「テテリア」というのはアラブ風の喫茶店。グラナダを旅してる途中、ちょっと疲れたなと思ったときにおススメです。
中世グラナダにはキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒が同居していました。「エル・バニュエロ」のあるアルバイシン地区はイスラム教徒が居住していた地域。アルバイシン地区にはアラブ風の喫茶店やアラブ風お土産雑貨屋が沢山あり、グラナダの中でも特に異国情緒が楽しめる地域です。
テテリアで楽しめるのは、おいしいお茶にアラブ風スイーツ。そして、カチンバという見た目は少し怪しげな異国感満載の水タバコまで楽しめますよ。
「エル・バニュエロ」というのはアラブ浴場のこと。テテリアの名前としては変わっていますが、それはこのお店がアラブ浴場(遺跡)のある通りにあるからです。
「エル・バニュエロ」へはアルバイシン地区のプラサ・ヌエバ(ヌエバ広場)からダウロ川沿いのパセオ・デ・ロス・トゥリステスという通りを進み、アラブ浴場(遺跡)のある場所を左側に少し上ったところにあります。テテリアと同じ名前の「バニュエロ」通りに、水色の枠に赤い文字の看板がかかっていますので、目印にしてくださいね(2016年9月現在)。
坂を上がって最初の筋、すぐ左手に「エル・バニュエロ」はあります。お店の入り口横にもコルドバのメスキータのような赤と白の門の看板がありますので、分かりやすいかと思います。
さて、やはり気になるのはメニューですよね。「エル・バニュエロ」ではどんなものが注文できるのでしょうか?
まず多種多様のお茶。コーヒーも頼めますが、「エル・バニュエロ」はやはりテテリアらしくお茶がおススメ。コーヒーは街中のバルやカフェテリアの方が安いですしね。まず、大きく分けて2種類のお茶が楽しめます。緑茶と紅茶です。緑茶と言っても日本の緑茶はここでは忘れてくださいね。
最近でこそ日本でも香りつきの緑茶も普通に販売されていますが、最もスタンダードな緑茶のバリエーションはテ・モルノとかトゥアレグ・モルノと呼ばれるもの。モロッコ風ミントティーで、緑茶にスペアミント、砂糖をたっぷり入れたものです。緑茶に砂糖?!と顔をしかめられるかもしれませんが、これが意外においしいんですよ。ミントガムを想像してみてください。ちょうどそんな感じの味です。
そして紅茶。日本でもチャイはすっかり市民権を得ましたが、そのチャイにちょっと似た感じのパキスタニ。スパイスがいろいろ入っていてミルクティーにぴったりです。チャイよりもちょっぴり柔らかめな感じでしょうか。
紅茶はミルク入り、ミルク無しと色々なバリエーションがあります。ドライフルーツや花、スパイスの違い、さらに紅茶と緑茶のミックスなどで、ネーミングもなかなかエキゾチックなんですよ。「アルハンブラの夢(エル・スエニョ・デ・ラ・アランブラ)」「グラナダの夜明け(アマネセール・デ・グラナダ)」等々。お茶を飲むのには小さな柄入りのグラスを使います。
また、暑い夏場でしたらモロッコ風のレモナード(リモナーダ)やバティードというシェークもおススメです。モロッコ風のレモナードというのは、普通のレモナードにスペアミント(イエルバブエナ)が入った緑色のものですが、グラナダでレモナードと言えばたいがいがこれがでてきます。さっぱりしていておいしいですよ。
テテリアでスイーツと言えば、小さくて甘いアラビックスイーツ。お茶のお供にぴったりで、中にはドライフルーツやナッツ類がたっぷり入ってます。形もいろいろで可愛らしい。ただ相当甘いので、小さいけれどいっぱい食べるのは無理そう。好きなのを1つ選んでみてじっくりお茶と一緒に楽しむのがよさそうです。
形によって中に入ってるドライフルーツやナッツ類が異なりますので、指差しながら聞いてみることをおすすめします。またご自身の好みのナッツやドライフルーツ名を言ってみてもいいですね。気さくに教えてくれますよ。
続いて、見た目はとても怪しそうなカチンバ(水タバコ)。まず普通のタバコと違うのは回し飲みをすること。パイプが複数あるものもあります。さらにフレーバーがついていること。イチゴや桃、チョコレートなど甘い香りが主流です。色んな種類があるので、お好みのものを選べますし、味も普通のタバコよりも優しい。私はタバコは吸いませんが、カチンバなら少し付き合えます。
日本人にはあまり馴染みのない習慣ですが、周りがいかにも楽しそうにカチンバを吸っているのを見たら、気の置けない人同士の旅なら、旅の思い出に試してみてもいいかもしれませんね。
テラス席がある時ならぜひテラス席を!!とは言いましたが、実は「エル・バニュエロ」で悩むのが席選び。店内の内装も異国情緒たっぷりで実にレトロで可愛いのです。アルハンブラ宮殿か、この素敵な内装か??
どんな雰囲気なのかというと、カラフルなタイルのテーブル、グラナダの詩人ガルシア・ロルカの写真がある不思議なカーテンで区切られた空間。アルハンブラの絵がかけられ、少しレトロな感じのするクッションが沢山置かれたベンチに木の長いテーブルの席、片一方の頭上が斜めになった天井をアラブ風のクロスを張り、両側を白い壁で区切られた狭い空間をこの上なく素敵なプライベート空間にした席。入り口付近の席にはグラナダでは時々見かけるような噴水やカラフルな天井にかかるアラブ風のライトが灯ります。
それぞれの席が程よく離れているのも心地がいいのです。じっくり吟味してお気に入りの席を選んでくださいね。
通常テテリアは普通のカフェテリアやバルよりは少し高めです。それはお茶一杯にしてもきちんとポットで出てくるから。お茶一杯でだいたい3〜3.5ユーロくらいです。アラビック・スイーツも1個が1.5ユーロくらい、水タバコ(カチンバ)は10ユーロ程度でしょうか。
お土産にテテリアで飲んだお茶やスイーツ、グラスを買って帰りたい、と思われる方もいるかと思います。露店でもいっぱい売っていますが、本格的なお茶屋さんもあります。お土産物屋さんのものよりは値段は少し高い(100g4ユーロくらい)ですが、お茶好きなら覗いてみられるのもよさそうですよ。
グラスはお土産物屋さんで1〜2ユーロくらいです。
注)値段は全て2016年9月現在です。
- PR -
トラベルjpで250社の旅行をまとめて比較!
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索