写真:泉 よしか
地図を見る「悪い子はいねがー」「泣ぐコはいねがー」の台詞でおなじみの”なまはげ”。角と牙を持つ恐ろしい風貌で、各家庭を回り災いを払うというこのなまはげは、秋田県男鹿半島に古くから伝わる民間伝承です。
その男鹿半島に湯煙を上げる男鹿温泉郷の中でも、温泉ファンがぜひ入るべきと太鼓判を押す宿がこちら、元湯雄山閣。いかにも男鹿半島の旅館らしく、館内にもなまはげをモチーフとした意匠があちらこちらに。
ところでなまはげにも性別があるって知っていましたか?地域によって色が反対のこともあるそうですが、一般的には赤鬼のような姿が男、青鬼のような姿が女。そう言われると雄山閣のロビーに飾られたなまはげ像も、顔立ちや髪型の違いがわかるような気がしますね。
写真:泉 よしか
地図を見る雄山閣の温泉は濃厚なナトリウム塩化物泉。自家源泉で非加水非加熱、源泉そのまま掛け流しとなっています。そして雄山閣の浴室に足を踏み入れて、まず驚かされるのは壁にある大きななまはげの面ではないでしょうか。しかもこのなまはげ、口からお湯を吐くんです。間欠泉のようにいきなり勢いよく!
お湯を吐く間隔は機械でコントロールしているわけではなく、温泉成分が汲み上げられる際、気体と液体に分離して湯口から出てくるためで、油断してお風呂で寛いでいたり、同浴者とおしゃべりに興じていたりすると、いきなり源泉ショットを喰らってびっくりするかもしれません。
もし直撃を受けてしまっても、災いを払うなまはげのありがたいお湯ですから、きっとご利益があることでしょう。
写真:泉 よしか
地図を見る雄山閣のお湯は季節や気温、雄山閣から1.5キロほど離れた火山湖・一の目潟の水位などの影響で色を変えます。写真では濃い抹茶のような濁り湯ですが、日によって茶褐色、緑青、乳白色や黒色に変わることも!肌触りはとてもすべすべとして、入るだけでなめらかな美肌効果が実感できます。
露天風呂にも出てみましょう。男湯は内湯同様、赤鬼のようななまはげの面が飾られています。一方、女湯はまるで額縁のような景色が楽しめます。特にゴールデンウィーク頃には、美しい花見風呂になっているかもしれませんよ。
ところで雄山閣のお湯は湯の花も、ものすごいんです。どこがどう凄いのかというと、なんと露天風呂の浴槽自体が湯の花の塊なんです。つまり温泉成分が固まった析出物が、天然の浴槽を形成しているんです。
これだけ固まりやすい泉質ですから、温泉を汲み上げるパイプの管理なども苦労が多いことでしょう。脱衣所には、固まって重みで落下した湯の花の塊や、湯の花が年輪のように詰まったパイプなどが展示してありますので、ぜひご覧になってくださいね。
写真:泉 よしか
地図を見る雄山閣には菅江真澄図絵集の館と名付けられた展示室があります。菅江真澄は江戸時代後期の博物学者であり紀行家。亡くなるまでの30年近くを秋田で過ごし、民俗、歴史、地理などに関する多くの学術的な記録と、荒々しい自然や里に生きる人々の暮らしを描いた作品を残しました。
雄山閣の菅江真澄図絵集の館には、男鹿半島にもゆかりのある菅江真澄の図絵や資料が展示してありますので、雄山閣を訪ねたら、ぜひこちらのお部屋にも足を運んでみてください。
雄山閣の建つ男鹿半島は風光明媚な土地で、特にゴジラ岩などのある西海岸の複雑な海岸線は絶景の一言。寒風山や男鹿水族館GAOといった観光名所もありますので、元湯 雄山閣をベースにあなたも男鹿半島の旅を楽しんてくださいね。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/3/19更新)
- 広告 -