ブリキのおもちゃ博物館がオープンしたのは1986年4月。館長の北原さんは20代の頃からポスターやアンティークグッズ、ブリキのおもちゃを蒐集してきたというコレクター。せっかく集めたものたちを多くの人に見てもらいたいという思いから、博物館のオープンを決めました。ここに並べられているのは膨大なコレクションのほんの一部ですが、それでも3,000点はあります。
白壁に緑の屋根、一見するとかわいい洋風住宅のように見える外観ですが、それもそのはず、ここはかつて外国人宣教師が暮らしていた建物なのです。主を失い空き家となっていたところを北原さんが借り受けて改修しました。そのため、お店に入るというよりは、誰かの家を訪ねるような温かい雰囲気があります。
この場所は「博物館」と謳っていますが「TOYS CLUB」という名のショップも併設されています。玄関を入るとまず迎えてくれるのはショップで扱っている雑貨たち。駄菓子から、ポストカード、フィギュア、書籍、そしてもちろんブリキのおもちゃなど幅広く扱っています。
ショップの奥が博物館になります。ドアや壁で仕切られているわけではないので気軽に入れるのですが、ここから先は入館料(大人200円/小・中学生100円)が必要です。
1890年代から1960年代にかけて作られた国内外のブリキのおもちゃがずらりと並んでいるさまは圧巻のひとことです。すべて見どころという感じの館内ですが、特に注目してほしいのはロボットコーナーです。このコーナーに飾られているのはすべて日本製のもの。戦後、おもちゃが経済復興の一助として大切な役割を担っていたという背景をスタッフが丁寧に説明してくれました。他にも『アメリカン・グラフィティ』に出てくるようなダイナーのジオラマも必見です。
人間がいなくなると、おもちゃたちが話をしたり自由に動いたり……という内容で大ヒットしたピクサーの人気CGアニメ『トイ・ストーリー』。あの名作誕生の陰にこの博物館の存在があったことをご存じでしょうか。映画に登場する胴体部分がバネになっている犬のおもちゃ「スリンキー・ドッグ」はこの写真のおもちゃをベースに作られたキャラクターなのです!
あるとき、ジョン・ラセターさんが一般客として訪れました。展示されているおもちゃを見てラセターさんは、まるで生きているようだ!と大感激。その来館体験がベースとなって『トイ・ストーリー』が生まれたのです。その後『カーズ』が公開されたとき、ラセターさんは再び来館。そのときの写真が館内に大切に飾られています。
ブリキのおもちゃ博物館の敷地の奥には、季節を問わず1年中クリスマスグッズを販売している「Christmas Toys」があります。玄関までのアプローチにサンタクロースやスノーマンの飾り付けが施してあり、お店に入る前から気分はワクワク!数百円で買えるお手軽なグッズから本格的なツリーまで幅広く取り揃えてあり、見ているだけでクリスマス前のあの幸せな気分がよみがえってきます。
横浜「ブリキのおもちゃ博物館」はみなとみらい線「元町・中華街駅」6番出口から徒歩5分、JR石川町駅南口から徒歩15分となっています。
北原氏のコレクションは膨大で、横浜以外にも「箱根北原おもちゃミュージアム」「河口湖北原ミュージアム」、さらに羽田第一ターミナルマーケットプレイスに「北原コレクションエアポートギャラリー」、千葉県柏市のセブンパークアリオ柏に「北原コレクションミュージアム」と各地にミュージアムを展開しています。そのほかにも年に何回かイベントを絡めて企画展示も行われています。
興味のある方はぜひそちらも巡ってみてはいかがでしょうか。
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(2024/4/20更新)
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