を置いていた小屋を「洞窟水風呂」に改装し、その隣に塩を体に塗れる「塩サウナ」が併設されています。露天風呂だけで何時間も滞在できる設備が揃っているため、時間を決めておかないとお風呂をあがるタイミングをつかめなくなりそうです。写真の露天風呂は男性浴室になります。
営業開始が11:00からと早いのはご主人曰く、夜行バスや新幹線で上野に着いてからまずひとっ風呂というお客さんに対応したいため、とのこと。上野から東京観光を始めるかた、移動の疲れを寿湯で流してから一日をスタートさせてみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/20更新)
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