写真:Yamaneco M
地図を見るルーマニア北部の最奥地、ウクライナとの国境にもほど近いのどかな田園風景が広がる美しく素朴な田舎・マラムレシュ地方。
昔ながらのルーマニアの風習や文化が息づくこの場所では、普段から民族衣装に身を包んだ村人が昔と変わらない暮らしを送り、ゆっくりとした時間が流れます。
通りを行き交う馬車や民族衣装を着た人々の姿は中世まるでそのままの絵本の世界!
特にオススメなのは日曜日。日曜日には民族衣装を着飾って家族みんなで教会に礼拝に出かける姿を見ることができるでしょう。
写真:Yamaneco M
地図を見るまた、マラムレシュ地方の都市・シゲット・マルマツィエイの町では年末になるとフェスティバルが開かれ、周辺の村々や国々から各村の伝統衣装を着飾った人々が集結します。この地方ならではの民族音楽や舞踊が見られる盛大なパレードは必見です。
写真:Yamaneco M
地図を見るステキな田舎町の風景が広がるマラムレシュ地方ですが、通りにはレトロな雰囲気が漂う伝統的な家屋が並んでいて、特徴的なのが木彫りの大きくて立派な門!
荘厳な門構えは貫禄さえ感じます。その存在感に思わず立ち止まって見上げてしまうことでしょう。
門には屋根が付いていて、大きな扉とそれとは別に小さな勝手口があります。門はモミの木で造られていて、木彫りの装飾があしらわれています。この屋根付き門構えはマラムレシュ地方独特のもので、この地方に昔からある伝統的な家屋の特徴です。
各家の門は門の装飾や色、そのデザインも驚くほど様々。のんびりと田舎景色の中を散歩しながら、伝統的な家々の門巡りをしてみてはいかがでしょうか。ひとつひとつ異なる見たことないような珍しい門構えの家々は、とても絵になります。
写真:Yamaneco M
地図を見るマラムレシュ地方にはこの地域独特の木造聖堂群が点在していて、その中でも代表的な8つのルーマニア正教の木造聖堂が世界遺産に登録されています。マラムレシュ地方を旅行するならば、ぜひこの木造聖堂群を巡ってみましょう。
8つの世界遺産のうちのひとつ、バルサナ村にあるバルサナ修道院。敷地入口の門をくぐると、グリム童話の世界に迷い込んでしまったかのような幻想的な光景が!
空に突き抜けるような凛とした長いトンガリ帽子のような屋根と曲線を感じさせる丸いフォルムの可愛らしいその独特の建物に目を奪われます。
写真:Yamaneco M
地図を見る建物はすべて木造でモミの木でできています。驚いたことに、建物内は基礎の石などもなく1本も金属の釘も使われていません。屋根もひとつひとつウロコのように重ねられた細かい造りをしています。建物によっては中に入ることもできるので、その繊細な美しい木造技術をぜひ近くで見てみましょう。
また、バルサナ修道院はその素晴らしい木造建築物に加えて、小高い丘に建っていて周囲は山と田園に囲まれた美しい自然に恵まれたロケーションもあり、フォトジェニックなスポットとしてもオススメです。
写真:Yamaneco M
地図を見るマラムレシュ地方への観光拠点となるシゲット・マルマツィエイの町から約18キロのところにあるサプンツァ村。この村にはなんともユニークな「陽気な墓」と言われる墓地があります。陽気という言葉からは程遠いイメージがある墓地ですが、墓地の敷地内に入るとびっくり!
綺麗な青色をベースにした色とりどりのカラフルなお墓がびっしりと並んでいます。ひとつひとつに施された装飾がまさにアート作品のようで、ここがお墓だということを忘れて博物館に来たような気分にさえなります。
大切な人を失った人たちの悲しみが少しでも癒えるよう、明るい墓標にしようという想いから村人の彫刻家がお墓を造り始め、彼の死後は弟子たちがその後を継いでいます。お墓にはその人の生前の職業が描かれてることがほとんどですが、中には車や電車に轢かれたり雷に打たれたりと死因が描かれているものもあります。
良かったことも悪かったことも、ありのままの人生を描いてるお墓。陽気に笑ってその人の死を弔う、という独特のユニークな生死観に衝撃を受けること間違いなしのインパクトのある観光名所です。
写真:Yamaneco M
地図を見る墓地の周辺にはお土産屋さんが何軒かあり、陽気な墓をモチーフにしたここならではのお土産やルーマニアの民芸品なども売られています。旅の思い出におひとついかがでしょうか。
また、墓地から徒歩5分ほどの場所にあるこのお墓を作り始めた村人であり彫刻家「イオン・スタン・パトラシュ」のアトリエにもぜひ立ち寄ってみましょう。
東欧唯一のラテン系国家でもあり独特の文化を感じられるルーマニア。古き良き中世の素朴な雰囲気がそのまま残るマラムレシュ地方。いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介したマラムレシュ地方への観光拠点となる町・シゲット・マルマツィエイはルーマニアの北部にあり、首都ブカレストからも遠くアクセスも決して容易とは言えません。個人で行く場合、起点となる大きな都市クルジュ・ナポカやバイア・マーレを経由し、そこから小型バスしか出ていないような小さな田舎町です。道のりは遠いですが、ぜひ足を延ばす価値のあるオススメの場所!そこでしか出会えない景色が待っていますよ。
木造聖堂群や陽気な墓などはどれも郊外にあり、バスの本数も限られていてその土地に住み慣れていない観光客には公共交通機関を乗りこなすのはなかなかハードルが高いです。車やガイドを手配してツアーを組んだり、タクシーをチャーターするなどして効率よく周るといいでしょう。
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(2024/4/18更新)
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