イタリアルネッサンス美術の宝庫・ウフィツィ美術館を訪れる

イタリアルネッサンス美術の宝庫・ウフィツィ美術館を訪れる

更新日:2018/07/25 15:47

ナカヤ アキのプロフィール写真 ナカヤ アキ
フィレンツェを訪れるなら、必ず訪れたいウフィツィ美術館。フィレンツェの街は「屋根のない美術館」と称され、その中でもウフィツィ美術館はフィレンツェで栄華を極めたイタリアルネッサンス美術の宝庫でもあります。本編では、ウフィツィ美術館自体をもっと深く掘り下げて、ウフィツィ美術館を楽しみ学ぶためのとっておきの情報をご紹介します。

ヨーロッパ最古の美術館

ヨーロッパ最古の美術館

写真:ナカヤ アキ

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ウフィツィ美術館は、フィレンツェにあるイタリアルネサンス絵画を所蔵する世界屈指の美術館で、1591年からメディチ家のコレクションを一般公開しているヨーロッパ最古の美術館の1つです。

ウフィツィ美術館はシニョリーア広場の一角にあり、初代トスカーナ大公コジモ1世の名により1560年に着工。ジョルジョ・ヴァザーリの設計で、世界初のコンクリート基礎の建築物です。壁龕に飾られたルネッサンス期に活躍した芸術家の像や窓枠や外装の装飾も凝っているので、訪れた際にじっくり見てみてくださいね。

コジモの後を継いだフランチェスコ1世は、1579年ごろから3階の廊下にメディチ家の持つ美術品を展示し、1591年から3階部分を一般公開したのが美術館の始まりでした。

1737年にメディチ家は終焉を迎えてしまいますが、唯一の相続人であったアンナ・マリア・ルイーザは、「メディチ家のコレクションがフィレンツェから出ることなく、一般公開されること」を条件に、メディチ家の所有する美術品を政府に寄贈し、ウフィツイと呼ばれていた建物全体を美術館として改装し、本格的にウフィツィ美術館として始動しました。

アンナ・マリア・ルイーザの偉大な功績は賞賛され、3階34室の横にあるヴァザーリの回廊への入り口になっている扉の上にひときわ大きな肖像画が飾られています。またメディチ家の礼拝堂のあるサン・ロレンツォ教会にも大理石像があるので時間があれば足を運んでみてくださいね。

ウフィツィ美術館の名前の由来は?

ウフィツィ美術館の名前の由来は?

写真:ナカヤ アキ

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ウフィツィとは当時のトスカーナ地方の方言で事務所(英語ではオフィス)を意味し、当初、フィレンツェの行政機関の事務所(オフィス)として使われていたことから、「ウフィツィ」という館名となりました。

当時、フィレンツェの街の官庁は各所に散らばり執政が行いにくく、一ヶ所に集めるために行政機関の巨大な集合オフィスとして建てられたのがウフィツィ美術館の建物でした。

一ヶ所に官庁を集めたのには諸説あり、命を狙われることもあったメディチ家の護身の用途を兼ね合わせた複合施設だったとも記録されています。ウフィツィ美術館を外から見てみると、一歩も外に出ずに、住まいだったヴェッキオ宮殿やピッティ宮殿、その他主要な建物に行けるつくりになっているのがわかります。

現在は入場することはできないのですが、ヴァザーリの回廊もピッティ宮殿から出勤するための隠し通路でした。ヴェッキオ橋などのフィレンツェの街を代表する観光スポットを通るヴァザーリの回廊沿いに街を歩いてみるのもおすすめです。

どんな作品があるの?

どんな作品があるの?

写真:ナカヤ アキ

ウフィツィ美術館は2階と3階部分が展示会場になっています。館内には50の展示室があります。メディチ家のコレクションは2500点以上あると言われ、そのうち1500点ほどが展示されています。2階はデッサン展示と企画展がメインのフロアです。3階は古代ギリシア、古代ローマ時代から、イタリアルネサンスの巨匠の作品をメインに、ゴシック、バロック、ロココなどの作品が展示されています。

見どころは、ボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、カラヴァッジョ、シモーネ・マルティーニといった誰もが一度は目にしたことのある巨匠たちの作品。特にボッティチェリの作品は修復も終わり、どの作品も当時の鮮やかな色が甦り感動ものですよ。お見逃しなく!

定期的に作品の展示場所を変えているので、最新の館内マップを忘れずにゲットしてくださいね!

カフェでちょっと一休み!

カフェでちょっと一休み!

写真:ナカヤ アキ

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館内は1日ではまわれないほど広く、お目当ての作品の前に着いた頃にはもうクタクタ!ということもしばしば。そんな時は、3階第三廊下の突き当たり45室の隣にあるカフェで一休みがおすすめです。ヴェッキオ宮殿やドゥオーモが見える眺めのいいテラスカフェは記念撮影にも最適です!

フレッシュジュースやコーヒーなどの飲み物やちょっとしたスイーツなどを楽しめます。テラス席に座ればウェイターが注文を聞いてくれますよ。

時間のロスなく入館する2つの裏技

時間のロスなく入館する2つの裏技

写真:ナカヤ アキ

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人気美術館でもあるウフィツィ美術館に予約なしで入ろうとすると、何時間も並んだり、ダフ屋から高値で入場券を買うことになり、時間の大幅ロスにつながり、せっかく入ったのに全然見てまわれなかった、その後の予定が潰れた、という悲しい思い出になってしまうかも。
時間のロスなく入館できるおすすめの裏技をご紹介します。

1. インターネット予約
数ユーロ割高になってしまうのですが、ウフィツィ美術館の公式サイトやその他のフィレンツェの美術館のチケット予約サイトから前もって予約をしておくことをおすすめします。

予約サイトで入館日と希望時間を入力し、クレジットカードで支払いをすませると、バウチャーが発行されます。それを印刷し、ウフィツィ美術館前の予約チケットセンターに入館希望時間の少し前に行き並びましょう。チケットセンターで交換したチケットをもってメインゲートに行けば、何時間も並ぶことなく入館できますよ。

2. フィレンツェカードの購入
現地で直接カードを購入するのがおすすめです。ウフィッツィ美術館2番窓口やサンタマリノベラ駅のインフォメーション、ヴェッキオ宮殿のインフォメーションなど主要な観光スポットで購入できるので利用してみてくださいね。

最後に

しっとりと大人の雰囲気の漂う、芸術の都フィレンツェで珠玉のイタリアルネッサンスの傑作を堪能してくださいね。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/08 訪問

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