豪雨災害から復活!北海道「然別峡かんの温泉」リニューアルで秘湯が大幅パワーアップ

豪雨災害から復活!北海道「然別峡かんの温泉」リニューアルで秘湯が大幅パワーアップ

更新日:2017/07/18 10:30

藤田 聡のプロフィール写真 藤田 聡 温泉研究家、紅葉ガイド
然別峡かんの温泉(菅野温泉・北海道鹿追町)は豪雨災害から復活し、2017年6月12日に営業再開しました。北海道を代表する秘湯として知られますが、リニューアルによって宿の各所が大幅に進化。浴室設備も温泉泉質も最高です!
山間部の温泉ですが、実は北海道ガーデン街道「十勝千年の森」にも比較的近く、観光の基地にも最適。客室も美しく郷土料理も楽しめる、かんの温泉の魅力を紹介します!

美しく近代的な秘湯!然別峡かんの温泉こもれび荘

美しく近代的な秘湯!然別峡かんの温泉こもれび荘

写真:藤田 聡

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然別峡かんの温泉は、明治45年から続く北海道を代表する秘湯です。2008年から2014年まで6年間も休業しましたが、大規模なリニューアルにより美しく生まれ変わりました。

二年後の2016年には、台風の豪雨災害により再び休業。ポテトチップスが品薄になるなど、影響は日本全国に及びました。しかし、2017年6月12日に復活し、営業再開。二度の休業と修繕により、多額の費用が発生したにもかかわらず、値上げせずに営業を継続するとのことで、地元の秘湯を守るという経営方針に頭が下がります。

なお写真手前の木造建築が、温泉がある浴室棟。背後のビルが、宿泊棟の「こもれび荘」です。

足元自噴温泉「イコロ・ボッカの湯」が最高!

足元自噴温泉「イコロ・ボッカの湯」が最高!

写真:藤田 聡

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かんの温泉には11の温泉浴槽があり、その大半にアイヌ語の名称が付いています。中でも断然おすすめなのが、足元自噴温泉の「イコロ・ボッカの湯」。アイヌ語で「宝物が湧き上がる」の意味で、まさに足元自噴を示す名前です。

「イコロ・ボッカの湯」は、昔は「クロレラの湯」と呼ばれた温泉です。岩風呂の様子は昔の風情を維持したまま、半露天風呂に生まれ変わりました。さらに温度調節ホースを水中に通して、加水して温泉が薄くなるのを防ぎ、温泉好きが喜ぶ源泉非加水かけ流しを実現しています。熱交換器による温度調節は「波切の湯」でも実施。また「波切の湯」と「幾稲鳴滝の湯」も、昔の秘湯風情を活かした浴室です。

かんの温泉は新設浴室も最高!

かんの温泉は新設浴室も最高!

写真:藤田 聡

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昔からの秘湯風情が楽しめる温泉から紹介しましたが、新設の温泉浴室も最高です。実は、6年間の長期休業期間にも土砂崩れ災害があり、温泉浴室を新築しただけでなく、源泉も掘削し直しているのです。これにより温泉泉質も変わりましたが、温泉好きなら「泉質がグレードアップされた」と感じるに違いありません。

写真は左が「イナンクルアンノーの湯」(また会おうぜ)、右は「イナンクルアンナーの湯」(また会おうね)。いずれも含有重曹食塩泉ですが、絶妙なスベスベ感が素晴らしい温泉で、女性はもちろん、男性でも嬉しくなってしまう程。かんの温泉の素晴らしさを、改めて実感出来ます!

秘湯とは思えない美しい客室!

秘湯とは思えない美しい客室!

写真:藤田 聡

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かんの温泉は日帰り入浴も可能ですが、男女別に分かれているので、11の浴槽の半分しか入れません。全ての温泉に入るには、2日連続で訪れる必要がありますが、それなら宿泊がおすすめ。男女交代するので、一泊二日で全ての浴槽を制覇出来ます!

客室は美しい洋室で、北海道の山奥の秘湯には到底見えません。シングル、ツイン、トリプル、ファミリーの4タイプがあり全12室。宿泊料金は人数により変動しますが、一泊二食付きで一人一万円前後です。

かんの温泉の夕食は、素朴な郷土家庭料理

かんの温泉の夕食は、素朴な郷土家庭料理

写真:藤田 聡

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かんの温泉の夕食は、秘湯らしくシンプルで、家庭料理といった雰囲気。しかし、北海道十勝地方の食材を使用しているので、何を食べても美味しくて驚かされます。水害から復活した後は、さらに郷土色豊かな食事を提供予定です!

然別峡かんの温泉は観光の基地にも最適!

然別峡かんの温泉は山奥の秘湯ですが、北海道ガーデン街道の「十勝千年の森」まで車で一時間で到着出来ます。十勝地方を代表する紅葉名所の「福原山荘」なら、車で20分の距離。観光の基地としても利用可能な、誰にでもおすすめ出来る秘湯です。

同じく北海道ガーデン街道の「紫竹ガーデン」では、予約制の朝食バイキングが絶品。チェックアウト後では間に合わないので、チェックイン前に行きましょう。別の記事で詳細に紹介しましたので、是非ご覧下さい。(記事最後の「この記事の関連MEMO」の中に、別記事へのリンク集があります。)

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/06−2016/08/07 訪問

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