幸せを呼ぶシーラカンス展示と深海の世界が楽しい沼津港深海水族館!

幸せを呼ぶシーラカンス展示と深海の世界が楽しい沼津港深海水族館!

更新日:2015/08/05 10:33

沼津港深海水族館は、深海の生物をテーマとする水族館として2011年12月に開館しました。謎がまだまだ多い深海をテーマとする水族館は、なんと世界でも初の試み! 生きた化石と呼ばれるシーラカンスの冷凍保存展示を見る事ができるのも、実は世界でココだけなのです! 別名「幸せを呼ぶ魚」と呼ばれるシーラカンスの展示と地元駿河湾を含め謎と神秘に包まれた深海の世界を楽しめる沼津港深海水族館をご紹介します。

世界文化遺産の富士山を望む駿河湾は日本一深い海!

世界文化遺産の富士山を望む駿河湾は日本一深い海!
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沼津港深海水族館は、雄大な富士山を背景にサバやアジ等の新鮮なお魚が日々駿河湾より水揚げされる沼津港にあります。その豊富な漁場でもある駿河湾は、実は日本一深い湾で最深部は2500m。まだまだ謎の多い深海の生物がたくさんいるといわれています。

深海とは一般的に太陽の光が届かない水深200mよりも深い海と定義されており、驚く事に地球上の海の90%以上は深海との事!ダイビングで経験した水深40m程の深さでも、太陽の光が届きにくく水圧が高くなるのを体感し、それ以上深い海に生息している生物に興味津々。一体彼らはどのように生息しているのでしょう。

そんな未知なる深海の生物を、地元駿河湾を中心に世界中から集め、興味深く展示しているのが沼津港深海水族館。深海をテーマとする水族館は世界初です!

深海の謎を楽しく解き明かしていこう!

深海の謎を楽しく解き明かしていこう!
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1階は深海の生物や深海以外のカラフルなお魚の展示があり、来館者が楽しめるような工夫がいっぱい! 館内を深海っぽい雰囲気にし、「沼水ラボ」として、施設の方が丁寧に楽しく実験を披露するメニューも用意されています。

この沼水ラボの看板で博士の帽子をかぶっている生物は大人気の「ダイオウグソクムシ」。ダンゴムシが巨大化したような白っぽい生物ですが、メキシコ湾の約800mの深海から捕獲され、実際に実物の展示も。環境の変化に大変繊細な生物なので、温度管理や光のあたり方等、様々な工夫と配慮のもと展示されていますが、地上で生息する姿が見られるとは、なんとも貴重な体験です。

深海と深海以外で暮らす同じ生物を隣同士で展示する比較展示も見所。例えば、同じエビでも、暗い深海で暮らすエビは目が退化し代わりに触覚が発達している為、通常のエビよりかなり長い触覚があるんだ!と興味深い違いを様々発見できます。

魔除けにも使われる巨大なタカアシガニに仰天!

魔除けにも使われる巨大なタカアシガニに仰天!
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駿河湾の海として展示されている水槽には、世界最大蟹のタカアシガニが展示。大きなもので足を広げると最大3mほどの大きさになり、間近で見るとその大きさと存在感には仰天!西伊豆の戸田地区等では、地元料理としても提供されています。古くから甲羅を玄関に飾ると魔除けになると言われ、西伊豆地区のお店では玄関に飾られている事がよくあるので、見つけたらこのカニだ!と思い出してみましょう。

深海の生物が数多く展示されていますが、深海の駿河湾から生物を捕獲し、水族館に展示するのはとても苦労があるようです。深海から急に地上に水揚げされた場合、急激な水圧の変化と浴びたことのない太陽の光にびっくりし、死んだり弱ってしまう事も。その為、水族館に運ばれるまで慎重に手厚く保護し、展示できる状態までに十分に飼育してから、やっと私達を楽しませてくれる努力がたくさん隠されています。

シーラカンスミュージアムへはシーラ爺がお出迎え!

シーラカンスミュージアムへはシーラ爺がお出迎え!
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更に2階に進むと、この「シーラ爺」が入口で私達をお出迎え。シーラカンスは絶滅したと考えられていましたが、1938年に南アフリカで発見。3億5千万年もの気が遠くなるような時を、姿かたちを変えず生きてきたことから、生きた化石とよく言われていますが、別名は「幸せを呼ぶ魚」とも!その理由は、発見当時、捕獲してもおいしく食べられないとして邪険に扱われていましたが、後に高値で取引され捕獲した人が裕福になった事から、そのような名に。

水族館は、別名「シーラカンス・ミュージアム」とうたっているだけあり、剥製3体、釣り上げた時の仕掛け、CTスキャンしたシーラカンスの構造等、力のこもった展示品が数々あります。その中でも、やはり一番必見なのは冷凍保存された本物のシーラカンス2体!その正体は・・・

世界中でココでしか見られない迫力満点の冷凍保存のシーラカンス!

世界中でココでしか見られない迫力満点の冷凍保存のシーラカンス!
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幸せを呼ぶ魚「シーラカンス」の冷凍保存はこちら!マイナス20℃前後に設定された空間に2体が展示されています。メンテナンスには細心の注意が払われており、単に冷凍されたままだと展示個体が細くなってしまうので、定期的な水分補給が必要です。また、水中での水圧の変化に対応する為に魚の構造には浮袋という気体を含んだ袋がありますが、シーラカンスは深海の水圧にも十分に対応できるように気体ではなく脂肪が詰まっています。背骨もなく脂肪いっぱいの脊椎が発達している事からも、全体的に脂肪分が多く、冷凍されていても脂っぽいんですって。

現在ワシントン条約で商業目的の輸出が全面的に禁止。この水族館で間近で見られるのは、条約締結前に捕獲され展示を認められた貴重なものばかり。本物のシーラカンスが見られるのは日本唯一、また本物の冷凍保存が見られるのは世界でココだけ!本当にとても貴重な体験ができる施設です。

沼津港深海水族館を楽しんだ後は、沼津港で新鮮なお魚料理に舌鼓!

環境に合わせていろいろな器官や能力が発達した生物たちを間近で見る事ができ、なるほど!と新たな発見がいっぱいできる事でしょう。ヒカリキンメダイが織りなす海の神秘的なプラネタリウム等、まだまだご紹介しきれない深海のミステリアスな魅力が沢山つまっています。

水族館の応援隊長には、お笑い芸人やるせなすの石井ちゃんが就任。月に数回来館して、いろいろな事を実際に教えてくれるので、HP上の掲載される来館スケジュールをチェックしてお出かけするといいですよ。

深海の神秘を十分に楽しんだ後は、沼津港で新鮮なお魚料理の数々を楽しみましょう。70近くものお食事処やお土産屋さんがあり、中には深海魚が食べられるお店も。楽しさとおいしさがいっぱつまった沼津港で深海の世界を思いっきり満喫してみてはいかがでしょうか?

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/08/04 訪問

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