谷川岳はトマの耳(標高1,963m)とオキの耳(標高1,977m)の双耳峰。三国山脈の一角をなす山で、周囲の山とともに谷川連峰と呼ばれています。群馬県と新潟県にまたがっていますが、谷川岳ロープウェイの山麓駅である「土合口駅」は群馬県みなかみ町にあり、水上温泉郷の名湯とセットで訪れることができる山です。
遭難が多いことでも知られていますが、その多くは急峻な岩壁のルートで起きたもの。ロープウェイとリフトを乗り継いで「天神峠」まで行くだけなら危険な場所はありません。歩きやすい靴と、天候や気温の変化に対応できる服装で出かけましょう。
写真:織笠 なゆき
地図を見る谷川岳ロープウェイは定員22名の大きなゴンドラで、車いすでも安心して利用できるバリアフリー設計。標高746mの「土合口駅」と標高1,319mの「天神平駅」を、全長2,300m、10分ほど(最速7分)で結んでいます。2本のワイヤーで支えているため風にも強く、安定感があります。
秋は眼下に広がる見事な錦絵巻に、乗車時間があっという間に感じられることでしょう。
写真:織笠 なゆき
地図を見る「天神平駅」からはリフトで「天神峠駅」を目指します。地上より一歩進んだ秋の空気を味わいながら、両側の紅葉を楽しみましょう。
冬は「天神平スキー場」としてにぎわうエリアで、「天神平駅」のそばには眺望の良いレストランがあります。飲み物の売店を備えた「天神峠駅」は屋上が展望台になっていて、谷川岳の山頂をはじめ、周囲の山々の大パノラマを一望することができます。
谷川岳の紅葉は山頂付近から始まり、徐々に山を下りてきます。山頂付近が染まり始めるのは10月初旬、天神峠周辺が色づくのは10月中旬。そしてロープウェイの眼下は、10月下旬以降が見ごろとなります。その年によってズレもあるので狙った通りに紅葉が進んでくれるかはわかりませんが、逆に考えれば少し狙いを外しても山のどこかが見ごろを迎えているということ。“見ごろになっている場所を楽しむ”気持ちで出かけましょう。
紅葉の色づき具合は、谷川岳ロープウェイのスタッフブログなどで知ることができます。ページ下部【この記事の関連MEMO】より、ご確認ください。
写真は、「天神峠駅」から山頂方向を望んだものです。この尾根伝いに登山道があり、「天神尾根」と呼ばれています。目の前に山頂が見えているので簡単に行けそうな気がしてしまいますが、岩場などもあり順調に行っても往復5時間かかる道のりです。勢いで無茶はしないように!
写真:織笠 なゆき
地図を見る雲海に囲まれた様子はまさに“空の孤島”!正面の朝日岳や、尾瀬方面の至仏山・笠ヶ岳など、2,000m級の山々だけが、遠くに顔をのぞかせます。
一面の雲海は感動的な光景で、見られたら嬉しいという方は多いと思います。ただ、この状態で帰ろうとすると、リフトやロープウェイは雲の中を通ることになってしまいますので、時間に余裕があれば、天神峠を散策しながら晴れるのを待ちたいところですね。
谷川岳ロープウェイの最寄り駅である「JR土合駅」は、地下深い“モグラ駅”として有名です。下りホームから地上へ出てくるためには計500段近くの階段を上らないといけないうえ、さらに駅を出てからロープウェイまで20分ほど歩くことになります。山に来る前に疲れてしまいそうですが、体力に自信のある方は、話のタネにいいかもしれませんね。
車で訪れると、「こんな山の中に!」と驚くほどの大きく立派な立体駐車場が用意されてはいるのですが、シーズン中はどうしても、駐車場に向かう一本道が渋滞になりがち。バスも、なかなか進めなくなることがあります。時間に余裕を持って訪れ、早め早めの行動を心がけましょう。
さあ、谷川岳の天神峠へ、秋を先取りしに出かけてみませんか。
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(2024/4/23更新)
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