写真:木村 優光
地図を見る「東福寺」から北側へ歩いていくと、徐々に住宅街へ入っていくことになりますが、そんな住宅街の丘陵部の一角に「勝林寺」があります。遠目から見ると、境内へ続く階段、そして境内に植えられた真っ赤な紅葉が非常によく目立ちます。住宅街の中にあることから、見過ごしてしまう確率が非常に高いため、知る人ぞ知る寺院!
運よく見つけることができれば、境内階段のほうへ徐々に歩み寄ってみましょう。境内へ近づくにつれ、真っ赤な紅葉が大きくなり、期待感が膨らむことでしょう。しかも住宅街のど真ん中で見つけた寺院ということもあり、更なる期待度が膨れ上がります。
ちなみに、京都という街は不思議な街で、住宅街の中にぽつんと姿を現した寺院が非常に感動指数が高い寺院だったりします。その辺を考えると、京都の街のメインストリートばかり歩いていては、すばらしい光景に出会うことはないのでしょうね。京都観光の際には、「メインストリートだけでなく、小路へ」をモットーに歩いてみましょう。
写真:木村 優光
地図を見る寺院の門構えといえる山門ですが、「勝林寺」は建屋型ではなく、ごく一般的な石碑型。右側には「勝林寺」、そして左側には「毘沙門堂」と書かれているため、正真正銘の毘沙門天の寺院さんです。階段下では大きく見えていた紅葉の正体は、門前まで上ってくると、本堂前に植えられている紅葉であるとわかります。
山門を超え、参道をゆっくり歩いていくと、両側には素晴らしさをまだ見せ付けまいと言わんばかりの、青々とした垣根が数m続いています。そんなところも期待値がぐんぐん上昇していくでしょう。
真正面の本堂の手前には立派な石碑が立っていますが、紅葉の「紅」と垣根の「緑」に加えられた石碑のコントラストが非常に美しいです。特に秋晴れにより青空が広がった日にはため息が出るほどの美しさ!南側の「東福寺」も紅葉の名所で有名で混雑は必至ですが、落ち着いて紅葉を見たい方には、「勝林寺」をオススメします!
写真:木村 優光
地図を見るやがて参堂沿いの垣根もなくなり、左右の境内庭園の様子を見渡すことができる本堂前に到達します。まずは本堂前に立ち止まって一息ついてみましょう。そのあと、ぐるっと身体を360度回すように境内庭園をゆっくりと見渡してみましょう。すばらしい庭園に回転させている身体も止まってしまうかも?!
身体を回転させている場所を中心としたら、身体を1回転する間に何度感動シーンに出くわすでしょうか?数え上げることができれば、「勝林寺」の魅力は感動の数だけ素晴らしいということになります。
特に素晴らしいのは、本堂と紅葉と石塔のコラボレーション!「東福寺」や「清水寺」にはないこじんまりとしたまとめ上げられた良さがあるはずです。これこそが大きい寺院にはない塔頭の魅力といえるものです。
写真:木村 優光
地図を見る本堂に一礼し、背を向けて庭園側を拝見すると、苔がびっしり生えた手入れの行き届いた美庭園が広がっています。そこに素晴らしい間隔で植えられた紅葉の木が、周囲の苔になじみ、色彩豊かな庭園を造っています。
そして、石や白砂のポジションも素晴らしく、これこそ京都美と言えるもの!欲しいところに紅葉の木が植えられ、さらに白砂、石などが置かれた庭園、一見の価値ありです!
写真を撮る場合、どのアングルからとっても和を感じさせる1枚が撮れるはずです。秋もさらに深まれば苔の上に敷紅葉となって、また違った美しさが広がります。そんな時期も作品性の高い1枚が撮れることでしょう。
「勝林寺」は「東福寺」境内から若干離れた位置にありますが、「東福寺」境内にも魅力的な塔頭が数多く存在します。その殆どは境内の一般公開は行われていませんが、山門の外から見る境内も見る価値は十分にあります!
「勝林寺」の立地上、伏見方面へアクセスも可能ですので、伏見稲荷大社を訪問しても良いでしょう。東福寺駅からJR奈良線で1駅、または京阪電車で2駅です。さらに幕末に非常に縁がある中書島周辺もオススメです。
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(2024/4/26更新)
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