写真:古都の U助
地図を見る毎年10月に開催される「大津祭」は、2016年3月に滋賀県の無形民族文化財から新たに国指定の重要無形民俗文化財に指定されました。それを記念して2016年度はJR大津駅前にて10月2日に記念市が開催、10月2日から10月8日の朝まで曳山の1基が駅前に展示されるなど例年より数多くのイベントの予定がされています。さらにJR大津駅も2016年10月1日に新たな商業施設「ビエラ大津」の開業が控えるているなど話題がいっぱいです。
その「大津祭」はJR大津駅から北へ徒歩約10分弱の場所にある天孫神社の祭礼で、会場もすべて大津駅から徒歩圏内。本祭当日は午前と午後に分けそれぞれのコースで市内巡行が行われますが、昼頃にJR大津駅北側の中央大通りに曳山が集結する様は特に圧巻です。
写真:古都の U助
地図を見る大津祭は「本祭」の他に様々な行事があります。本祭前日の「宵宮」は他のお祭りと比べ曳山を間近に見物できたり、お囃子を聞く事ができます。
その大津祭は、塩売り(塩屋)治兵衛なる人物が江戸時代のはじめ頃、狸の面を用いて天孫神社で踊ったことがはじまりとされています。後に製作されたこの西行桜狸山は、大津祭り発祥の曳山として例年巡行の際は先頭を行く山です。また、巡行時にはこの西行桜狸山の屋根の上に、祭りのお天気や安全を見守ってもらう為、狸の人形が設置されます。
写真:古都の U助
地図を見る大津は地理的にも文化的にも京都に近く、大津祭りも祇園祭との多くの共通点があげられますが、夏の祇園祭りと違い大津祭りは秋の涼しい時期の行事で、見学のし易さは全く比になりません。
また、大津祭りは他の曳山祭りと比べ、特に宵宮の際などは驚くほど間近で各曳山を見学できるというのが良いところです。
若者がお囃子を演奏するのに混じって、時にはちびっ子が楽器を演奏していたりする姿も見られ、微笑ましいかぎり。見ている側も思わず手拍子したくなります。
写真:古都の U助
地図を見る源氏山は、紫式部が石山寺において源氏物語を書いたという故事にちなんだ曳山です。大津祭りのお囃子は曲調が明るく楽しげなのが特徴で、なかでも源氏山は賑やかにお囃子が演奏される曳山の1つ。
例年9月16日に天孫神社舞殿で巡行順を決める籤取式(くじとりしき)が行われ、多くの曳山がその夜から各町内でのお囃子の合同練習をはじめます。祭りまでの期間、お囃子の音が夜の町の中で聞こえてくるというのも風流です。
写真:古都の U助
地図を見る大津祭りでは全部で13基の曳山が登場し、そのすべてに精巧な「からくり」が仕込まれています。宵宮ではからくりの実演こそないものの、各曳山の装飾品や人形が町内の町家に飾られ、間近でじっくりと見学できるのが何よりの魅力。
源氏山の紫式部人形は、近江の名刹「石山寺」で源氏物語の構想を練っている姿で、十二単の衣装が美しいです。
大津はかつて東海道の宿場町として、様々な物資や人が行きかい賑わった地です。今も多くの商店や蔵、町家建築が残され、国の登録有形文化財に指定されているものも多くあります。曳山を有する町内にはそうした建物が点在し、宵宮の晩は各町家や飲食店に明かりが灯り、風情を楽しむことができます。
大津祭会場へはJRのほか、京阪・浜大津駅の利用も便利です。宵宮は夕刻から21時頃まで。また、宵宮の晩には天孫神社の境内に屋台が登場し賑わいます。天孫神社は地元では桜の穴場として密かに人気のある神社で、大津祭りの頃は桜の紅葉も美しいです。
会場エリアには江戸時代から続く老舗の和菓子店や近江茶を扱う茶舗など、飲食店はもとより多くの店舗の営業も延長されるので、ぜひ覗いて見て下さい。
大津祭のその他の行事、イベントについて詳しくは下記関連MEMO「大津曳山連盟」HPでご確認下さい。
この記事の関連MEMO
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(2024/4/20更新)
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