鹿児島が誇るマニア御用達の足元湧出温泉「かじか荘」「旭屋旅館」

鹿児島が誇るマニア御用達の足元湧出温泉「かじか荘」「旭屋旅館」

更新日:2016/11/04 09:42

鹿児島県北西部の出水市に、究極の温泉の形とされる足元湧出温泉に入れる宿があります。湯川内温泉「かじか荘」と白木川内温泉「旭屋旅館」です。全国でも数が少ない足元湧出の湯を思う存分堪能でき、温泉マニア憧れの聖地となってます。

湯川内温泉「かじか荘」

湯川内温泉「かじか荘」
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出水駅から車で20分。国道328号から脇にそれた細い山道の先に湯川内温泉の一軒宿「かじか荘」があります。周りには民家や畑といったものすらなく、かなりの鄙びた秘湯の雰囲気となっています。

江戸中期1754年の発見以降、120年間にも渡り島津家御用達の温泉として大切に保護されていた名湯です。明治以降は一般庶民も利用できるようになり、数多くの湯治客や温泉マニアから愛されています。

現在でも湯治棟があり、一泊3000円という低料金で自炊しながら泊まることもできます。日帰り入浴も300円と安く利用でき、地元の人が普段のお風呂代わりに利用しています。

美しいエメラルドブルー

美しいエメラルドブルー
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かじか荘には二カ所浴室がありそれぞれ上の湯と下の湯と名付けられています。写真は温泉マニアの間でかなり有名な下の湯です。脱衣所と一体化している室内にはほんのりと香る硫黄のたまご臭が充満しています。

浴槽の温度は38℃ほどで永遠に浸かってられる温度となっています。泉質は単純硫黄泉で湯上りすべすべになります。そして何といってもその色合いの美しさ!薄いエメラルドブルーの姿はため息が出るほど神秘的です。

足元湧出という究極の形

足元湧出という究極の形
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さてこの美しい温泉ですが、周りを探しても源泉が投入されている湯口がありません。実はこのかじか荘では、浴槽の底の小石の隙間から直接源泉が湧き出ている『足元湧出』という珍しいタイプになっているのです。よく見るとぷくぷくとお湯が湧いているのがわかります。

空気に一度も触れていない、生まれたばかりの湯に浸かることはまさに究極の温泉入浴と言えます。このような極上の温泉に入れる場所は全国でもごくわずか。しかも長湯に最適な温度で湧き出ていると考えると、本当に奇跡的な温泉となっています。

白木川内温泉「旭屋旅館」

白木川内温泉「旭屋旅館」
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続いてかじか荘や出水駅から車で30分の場所にある白木川内温泉へ。途中離合困難な山道を抜けると、あまりにも寂れた風情のある建物が突如現れます。ここが知る人ぞ知る秘湯・湯川内温泉です。

現在は二軒の旅館が営業しており、その一つが「旭屋旅館」です。二食付きでなんと5000円という破格の値段設定もさることながら、そのレトロな雰囲気からぼろいい宿とも呼ばれ慕われています。

携帯もつながらず交通手段もない不便な地でありながら、足しげく地元の方や温泉マニアが訪れる理由が、足元湧出の極上温泉です!

岩盤むき出しの浴槽

岩盤むき出しの浴槽
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白木川内温泉には二カ所内湯があり、そのどちらも二軒の宿で管理しています。そのため日帰り入浴する際はどちらかの宿に入浴料の150円を支払って利用する形になります。

二カ所ある浴槽はどちらも極上の足元湧出硫黄泉!写真はその一つ「1号泉」で、天然の岩盤から直接40℃過ぎの源泉が湧き出ています。足元はゴツゴツした岩となっているので注意しないと切ってしまうかもしれません。

たまご臭とぬるすべ感の強い温泉に包まれると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。温泉以外何もない場所ですが、この湯さえあれば他に何もいらないというくらい、とにかく素晴らしい温泉です。

温泉好きにはたまらない!

今回紹介した二つの宿はとにかく温泉を楽しみたい方にはたまらない場所となっています。一度入れば他の温泉には入れなくなるようなホンモノの湯がここにはあります。ぜひ自分の肌で、その違いを体験してみてください!

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/09/13 訪問

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