古代から人を魅了する景勝地「唐津」を満喫!

古代から人を魅了する景勝地「唐津」を満喫!

更新日:2014/02/03 10:18

福岡、佐賀、長崎の3県にまたがり、東西約100余kmにおよぶ海岸と沿岸の島々を含む玄海国定公園の中にすっぽりと入っている唐津は、古くから大陸とのつながりの場所。古事記や日本書紀、万葉集にも登場するここは自然がおりなす造形美の宝庫!
今回は行って思わず息をのむ景色をご案内します。

万葉の時代から見つめる鏡山からの絶景

万葉の時代から見つめる鏡山からの絶景
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日本三大松原の「虹の松原」をご覧になりたい方は、是非、唐津市東部に位置する鏡山の頂上へ。くねくね曲がった道路を車で5分ほど登り、駐車場から展望台まで歩いて5分。
そこから望む景色は穏やかな唐津湾とそれに続く玄界灘、そして点在する島々が織りなす風光明媚な大パノラマです。
100万本あると言われる虹の松原をここから見るとまさに「白砂青松」の世界。

また、鏡山は万葉集の中で「領巾振山(ひれふりやま)」として登場していて山上憶良などに詠まれています。その昔、松浦佐用姫という人が朝鮮出兵する恋人との別れを惜しんでこの山に登り船が見えなくなるまで領巾を振り続け、船の跡を追って呼子の加部島まで渡り、やがて悲しみのあまり石になってしまったという伝説があります。

天気が良く午前中だと遠く壱岐まで見えますよ。

目を喜ばす観音の滝

目を喜ばす観音の滝
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唐津市七山(ななやま)は、佐賀県と福岡県の境に位置する、天山山系に囲まれた自然が豊かなところで、町の中を流れる玉島川の支流である滝川に沿って車で約5分程度坂を登っていくと眼病によく効くといわれる「観音の滝」があります。

高さ30m、幅9m 激しく落下する水流から「男滝」とも呼ばれる豪快なこの滝は「日本の滝百選」に選ばれています。遊歩道を降りていくと滝壺に到着。水量が多い時は水しぶきがかかりますよ。

この滝には「生目観音」という眼病が治ると伝えらえている場所があります。
今から400年前に、朝鮮出兵のために肥前名護屋に赴いた豊臣秀吉は現地で広沢の局を側室にしたのですが、まもなく局は目を患いました。観音様のお告げにより、この滝の水で目を洗ったところ見事に治ったという話です。

実際、この滝の淵のそばに目の形をした穴があってその水を汲んで目を洗うとよいそうですが、長い階段を降りたところにありますので、健脚でない方は滝の上の方の淵の祈願所を利用されるといいですね。

また、七山では「ツガニ」と呼ばれる川ガニを食します。コクのある味で隠れた名物です。ツガニを買って帰って食べるもよし、飲食店で食するもよし。お試しください。

四季折々の表情を楽しむ「大浦の棚田」

四季折々の表情を楽しむ「大浦の棚田」

提供元:緑風景自然佐賀長崎

http://www.cableone.ne.jp/~nobi/ooura.htm地図を見る

唐津市の中心部から車で約25分。東松浦半島の南西部に位置する肥前町には「日本の棚田100選」にも選ばれている「大浦の棚田」があります。大浦岡、大浦浜、満越の3集落にわたっておよそ1000枚の田んぼが広がっています。

車をしばらく山の中を走らせていくと、突然視界が海へと開けます。弘法大師がその美しさに筆を投げたと伝えられる「いろは島」を眼下に見下ろし、棚田が波のうねりのように連なりながら伊万里湾へと降りていく光景は他ではあまり見られないでしょう。

地元の方のお勧めは田植えの頃。水が張られた田んぼに夕陽が当たる風景が何とも言えないとか。春だけでなく夏は稲の葉に海からそよぐ風の動きを感じられ、秋は稲穂が実り黄金に染まり、冬は白い雪に覆われる棚田は四季折々の風情を漂わせ、いつ行ってもその情景は目に心に焼き付くことでしょう。

この地域はあまり標識が出ていません。棚田に車で行かれる際は「いろは島」と書いてある標識を目指してください。

玄界灘の荒波が造り上げた奇岩「七ッ釜」

玄界灘の荒波が造り上げた奇岩「七ッ釜」
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柱状節理という六角柱状の玄武岩できた半島が、玄海灘の荒々しい波で浸食され、岩の間に7つの洞窟がお釜のように出来上がっていることから「七ッ釜」と称されています。
七ッ釜の上は芝生で覆われた広場があり、トイレなども完備されてますのでピクニックで訪れても楽しいです。

この場所はサスペンスドラマのロケ地で使われたりしていますが、何と言ってもフランスのフリーダイバー『ジャック・マイヨール』が10歳の時に七ッ釜ではじめてイルカと出会い、その後の生活の原点となったところとして有名です。
運がよければあなたもイルカに遇えるかも!

掲載の写真は七ッ釜がある場所の反対側にある「象の鼻」と呼ばれる所です。象が鼻を伸ばしてうつ伏せになっているように見えませんか?

400年の伝統 豪華絢爛「唐津くんち」は必見

400年の伝統 豪華絢爛「唐津くんち」は必見
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毎年11月2日〜4日まで唐津の街は「唐津くんち」のお祭り一色になります。旧城下14の町がそれぞれに所有する曳山(ひきやま)は漆一閑張りという贅沢な造りで国の重要無形民俗文化財に指定されています。

10月に入ると、旧城下町内ではお囃子の練習があちこちから聞こえてきます。この唐津くんちのお囃子は「日本の音100選」に入っていて一度耳にすると忘れられない音色です。

開催される3日間は、どの日に行っても曳山を町のどこかで見ることができますが、特に11/2の宵山(よいやま)は提灯に照らされ町内を練り歩く曳山のえも言われぬ美しさに思わずため息がでます。

11/3日はお旅所と呼ばれる砂地のグランドの中に重さ2トン〜5トンの曳山が曳きこまれた後、所定の位置まで引き出されますが、重い曳山の木の車輪がのめりこむので曳子が今までにない力を振り絞り「エンヤーエンヤー」の掛け声を勇ましく上げるその姿は正に圧巻の一言です。
総勢14台の曳山が一堂に集結。各町200人〜300人の曳子が集まるこの瞬間はまさにクライマックスを迎えます。

11/4は町廻りと呼ばれ、曳山を所有する町に持ち帰られた曳山が再び唐津神社に集合し東回り、西回りと曳きまわされた後、曳山会館に納められます。
最後の最後まで曳山にかける地元の人の思いが見る者にも熱く伝わり、知らないうちに涙が出そうに。

もし、この3日間に行けなくても「唐津曳山会館」を訪れれば14台の曳山が祭り以外の日でも展示してあるので是非、観てください。

自然の姿に圧倒されて

唐津は決して派手な街ではありませんが、他にはない絶景の自然と名所があちらこちらに点在しています。その証拠に「○○百選」というのが私の説明の中にも沢山出てきましたね。
観光地化されていない部分もよい味を出していて旅をしていて疲れない場所。また、訪れたくなる場所です。

ただ、今回訪問した場所はそれぞれに離れており、公共の交通機関ではなかなか回りにくい場所でもありますのでタクシーやレンタカーなどを手配されることをお勧めします。

唐津は環境省が設定している「かおり風景100選」に『虹の松原潮のかおり』が選ばれています。黒松の中を涼やかに海からの風が吹き抜ける情景をアロマセラピストの私が精油でイメージしやすくするなら
 
  パイン、ローズマリー、ライム  かな

この記事を読みながら、または唐津に旅した後思い出しながらディフーザー等で香りをお試しくださいね


掲載内容は執筆時点のものです。 2013/10/13−2013/10/14 訪問

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