一口に“日光の紅葉”と言っても、世界遺産に登録される日光の社寺、日光東照宮や二荒山神社がある標高600メートルの日光市内と、いろは坂を登った標高1296メートルの中禅寺湖付近では紅葉の見頃も全く変わってきます。
日光の社寺を赤や黄色に彩る紅葉の最盛期が11月上旬なのに対し、奥日光の紅葉は9月下旬から10月下旬が見頃となります。奥日光で紅葉狩りを楽しむ方法としては、中禅寺湖を囲むように走る道路のドライブや竜頭の滝や戦場ヶ原での散策が一般的です。
しかし、湖畔を巡る道路は最盛期には渋滞がひどく、また竜頭の滝や戦場ヶ原の駐車場は常に満車状態。そこでお薦めしたいのが渋滞知らずの中禅寺湖クルージングで船の上から赤や黄色に色づく山々の絶景パノラマを眺める方法です。
日光国立公園・男体山の麓に広がる周囲25キロ、標高1296メートルに位置する中禅寺湖は日本で7番目の深さを持つ蒼く美しい湖です。その湖を巡るクルーズ船は400人乗りの“けごん号”と120人乗りの“アストリア号”の2隻。どちらの船も揺れはほとんどないため快適なクルーズが楽しめるでしょう。
中禅寺湖クルージングには所要時間の違いや季節運行など数種類のコースがありますが、お薦めは中禅寺湖を1周する「名所廻り」コースです。「名所廻りコース」の起点は「船の駅中禅寺」。ここから55分をかけて中禅寺湖畔に点在する名所を巡りながら菖蒲ヶ浜桟橋、立木観音桟橋を経由し、最後に再び起点の「船の駅中禅寺」に戻るという周回コースとなっています。
乗降船場所はこの3ヶ所ならどこでもOK!例えば「立木観音桟橋」から乗船して湖を1周してから同じ「立木観音桟橋」で下船したり、写真の「菖蒲が浜桟橋」から乗船し「船の駅中禅寺」での下船も可能と(この場合、再乗船は不可)、単なる遊覧船ではなく、渋滞回避のための“観光の脚”として使えるのも便利な点です。
その中でもマイカー利用の方に特にお薦めなのは「立木観音桟橋」からの乗船。この付近には無料「歌ヶ浜」駐車場があり、紅葉の最盛期には満車になることがあるものの、比較的車が停めやすい駐車場の穴場となっています。
遊覧エリアには重要文化財に指定される「日光二荒山神社中宮祠」や勝道上人の墓があるとされる湖に浮かぶ「上野島」、中禅寺湖畔東部の立木観音など紅葉はもとより歴史的価値のある建物や見所も多数あります。
また、船は明治期以降に中禅寺湖畔に数多く建設された世界各国大使館の別荘のうちのひとつ、国の登録有形文化財にも登録される「イタリア大使館別荘記念公園」にも近づきます。モダンで美しい市松模様の外観を持つ別荘の凛とした佇まい、そして色づく木々とのコラボレーションはまさに美しい絵画を眺めているよう。
船は最大の見所、奥日光随一の紅葉の名所「八丁出島(はっちょうでじま)」にやってきました!この八丁出島は中禅寺湖の南東部に腕をのばすように突き出している島で、景観の美しさから絶大な人気を誇っています。
八丁出島を眺める方法としては「半月山展望台」に登り、特徴的な半島の全景を眺めるのが一般的です。もちろん、八丁出島の紅葉の美しさは展望台の上からでも望むことはできますが、これだけ至近距離で島を眺めらるのは船上だからこそ。
船が島へ再接近すると、まるで錦絵のような美しい風景に乗客からは感嘆の声があがります。カエデなどが鮮やかな赤や黄に染まり、湖面や空の青と見事なコントラストを描く様子は感動の一言に尽きます!
八丁出島付近で船が方向転換をすると、更なる絶景が目に飛び込んできます!紅・オレンジ・黄・緑などまるで宝石箱のように色付く八丁出島と男体山、そして蒼い湖面をたゆたう波のコラボレーションが美しすぎて言葉も出ません!
そして写真ではとてもお伝えしきれない、中禅寺湖と男体山と紅葉の絶景パノラマ。この景色を堪能できるのはまさに「船上の特等席」、中禅寺湖クルージングでのみ味わえる絶景なのです。
いかがでしたか?紅葉狩りで有名な奥日光には期間中は多くの観光客が訪れるため、湖畔道路が渋滞したり駐車場が満車だったりアクセスで苦労される方も多いのではないでしょうか?その点、中禅寺湖を遊覧船で巡る紅葉狩りは渋滞知らず。
2016年の紅葉狩りは、中禅寺湖クルージングでいつもとは違う奥日光の絶景パノラマを堪能されてみてはいかがでしょうか?
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/26更新)
- 広告 -