写真:肥後 球磨門
地図を見る縄文杉へのトレッキングで多くの登山者が利用する荒川登山口。ここはマイカーの乗り入れが3月から11月まで規制されていて、アクセスは安房港から5kmほど離れた屋久杉自然館からバスの利用になります。屋久杉自然館から登山口まではおよそ30分の山道です。縄文杉へのトレッキングは早朝(5時台)出発のバスを利用するため乗り物に弱い方は酔い止めを準備することをおススメします。
荒川登山口の標高はおよそ600メートル。ここから標高1300メートル付近にある縄文杉まで標高差700mのトレッキング開始です。ここでトイレを済ませ準備体操をして縄文時代への旅を開始しましょう。
荒川登山口からは、およそ8km続くトロッコ列車の道を歩きます。1時間ほど歩くと、かつて屋久杉伐採の拠点になった小杉谷集落跡に到着します。ここには学校の跡地がそのまま残されていて、かつては何家族かがここで暮らしていたということが分かります。休憩場所がありますが縄文杉まではまだ長い道のりなので、ここでの休憩は割愛して先に進むことをおススメします。
小杉谷までの道中には、柵無しの橋が架かっている場所がありますが高いところが苦手の方は2〜3メートル先をしっかり見て歩けば大丈夫です。橋の上からの眺めが素晴らしく、つい写真撮影をしたくなりますが、後続の方に迷惑にならないことを確認してから撮影しましょう。
一部のトロッコ道は枕木が不均一に並べられているので律儀に枕木の上を歩くとかえって疲れます。枕木を気にせず同じ歩幅で歩くことをおススメします。また枕木の端の部分は濡れていると大変滑りやすいので注意しましょう。
トロッコ道を進んで行くと、樹齢2000年の初代の杉が倒れた上に二代目が生長し、その二代目が伐採された切り株の上に三代目が成長している「三代杉」などの珍しい光景を見ることができます。倒木した杉をつつむ苔は「苔むした森」を創造し、そこにはまさに「もののけ」の世界が広がっています。
トロッコ道を歩いていると、若い苔が成長している場所にも遭遇し、手で触るとフワフワで、これもなかなか面白い経験です。トロッコ道を単調に歩くのではなく時折立ち止まって周囲の自然を楽しむことをおススメします。
荒川登山口からおよそ2時間30分進むとトロッコ道が終わり、大株歩道に入ります。そこからおよそ30分で到着するのがウィルソン株で、1586年、豊臣秀吉の命令で京都の方向寺建立の為に切ったとされる樹齢3000年の屋久杉の切り株です。切り株の中は広さ10畳ほどの空洞になっていて、中から上を見上げると空洞の開口部がハートに見えるということで人気スポットになっています。
ハートはただ見上げただけでは見ることができません。空洞内にある祠の反対側に座り、体を右に傾けると開口部がハートに見えてきます。写真を撮るときも同様に右にカメラを傾けましょう。大変人気がある場所で登山途中は多くの登山者で賑わいゆっくり写真を撮る時間が取れない場合があるので、下山時にゆっくり見学することをおススメします。
写真:肥後 球磨門
地図を見る大株歩道からおよそ2時間で推定樹齢7200年、縄文時代に誕生した世界最古の植物とも云われる「縄文杉」に到着します。樹高30m、根廻り43mの縄文杉は5時間の道のりの疲労を一気に忘れさせるほどの感動を与えてくれます。残念ながら縄文杉に近寄って直接触れることはできません。木の廻りがほとんど伐採され、多量の雨で土が流され根が露出し、さらに登山者が根を踏みつけて縄文杉がこれ以上傷むのを防ぐため15mほど離れた木製デッキの上からの見学になります。
デッキからの見学は夏休みやゴールデンウィークなどのシーズン中は大変混雑して記念写真も思うように撮れない日もあるので、オフシーズンにゆっくりと縄文杉を訪れることもおススメします。
荒川登山口から縄文杉までの登山道はおよそ3分の2がトロッコ道で占められています。山道になるのは大株歩道の入り口からですが、ここからの登山道は登山者が道を踏み荒らさないようにと木道が敷かれ比較的歩きやすくなっています。初心者でも縄文杉に挑戦できるトレッキングですが、一人登山は危険ですので必ず同行者を伴いましょう。
また天気が変わりやすく雨が降ると滑りやすいのでトレッキングシューズなどを必ず着用することをおススメします。
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(2024/4/18更新)
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