京都の陶芸にときめく!三条西洞院「若葉屋」で運命の器を選ぶ

京都の陶芸にときめく!三条西洞院「若葉屋」で運命の器を選ぶ

更新日:2016/09/25 19:24

なおぢ はるみのプロフィール写真 なおぢ はるみ 旅するデザイナー
工芸や民藝がブームで、全国の窯元には観光客も増えているとか。京都には街中でも陶芸品を扱うお店が多くあります。けれども、陶芸家の器は高価でしょ? 買っても使いこなせるかな? と躊躇したり、敷居の高いお店もありますよね。
そんな方にオススメなのが、一見でも入りやすく、ふだん使いしやすい作品を取り揃える「若葉屋」。京都旅行で街散歩の途中に訪れることが出来て、素敵な陶芸に出会える、京都らしいお店です。

洗練された店構えと、旅行者を温かく迎え入れるしつらいに誘われます。

洗練された店構えと、旅行者を温かく迎え入れるしつらいに誘われます。

写真:なおぢ はるみ

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「若葉屋」は化粧品を扱うお店を改装し、うつわの専門店として2016年6月にリニューアルオープンしました。お店を切り盛りしているのは、若いご夫婦。真っ白にお化粧した外観と、正面入り口からシンメトリーに配された大きなガラスのウィンドウの佇まいは、京都の風情に馴染みながらも、どこか新しい洗練された雰囲気がします。

京都には、旅行者が町家巡りとお買い物の両方を楽しめる通りがいくつかありますが、三条通りもその代表選手。その三条通りを、烏丸御池から東へ5分ほど散策していると、左手に見えてくる「若葉屋」は、ガラス越しに見えるディスプレイの美しさに、誰もが足を止めずにはいられないお店です。奥様は元インテリアショップにお勤めというから、納得です。

店頭のしつらいも温かな雰囲気。ウインドウから覗く器たちはどれも品の良さが一目でわかるのですが、店構えからは決して敷居の高さは感じず、大きく開いた扉から吸い込まれるように店内に誘われます。

温故知新の妙に酔い、一点モノに出会う喜び

温故知新の妙に酔い、一点モノに出会う喜び

写真:なおぢ はるみ

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中に入ると、まずは「いらっしゃいませ」と人懐こい笑顔で、ご夫婦のどちらかがお出迎え。店内は、7坪と決して広くないのに、漆喰壁の白が大きな窓から差し込む自然光を店全体に回して、明るく開放的な空間を作り出しています。至るところに飾られた種々ある植物とコンクリート床が、インドアガーデンの様だったり、お洒落な雑貨屋やカフェを彷彿させたり。そこに、さりげなく流れるjazzや古家具の什器が相まって、どこか懐かしさの残る空間になっています。

品揃えは、日常使いに重宝しそうな白を中心とした食器や花器、ガラスのオーナメントなど。いずれも作家さんの一点物です。ご夫婦がコレぞと思う作品を、大切に選び抜いて並べていらっしゃいます。

けれども、作家さんや作品が主役なのではなく、あくまで使う人を主役として、その暮らしに寄り添うようにと、家のダイニングで使うことをイメージできるようなディスプレイにされています。日常をステージアップさせる品々に、旅の途中で思いがけず出会うという、素敵な体験ができそうですよ。

京都の陶芸家、高山正道のうつわ

京都の陶芸家、高山正道のうつわ

写真:なおぢ はるみ

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イチオシは、京都府亀岡市の未流窯で作陶する高山正道さんの白いうつわ達。高山正道さんは若葉屋ご夫婦のご親戚だそうで、さすがの品揃え。特にマットな質感のゆったりとした“たわみ”のうつわは、和でも洋でも、どんな料理も映えて手放せなくなる作品で、オススメですよ!

そのほかにも、絶妙な流線のいろんな形をした味わいのあるうつわが揃っていて、2,000円台から買うことができます。お土産としても選んでも、戸惑うことのない価格帯ですね。

旅行中にワレモノを買うなんてと、決して躊躇するなかれ。作家もののうつわは、出会いが全てです。気に入ったらその場でゲットしないと、もう手に入れることはできません。旅先だからこそ出会えた、運命の一点物なのです。

「若葉屋」の真髄は、縁あるものを大事にする心

「若葉屋」の真髄は、縁あるものを大事にする心

写真:なおぢ はるみ

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数ある京都の器のお店の中でも、この「若葉屋」を特にオススメする理由として、もう一つ特筆したいのが、人のご縁をすごく大事にされていること。

たとえば、店の半分がルーミングスペースで、大きなソファが置かれています。ご夫婦は、訪れてくれたお客様とお話ししたり、おもてなししたいという思いで、この空間を作ったそうです。旅をしている側にとっても、現地の人とのおしゃべりって格別に楽しいし、そこで思いがけない旅先情報を得るチャンスでもありますよね。

若手オーナーとのコラボに、新しい京都を発見

若手オーナーとのコラボに、新しい京都を発見

写真:なおぢ はるみ

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また、ご夫婦は京都で活躍する若手オーナーのお店とのつながりも大切にしていて、「若葉屋」店内で様々な挑戦をされています。

京都・紫竹のお花屋さん「edalab.」のアレンジメントを展示したり、9月からは京都・茶山の人気店「cafe wakka」の焼き菓子を取り扱われています。「若葉屋」に京都旅の都度訪れても、いつも新鮮な感じを受けるのは、ご縁で育んだ挑戦が、いつもあるからなんだと思います。

新しい京都スタイルのお店です。

今回は、京都ですくすく育ち始めた、うつわのお店「若葉屋」をご紹介しました。うつわの店と言えども、工芸・民藝好きな方だけが楽しむお店ではありません。

温故知新のバランスが絶妙なインテリア空間。京都の陶芸家による一点物のうつわの品揃え。人好きなオーナーご夫婦とのおしゃべり。そのお仲間との企画展示や商品。
それらが7坪の空間にたくさんの魅力が凝縮されていて、あるようでなかった、新しい京都スタイルを感じることができるでしょう。

幾度か京都を訪れたことがある旅行者にもおすすめしたい、“京都の今”とご縁がつながるお店。今度の京都旅で、ぜひ訪れてみてください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/29−2016/08/30 訪問

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