写真:島塚 渓
地図を見る清水坂をまっすぐに登っていくと見えてくるのが、華麗な仁王門と三重塔。ここは清水寺の正面へと続く、観光のメインストリートになっている通りです。両側には多くのお土産屋さんが立ち並び、他の参道と比べてみても圧倒的に人通りが多いのが分かります。清水坂は道幅が比較的広いのにもかかわらず、世界各地から集まる観光客で大渋滞になることもしばしば。
京都情緒が感じられるこれらのお店の前では、思わず誰もが立ち止まりたくなってしまうもの。活気に溢れる現代的な雰囲気と昔から変わらぬ古都の趣を感じたいなら、この清水坂を通ることをおススメします!
写真:島塚 渓
地図を見る清水寺に行かれたかたなら、三年坂や二年坂という地名を一度は聞いたことがあるはず。高台寺から清水寺に通じる通路には、そんなユニークな名前がついた坂道がいくつかあります。その代表格ともいえるのが三年坂。清水坂につながる約100mの石畳を三年坂(産寧坂)と呼び、京都の観光地のなかでも高い人気を誇っている場所です。情緒豊かなこの一帯は重要伝統的建造物群保存地区として指定され、私たちがイメージする“the京都”の趣をいまに残しています。
この三年坂(産寧坂)という少し変わった名前の由来には諸説あり、はっきりしたことは分かっていません。大同3年(808年)に完成したため三年坂と名づけられたという説や清水寺にある子安観音へ「お産が寧か(やすらか)でありますように」と願いながら通ったことで産寧坂になったという説などいろいろあります。なかには、ここで転ぶと三年以内に死ぬという縁起の悪い言い伝えまで残されています。寿命が縮まるという話はあくまで民間の伝承ですが、急な坂なのでくれぐれも十分に注意して登ってくださいね。
写真:島塚 渓
地図を見る高台寺から清水寺へと通じる石畳の道が一念坂と二年坂です。このあたりは料亭やお土産屋さんが立ち並ぶ観光地として整備されています。なかでも二年坂(二寧坂)は大正時代から続く甘味処があり「甘党の素通り出来ぬ二寧坂」と言われるほど、スイーツ好きには外せないスポットになっています。
それに対して一念坂は比較的新しく整備された道で、通りの名前には「年」ではなく「念」の字が使われるのが一般的。また「坂」となっていますが正確には平坦な小路となっています。他の通りと比べてみても、慎ましやかでしっとりとした構えの店が印象的な場所です。
写真:島塚 渓
地図を見る五条通りを清水寺に向かって歩き、東大路通りの先にある分かれ道を右へ折れると、茶わん坂と呼ばれる通りに出ます。ここは清水坂の裏通りにあたるような場所で、清水焼(京焼)の聖地としても知られています。
一般的に清水焼(京焼)の名で知られているこの焼き物は、カラフルな絵を施した色絵(いろえ)に代表される高級感のある作りが特徴。8世紀ごろに行基がここで陶製したことが起源だとされ、16〜17世紀には色絵の製作が始められたと言われています。現在でも陶芸家や陶器店が集まるスポットとして、閑静で上品な趣を感じられる坂道になっています。清水焼はお土産にも持ってこいなので、ぜひここで1つ買ってみてはどうでしょうか?
今回紹介した清水寺参道以外にも、周辺にはまだまだ美しい道がたくさんあります。その1つが石塀小路。高台寺の近くにあるこの通りには石畳が敷き詰められ、京都らしい風情を楽しむことができます。清水寺からも歩いてすぐの距離なので、ぜひいっしょに訪れてみてください。東山・祇園界隈は歩くことで、その楽しさを実感できる場所です。億劫がらずにいろいろな道を歩いてみることで、きっと素敵な場所に辿り着くはずですよ。
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(2024/3/29更新)
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