世田谷にある穴場の紅葉名所「五島美術館」の美しい庭園は見どころいっぱい!

世田谷にある穴場の紅葉名所「五島美術館」の美しい庭園は見どころいっぱい!

更新日:2016/10/11 16:15

結月 ここあのプロフィール写真 結月 ここあ 旅行ブロガー
世田谷区上野毛にある「五島美術館」は、国宝や日本と東洋の古美術品を多数所蔵する美術館で知られていますが、およそ6000坪ともいわれる敷地内には素晴らしい庭園もあるんです。東京には多くのメジャーな紅葉スポットがありますが、こちらはご存知でしたか?四季折々の木々が美しく、特に秋の紅葉の季節は見事なんですよ。美術館と紅葉が一緒に満喫できる五島美術館をご紹介しましょう。

住宅地にひっそりと佇む五島美術館

住宅地にひっそりと佇む五島美術館

写真:結月 ここあ

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東急大井町線の上野毛(かみのげ)駅から、静かな住宅街を5分ほど歩いたところに「五島美術館」があります。五島美術館は東京急行電鉄株式会社の元会長・五島慶太氏が、 鉄道事業のかたわらに半生をかけて古写経をはじめとする貴重な美術品の数々を蒐集しました。
「源氏物語絵巻」「紫式部日記絵巻」などの国宝が5件、重要文化財の50件を含めて約5000件ほどを所蔵しています。

美術館を堪能したら庭園へ

美術館を堪能したら庭園へ

写真:結月 ここあ

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五島美術館では展覧会が年に6〜7回開催されており、その都度展示品が変わりますが、毎年春には国宝の「源氏物語絵巻」を秋には「紫式部日記絵巻」が公開されます。

展示室1の入り口には、元々は鎌倉の鶴岡八幡宮内に祀られていた「木造愛染明王坐像」が常時展示されています。近代の神仏分離の際に仏堂への破壊から逃れ、いくつかの寺院などを経て、こちらの美術館の所蔵になりました。
像の高さは約1メートル、頭には獅子の冠をかぶっており、右の第一手には三鈷杵・第二手に蓮華・第三手に矢を持ち、左の第一手には五鈷鈴・第二手は五指を握り・第三手は弓を持っています。厳めしい顔の像ですが、堂々とした立派なものです。

庭園へは美術館内から入場できます。
中国や朝鮮でも見かける文人像が門番を務める、天祐庵門から庭園内へ。

地味ですが見どころは多数

地味ですが見どころは多数

写真:結月 ここあ

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五島美術館の庭園は、多摩川が武蔵野台地を侵食してできた傾斜地にある為、山あり谷ありと自然がそのまま大事に残されて、東京とは思えないほど自然が溢れています。
6000坪ほどの庭園には、伊豆や長野の鉄道事業の際に引き取った石仏や燈籠などがあちこちに置かれ、赤や黄色の色とりどりの紅葉の中に、ひっそりと佇む燈籠や石仏などが顔を覗かせます。菖蒲園・瓢箪池・蓬莱池・赤門・大日如来などと見所も多数あります。

亀が支える燈籠

亀が支える燈籠

写真:結月 ここあ

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こちらは重厚感のある善導寺型燈籠です。
五輪塔の最下層はなんと亀で、その上には松の彫られた柱があり、中台の側面にはハート型の刻り込みや、六角の火袋に茶道具に使う道具を彫るのが善導寺型燈籠の特徴の一つともいわれています。このような燈籠もあちこちにあります。

庭園のみの入場もできます!

庭園のみの入場もできます!

写真:結月 ここあ

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こちらは空をつくような多重層塔(石台付)。この辺りは見晴台庭園で、天気がよければ富士山も見ることができるスポットです。
山を歩いたり谷を歩いたり、時折石畳や苔生す道に出会ったりとまるで山里を歩いているような気持ちになります。

紅葉の季節が特にお勧めですが、東京都指定天然記念物となっている上野毛のコブシ、ツツジ・枝垂桜などと四季折々違った景色を見せてくれますよ。
なお美術館に入館すれば、無料で庭園を見学できます。庭園のみの利用は300円となっています。

五島美術館

都心には大きな美術館がいくつもありますが、美術館と庭園が楽しめるところは数少ないと思います。多少ずれはあると思いますが、東京の紅葉は概ね11月下旬から12月の上旬が見頃となります。メジャーな観光地に飽きたら、上野毛まで足を伸ばして、美術館と紅葉を一緒に楽しんでみませんか。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2015/12/04 訪問

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