セナド広場を進んだ突き当たりにある「聖ドミニコ教会(Igreja de S. Domingos)」は、黄色い壁と緑の窓やドアがとても印象的です。この教会はとても古い歴史を持っています。1587年にメキシコから来たドミニコ会派の修道士によって中国で初めて建設されたのです。もともとは全て木造の建物でした。その頃は「板棹廟(あるいは板障廟)」と呼ばれていたのです。
18世紀になり、現在のコロニアル・バロック様式に改修されました。4階建てで左右対称であり、南国風の明るさとバロック様式の美しさを兼ね備えています。教会ではクラシックの演奏会が行われることもあり、古い歴史の中で多くの人たちの心の支えになりながら、今でも多くの市民が足を運ぶ場所となっています。
ところで、マカオは中華人民共和国のマカオ特別行政区の一つです。一般的な行き方は香港からのフェリー。高速ジェットも運航しており、約1時間で行くことが出来ます。
香港も同じく特別行政区ですが、香港とマカオの出入りの手続きは実に簡単。香港入国の際に書いている出国カードを提出し、マカオに入る際にはパスポートの提示だけで入ること出来ます。戻りはこの逆となるだけですので、難しく考えず気軽に遊びに行きましょう。
もちろん、日本から直接マカオに飛行機で来ることも出来ます。そちらであれば、香港との往復がないので便利です。
教会内部では美しいパシリカ様式です。これは長方形を基調とし、列になった柱がアーケードとなっている建築様式。古代ローマにおいて確立した建築手法とされます。薄い黄色の壁、そして白い柱の間から洩れる灯りは落ち着いた暖色で、中華圏のマカオにいるとは思えないのではないでしょうか。
多くの観光客が訪れますが、もちろん手を合わせる人々も次々と訪れ礼拝をする場所です。教会であることを忘れず、脱帽する、肌を極端に露出した服装はしない、私語を慎むという配慮を忘れないようにしましょう。
バラの聖母。それがこの教会の特徴です。1929年からポルトガルにあるファティマの聖母を崇める教会となったことから、毎年5月13日には聖母の巡礼が行われています。
ところでなぜ5月13日なのでしょう。それは1917年5月13日に由来しています。その日、ポルトガルのファティマ村に住むルシアという10歳の少女と一緒にいた他の2人の前に、聖母が現れて予言を告げたとなっているからです。それは後に「ファティマの予言」と呼ばれ、人類史に重要な意味を持つとされました。そのような繋がりがマカオにもあるというのは、驚きです。
教会内部の左側にはイエスキリスト像があります。キリスト教系の人たちには見慣れた像かも知れませんが、そうではない人には、十字架のイエスは痛々しく見えるのではないでしょうか。
この他にも幼いイエスを抱いたマリア像もあり、正面だけでは無く教会内部全体をゆっくりと見学しましょう。
1997年に大規模な修繕が終わりました。その後、「ドミニコ博物館」として上階が開放されるようになります。
教会内部は、全て無料で見学することが出来ます。右手奥の階段を上がってみましょう。鐘楼の階を中心として展示されている宗教品は約300点にもなり、長い歴史を感じることができるのです。そして、マカオで最も古い鐘もじっくりと見学して下さい。
世界遺産の歴史地区では様々な見どころがあり、「聖ドミニコ教会」近くでは「民政総署ビル」や「聖パウロ天主堂跡」などがあります。少し歩くだけで、マカオの旅はさらに充実するでしょう。
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