世界遺産の街グアナファトの都市伝説めぐり

更新日：2016/12/21 11:28

グアナファトはメキシコ中部のコロニアル調の街並みが美しい世界遺産の街。カラフルな家が所狭しと並び、迷路のように入り組んだ小さな小道探索が面白いグアナファトは、多くの観光客を魅了します。独立戦争の舞台ともなった歴史の深いグアナファトには、興味深い「都市伝説」がたくさん存在します。実はとっても迷信好きなメキシコ人。彼らの嘘のような本当のような伝説を聞きながらグアナファト観光を楽しんでみては？

1.メキシコ版ロミオとジュリエット「口づけの小道」

写真：miyoshi yuca

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グアナファトの有力な家庭の生まれの少女カルメンは貧しい炭鉱夫のルイスと恋に落ちます。厳格なカルメンの父親はそれを知って大激怒。カルメンを部屋に閉じ込めてしまいます。会えなくなるのが耐えられないとルイスはカルメンの部屋のちょうど向かいにこっそり移り住むことに。とても狭い道を挟んで向かい合った窓から二人はちょうど手を取り合うことができたのです。しかし、ある日二人が手を取り合い愛の言葉を囁き合っているところをカルメンの父親が発見してしまいます。そしてあまりの怒りに娘をナイフで刺し殺してしまったのです。悲しみに暮れたルイスは息絶えたカルメンの手のひらに口づけをし自らの命を絶ったのだとか…

グアナファト観光の中心となるラウニオン広場から徒歩約５分ほどの「口づけの小道」はカップルに人気の観光スポット。階段を上ったところで口づけを交わしたカップルは７年間幸せになれるとかなれないとか。気になるお相手と訪れた際には是非。

2.グアナファト名物ミイラの秘密

写真：miyoshi yuca

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１９世紀初期、グアナファトではペストが大流行し、多くの人々が犠牲となりました。当時ペスト患者の遺体は感染を防ぐため、すぐに土葬するのが一般的でした。ところが、ペスト感染者の中には、症状によって一時的に死んだようなショック状態に陥ることが稀にあったそうです。あまりの犠牲者の多さに、死亡宣告も煩雑になっていたこともあり、目がさめると地中深くの棺の中何てことも…真っ暗で絶望の中、苦しみながら死んでいったのだとか…

そんな悲惨な運命を辿った犠牲者のミイラが展示されている「ミイラ博物館」はグアナファト観光の目玉でもあります。生き埋めになった犠牲者の苦しそうな表情、悶絶のあまり体をよじらせたミイラの姿はおもわず目を背けたくなってしまいます。ちょっと不気味なミイラ博物館。怖いもの見たさで足を運んでみては？

ミイラ博物館は少し街のはずれにあるのでイダルゴ市場から出ているバス（片道５ペソ）、またはタクシーを（約５０ペソ）利用するのがオススメです。

3.メキシコ独立の伝説的英雄ピピラ

写真：miyoshi yuca

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当時スペイン植民地だったメキシコは独立戦争の真っ只中。戦いの中心地にもなったグアナファトでは難攻不落の要塞アロンディガにスペイン人が逃げ込み、銃撃や大砲で攻撃。独立軍はなかなかアロンディガに近寄れず、攻撃は一層激しく長引いていました。そこで立ち上がったのがピピラの名で知られるグアナファトの炭鉱夫フアン・ホセ・マルティネス。ピピラは石碑を背負い、銃撃を避けながら決死でアロンディガに突撃し、扉に火を放ち、独立軍に勝利を導いたのです。

激戦の舞台となったアロンディガはグアナファト市内にあり、現在博物館として一般公開されています。また、伝説の英雄ピピラの記念像もその名も「ピピラの丘」と呼ばれる丘の上に設置されているので是非訪れてみてください。

ピピラが守ったグアナファトの絶景

写真：miyoshi yuca

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ピピラが実在したという記録は全く残されていないというものの、メキシコ独立の英雄として親しまれています。グアナファトにはピピラの丘と呼ばれる丘があり、グアナファトの街並みを一望できる絶好のフォトスポットです。そこにはピピラの勇姿をたたえ、巨大な記念像がそびえ立ち、まるでグアナファトの街を見守っているよう。ピピラが体を張って守った愛する街グアナファト。その美しい街並みがいつまでも守られるよう願いを込め、その絶景を堪能しましょう。

ピピラの丘は徒歩、またはケーブルカー（片道２０ペソ）で訪問可能。