洞窟を抜けて感動の海へ!石垣島「伊原間サビチ洞」

洞窟を抜けて感動の海へ!石垣島「伊原間サビチ洞」

更新日:2016/08/29 17:44

ShinYah シンヤのプロフィール写真 ShinYah シンヤ 音楽・旅行ブロガー、ピアノ作曲家
美しいサンゴの海に囲まれた石垣島には、海へ抜ける出口を持つ大変珍しい鍾乳洞があります。洞窟の暗闇から美しい海へ繰り出す感動体験を味わえるのは、日本で唯一ここだけ!内部には沖縄の伝統工芸品が置かれているなど、異色の展示物も魅力的!そんな石垣島の鍾乳洞「伊原間サビチ洞」をご紹介します。

手軽に楽しめる貫通洞

手軽に楽しめる貫通洞

写真:ShinYah シンヤ

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伊原原間サビチ洞は「貫通型」の鍾乳洞で、入口と出口を含め計4箇所の開口部が存在します。洞窟の全長は324メートル、その内観光洞は237メートルと往復でも20分程度で帰って来れる距離の為、短い時間でも気軽に楽しめる鍾乳洞となっています。

怪しげな鍾乳石が垂れ込める入口は小ぶりながら、その内部には高さ10メートルを超える天井高の大きな空間が広がっていて、そこには巨大なつらら石がすぐ手の届くところまで伸びている光景など、迫力の景観を見る事が出来ます。他にもナイアガラの滝に見立てたつらら石群の壁面や、巨大ウナギが居るとされる池など見所が沢山!洞窟内を照らす怪しげな色の照明も魅力的です。

洞窟を抜けて感動の海へ!

洞窟を抜けて感動の海へ!

写真:ShinYah シンヤ

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鍾乳洞の内部を進むと、やがてポッカリと空いた開口部から外の光が差し込む光景を目にします。そこから外へ出ると、岩肌の隙間から青い海が垣間見える何とも爽やかな情景が広がっています。伊原間サビチ洞の出口は石垣島の西岸に面していて、ここから見えるのは伊原間湾の美しい海。干潮の時には砂浜が顔を出し、岩間の奥まで進んで行く事が出来ます。

周囲には岩間を抜ける細い遊歩道が整備されているので、辺りを探検するのも良し。落ち葉や木の枝を踏みしめながら散策する遊歩道には、岩肌から鍾乳石が顔を出している姿もあって、ミステリアスな雰囲気を感じる事が出来ます。この様に海に抜ける出口を持つ鍾乳洞は極めて珍しく、日本ではこのサビチ洞が唯一です!

太古の歴史を紐解くサンゴの化石

太古の歴史を紐解くサンゴの化石

写真:ShinYah シンヤ

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伊原間サビチ洞はおよそ3億7000万年前、石垣島が出来た際に海底隆起によって生まれたとされています。その為、洞窟内には「オオジャコ貝」や「タバネサンゴ(ドーム状の群体が折り重なる様に成長するキクメイシ科のサンゴ)」など、太古の海にいた生物の化石が沢山発見されていて、考古学的にも貴重な資料となっています。

大量のサンゴの化石が群になって天井から垂れ下がっている姿は見事!その他「つらら石」や「洞穴サンゴ」など様々な鍾乳石が洞窟内を覆っていて、貝やサンゴの化石がそれらに混じっている所もあるので、近寄ってよく観察してみましょう。

地下の美術館で伝統工芸品を見る

地下の美術館で伝統工芸品を見る

写真:ShinYah シンヤ

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洞窟内を歩いていると、沖縄伝統の工芸品や美術品が展示されている光景を目にします。展示されているのは「スーチキガミー(塩漬けした豚肉を貯蔵する為の焼物)」や「八重山焼き」などの他、「厨子甕(ジーシガーミ)」と呼ばれる死者の遺骨を納める為の蔵骨器まであって多彩!そんな地下美術館としての顔も伊原間サビチ洞の特徴です。

さいごに

伊原間サビチ洞へは新石垣空港から30分程度と比較的アクセスし易く、石垣島北部の観光と併せて手軽に訪れる事が出来ます。
皆さんも洞窟を抜けて海へ出る感動の体験を、是非とも味わってみて下さい。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/12/15 訪問

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