千利休の想いが残る寺〜大阪・堺「南宗寺」が語る徳川家康の墓

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千利休の想いが残る寺〜大阪・堺「南宗寺」が語る徳川家康の墓

千利休の想いが残る寺〜大阪・堺「南宗寺」が語る徳川家康の墓

更新日:2016/09/19 19:23

Masahiro Tokitoのプロフィール写真 トラベルjpナビゲーター Masahiro Tokito 旅好きブロガー

「大阪の堺」と聞けば千利休の名前が浮かぶ方も多いはず。茶聖・利休は堺生まれのため「堺と言えば利休」なのですが、その堺に実は「徳川家康が大坂夏の陣で亡くなっていた」というあまり表立って語られない話が残るお寺があるのです。それが「南宗寺」。利休の供養塔だけでなく、なんと家康の墓まで、歴史ファン垂涎の見どころがある南宗寺の魅力と、この寺に伝わる家康の死にまつわるお話についてご紹介します。

南宗寺について

写真:Masahiro Tokito

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今回訪れる南宗寺は大阪府堺市にある臨済宗大徳寺派の寺院であり、戦国武将・三好長慶によって父・三好元長の菩提を弔うべく建立されたお寺です。1615年、7月の「大坂夏の陣」では堺の市街とともに焼失してしまいます。しかしその後、当時の住職であった沢庵宗彭によって現在の場所に再興されたとのこと。

ちなみに、この沢庵和尚が考案されたのがかの有名な「沢庵漬け」と言われています。そう聞くと少し身近な感じも受けられますね。

千利休・三千家家元供養塔

写真:Masahiro Tokito

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現在の茶道の礎を確立させた人物としても名をはせた千利休。彼の供養塔がここにはあります。さらに現在にも通ずる千家、裏千家、武者小路千家の家元の供養塔も。

また、お隣には千利休のお師匠さんである「武野紹鴎のお墓」もあります。武野紹鴎は禅の思想を採り込んだ「わび茶」を深め、千利休も影響され禅に目覚めます。禅の思想を取り入れた「茶の湯」を体得し、茶人としての素養を深め、それがやがて数多くの戦国武将にも影響を与えていくことになるのです。

そんな大阪・堺を代表する千利休。若かりし頃はこのお寺で修行をしていましたので、ここに供養塔があるのも納得です。

その美しさが語りかけてくる枯山水庭園

写真:Masahiro Tokito

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枯山水とは水を使わず、石や砂などにより山・水の風景を表現する庭園様式のことです。まさに枯れた山水。この抽象的な表現の庭が室町時代の禅宗寺院では特に好んで用いられており、ここ南宗寺もあります。古田織部作のこちらの枯山水は、国の名勝に指定されています。

縁側に座りゆっくりとこの美しい庭園を眺めていると邪念も消え、心が落ち着いてくるようです。そこには禅宗寺院の面影が垣間見えてきます。

寺の中でひと際目立つ「徳川家康の墓」

写真:Masahiro Tokito

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そして南宗寺がひそかに語る伝説はこちら。

『徳川家康と豊臣秀頼が戦った「大坂夏の陣」において、茶臼山の激戦に敗れた徳川家康が駕籠で逃げる途中、「あの駕籠が怪しい」と睨んだ後藤又兵衛の槍に突かれてしまいます。なんとか堺まで落ち延びるも、家臣たちが籠を開けると既に家康は絶命していたそうです。とりあえず亡骸を南宗寺の開山堂下に隠し、家康の死去はふせられ、家康の影武者が活躍。家康の遺体はひそかに日光東照宮へ運ばれ葬られた。』というお話しです。

真実かどうかはさておき、非常に面白い話です。有名な話では大坂夏の陣で真田幸村が徳川家康をあと少しのところまで追い込んでいたとは聞きますが、まさか後藤又兵衛が家康に槍を刺していたいたとは。このような話が現在にまで語り継がれているということがすごいですね。

墓の裏にある松下幸之助の名前

写真:Masahiro Tokito

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この「徳川家康の墓」にはものすごく有名なお方の名前が刻まれています。賛同者として松下電器産業の(現パナソニック)創業者・松下幸之助氏のお名前も刻まれています。写真で言うと左から二番目です。有名な方がご賛同されているというだけで少し信用度も上がってしまうのは私だけではないはず。

この綺麗な墓石は水戸徳川家家老裔の三木啓次郎氏が再建されたものです。かつて第二次大戦時の空襲で焼ける前はこちらに東照宮がありました。現在のお姿からは察することは困難ですね。そういう災難も乗り越えて現在に至ります。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
純粋にこの南宗寺は千利休が修行を積んでいた場所ということもあり、禅の思想も繁栄されて静かに、緑豊かに、心を落ち着かせてくれるような古き良き日本を感じさせてくれるようなお寺です。それだけでも十分なところに、度肝を抜く徳川家康が倒れていたというお話し。戦国ファン、歴史ファン、お寺好きの方にはもってこいのお寺です。

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この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/27 訪問

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