写真:Kaycom D
地図を見るカラコルは、ロシア人がキルギスに初めて攻めてきた土地だと言われており、9世紀のはじめごろは、この街の人口の60%はロシア人でした。ロシア人とウクライナ人によって街がつくられていきましたが、1910年、中国から中国系イスラムのドゥンガン人が来たため、ドゥンガン人とウイグル人の数が多くなっていきました。
州都とはいっても街の規模はそれほど大きくはなく、中心地から少し離れるとたちまち自然豊かな風景が広がります。天山山脈の登山の拠点ということもあり、街の中からも美しい山並みが間近に見られ、山に登らずとも十分山の景色が楽しめます。早朝には、町の住人たちが家畜の牛を放牧地に連れて行く光景などが見られるので、早起きして散歩に出かけてみましょう。
写真:Kaycom D
地図を見る「ドゥンガンモスク」は、世界でも珍しい木製のモスクで、釘や金具を使わずに木材だけで建てられています。名前の通り、中国系ムスリム(イスラム教徒)の民族ドゥンガン人の建築家によって創建されました。
木だけで建てられたというのも特長的ですが、もうひとつ、このモスクの外壁の色使いがとってもカラフルで目を引きます。パステルカラー調の色がふんだんに使われ、モスクというよりは「お菓子の家」とかそういうイメージ。庭には色とりどりの花も咲き、まさにメルヘンの世界です。
見学する際は、女性は入口でスカーフを貸してくれるので、それで頭を隠してから中へ入りましょう。
写真:Kaycom D
地図を見るカラコルの街中から車で1時間ほど山の中へ入っていくと、カラコル渓谷にたどり着きます。入り口にはゲートがあり、さらにそこから15分ほど山道を進むと、ホテルの駐車場に到着。このあたりは標高2300mくらいで、夏は高山植物のフラワーハイキング、冬はスキーが楽しめます。
雪のない時期には、道中の草原や丘にも一面の花が咲き乱れ、季節や時間によっては放牧されている動物や養蜂の光景も見られます。また、日差しは強いものの、標高が高い分麓の街より涼しいので、避暑地としてもおすすめ。
写真:Kaycom D
地図を見るカラコル郊外にある「プルジェヴァルスキー博物館」は、中央アジアの研究をしたロシアの地理学者プルジェヴァルスキーにちなんでつくられた博物館。博物館の他にもプルジェヴァルスキーの像とお墓もあり、真っ青な湖「イシク・クル」※も見渡せる約9ヘクタールの緑豊かな公園となっています。
プルジェヴァルスキーはここを通ってチベット※の仏教の中心地まで行くつもりでしたが、チベットの入域許可が取れずになかなか行くことができませんでした。その後、5回目の挑戦で今度こそチベットへ行くと決心し、19世紀の終わりにここまでたどり着きましたが、しばらくこの地で研究している間に病気を患い、死期を悟った彼は、ここに骨を埋めることにしたそうです。
※「イシク・クル」については、関連MEMOに記載の別記事「中央アジアの真珠!キルギスの真っ青な湖「イシク・クル」と天山山脈の絶景」を、チベットについては、「チベット仏教総本山!中国・チベットの世界遺産ポタラ宮を徹底観光」と「ギャコック襲来!中国チベット自治区のラサの見所とご当地グルメ」をご覧ください。
写真:Kaycom D
地図を見るカラコルの街には、気をつけていないと見過ごしてしまいそうなほど小さな店構えの「One Village One Product」のお店があります。
ここでは、ジャイカのプロジェクトとして一村一品運動(一つの村で一つの品を扱う)で出品された品物が販売され、値段はちょっと高めなものの品質はその辺のものよりはいいと言われています。
店内には所狭しと工芸品や特産品が並べられ、特に蜂蜜やジャムは種類も豊富で味見をしてから買えるのでおすすめ。フェルト製品も、素朴なモチーフと自然な色合いで、カバンや小物入れ、人形などがあり人気の商品です。
売上は村の方に還元されるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
カラコルは、イシククル観光の拠点「チョルポンアタ」にも近いので、夏のシーズン中は水遊びもできます。ビシュケク※からバスも出ているのでアクセスも便利。山と湖の両方の大自然の中で色々なアクティビティができるので、アウトドア派におすすめの場所です。
※ビシュケクについては、関連MEMOに記載の別記事「シルクロードの都!キルギスの首都ビシュケクで天山の絶景と異国情緒を楽しもう」をご覧ください。
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(2024/3/29更新)
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