穂谷のある枚方市は、京都と大阪の間にあり淀川と並行する京街道の宿場町です。今では大阪のベッドタウンとなりその人口40万人という大きな町になっています。
枚方の歴史は古く、北部にある樟葉には越前から来た継体天皇が即位したと言われる樟葉宮があり、朝廷のご猟場や百済王の史跡なども残されている歴史あるところです。
その枚方市の東にあるのがここ穂谷。穂谷はのどかな里山風景が広がる枚方の奥座敷となっています。ここでは、米の減反政策による休耕田で夏はひまわり、秋はコスモスが育てられています。
ちょうど山の傾斜地のため棚田となっており、最盛期には一面のコスモス畑が広がります。その数なんと百万本と言われています。
※開放は、9月23日から11月3日まで(2016年の場合)。
穂谷には、仁徳天皇の御世に建てられた三宮神社があります。もともと、枚方は大阪城から見ると鬼門の地。豊臣秀頼が同じ枚方の一宮神社、二宮神社と共に大阪の守りを祈念して復興したところです。
また近くの尊延寺には重要文化財となった明王像がある「尊延寺」があり、また地元でも人気の「杉・五兵衛」という農家レストランがあります。
杉・五兵衛では、季節ごとに果物狩りができ、10月は柿狩りの季節です。また、かわいいウサギや羊などの動物とふれあうこともできる小動物園もあります。
穂谷周辺の地区は、カメラを持っていけばどこを見ても絵になる懐かしい風景が広がります。コスモスだけでなく、山の木々の彩りはきっと訪れる人をほっとさせてくれることでしょう。
穂谷のまだずっと奥になりますが、「天王」という地があります。天王には「朱智神社」という古社があります。第9代の開化天皇の曾孫の迦爾米雷命(かにめいかづちのみこと)がこの地を治め、朱智姓を名乗りました。第16代の仁徳天皇の御世の619年に社が祀られ、迦爾米雷命と牛頭天王が祀られました。第56代の清和天皇の頃に牛頭天王と共に、二神は八坂神社に遷されたとされています。おそらく天王という地名は、皇室か牛頭天王ゆかりのものだと思われます。
天王の地ものどかな山里です。が、こちらは穂谷とは異なり、かなりの急坂にしがみつくように家々が建っています。その最上段にあたるほどの高い地に朱智神社はあります。かつては、この地からの榊をもって八坂神社の山鉾巡行も行われていました。
なかなか、知る人もいない隠れたお社ですが、実はそんな歴史を秘めたパワースポットの神社なのです。
穂谷のコスモスは、10本100円で持って帰ることができます。ビニール袋やはさみが必要です。また、簡易トイレも設けられています。
コスモス畑へは、京阪電車枚方市駅から穂谷行きに乗車して、堺橋徒歩5分ほどです。無料の駐車場もあります。2016年10月9日(日)には「収穫の秋 穂谷」という模擬店も出るイベントが行われます。収穫祭での人気は地元産のおいしい黒豆の収穫とさつまいも堀。毎年、行列ができるほどの人気です。
朱智神社へはJR京田辺駅・近鉄新田辺駅からバスで天王行きに乗車して、天王下車徒歩10分です。こちらは駐車場がありませんが、坂の下ならば、道端に停めることは可能です。神社まではかなりの急坂で、地元の方は軽トラックで上っていかれますが、一般の方はやめておいたほうが賢明です。歩きやすい靴を履いてお出かけください。
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