大神神社は、奈良盆地の東南にあり、日本最古の道とされる山の辺の道が通っています。高さ467mの三輪山そのものがご神体で、拝殿からお山を拝む神社で、自然を敬う古い神道の形を今に残しています。神様が宿る神聖な山からの自然のパワーを、境内で感じることができます。
大物主大神(おおものぬしのおおかみ)は国造りの神様、医療、造酒、厄除、縁結びなど、人間生活全般の守護神。『古事記』『日本書紀』に大神神社の名前があり、大神神社の名前の通り古くから「神様の大神様」と尊ばれてきました。古代からの歴史を感じることができる魅力あふれる神社です。
大物主大神の化身は白蛇とされています。参拝前には、手前にある「祓戸神社」を拝礼して身を清めます。そのお隣には、縁結びの神様の「夫婦岩」がありますから、忘れないでくださいね。
写真のように、手と口を清める手水鉢は、一般的な龍ではなく見事な蛇。手水舎の後ろにある「しるしの杉」は、三輪の大神があらわれた杉の一つとされています。
ご神体である三輪山は、神職の方でも拝殿から先は入れない神聖な場所(禁足地)です。拝殿と三輪山との間に境に位置する「三ツ鳥居(三輪鳥居井)」も禁足地に含まれるエリアにありますが、貴重で立派な「三ツ鳥居」を拝観することができます。神職の方にお願いしてみましょう。到着殿に昇殿させていただき、頭からお祓いをうけた上で、横から拝観することができます。
とても神聖な所だと実感できますが、思いがけないお話を伺えることも。「大神神社はお酒の神様でもあります。その中で、三ツ鳥居から連想される会社はありませんか?」と。11月の「酒まつり」の時には、サントリーさんだけでなく全国の酒造業者のお酒が並び壮観な様子です。拝殿には、大きな杉玉もあります。
同じ形式の三ツ鳥居を、山の辺の道を天理の方向に30分強歩いたところにある写真の桧原神社で見ることができます。
拝殿の右手前には、大物主大神の化身の白蛇の住処のご神木「巳の神杉」が。樹齢500年、蛇の好物されている生卵・お酒のお供えがあがってます。お願いすることで、金運・福徳がもたらされるといわれています。
拝殿の右奥には、「神宝神社」があり、名前の通り、お宝・財物を守護する神として昔から信仰されています。
拝殿の左側にある参集殿の入り口にいる兎の像。大神神社では「卯」の日に神事がおこなわれています。大物主大神は出雲の大国主神と同一神、有名な出雲の「因幡の白兎」の神話の影響もあり、江戸時代に奉納された鉄の鳥居の置物だったそうです。太平洋戦争末期の金属供出からこの兎だけ免れました。
今では身体の痛い所を癒してくれる、願い事をかなえてくれる「なで兎」として愛され、信仰される存在になっています。歴史を知ると、ありがたみがより感じられる、可愛らしい兎さま。ピカピカに光っていますよ!
歴史の古い大神神社は、自然豊かなマイナスイオンいっぱいのパワーあふれる神社。広い境内には、他にも神社が多数あります。ご神体の三輪山登拝口のある狭井神社は病気平癒の神、久延彦神様は知恵の神様として有名です。古代のロマンを感じながらの山の辺の道の散策もおすすめ。名産の三輪そうめんも美味しく魅力です。ぜひ、訪れてみましょう!
JR桜井線の三輪駅から徒歩5分ですが、電車の本数が少ないですから、時刻を調べる必要があります。なお、土・日・祝日は、桜井駅と大神神社の間にシャトルバスが出ています。
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(2024/4/25更新)
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