東西の宮を参拝して八百万の神々の声を聞く!高千穂「天岩戸神社」

東西の宮を参拝して八百万の神々の声を聞く!高千穂「天岩戸神社」

更新日:2020/11/26 14:57

肥後 球磨門のプロフィール写真 肥後 球磨門 一人旅ブロガー
宮崎県高千穂町にある「天岩戸(あまのいわと)神社」は、天照大神が岩戸に隠れたという、天岩戸神話が伝わる神社です。天岩戸神社には天岩戸をご神体とする「天岩戸神社西本宮」と、天照大神が岩戸から出られて最初に居を構えたと伝わる「天岩戸神社東本宮」の二つの宮があります。天照大神を岩戸から呼び出すために八百万の神が相談した場所とされる「天安河原」もある、神話に満ちた天岩戸神社を紹介します。

多くの参拝客が訪れる天岩戸神社西本宮

多くの参拝客が訪れる天岩戸神社西本宮

写真:肥後 球磨門

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宮崎県高千穂町の中心部から、およそ7km離れた場所にあるのが「天岩戸(あまのいわと)神社」です。神社の傍を流れる岩戸川を挟んで「西本宮」と「東本宮」の二つの神社があり、天照大神(あまてらすおおみかみ)がご祭神として祀られています。

一般的に「天岩戸神社」といえば社務所がある「天岩戸神社西本宮」を指し、お札を頂いたり、御朱印を受けたりすることができるので、多くの参拝者が西本宮を訪れます。

多くの参拝客が訪れる天岩戸神社西本宮

写真:肥後 球磨門

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鳥居をくぐると緑に囲まれた参道が続きます。この参道は、岩戸川の対岸にあるご神体にまっすぐ向かうのではなく、川に並行して作られた横参道になっています。凛とした空気が清々しく、深呼吸したくなるほどです。

多くの参拝客が訪れる天岩戸神社西本宮

写真:肥後 球磨門

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参道の先に神門が見えてきます。神門の手前で立ち止まって、一呼吸おいてくぐりましょう。神聖な空気が身を包むように感じます。

「天岩戸遥拝所」でご神体「天岩戸」とご対面!?

「天岩戸遥拝所」でご神体「天岩戸」とご対面!?

写真:肥後 球磨門

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天岩戸神社西本宮は拝殿があるのみで、神様が鎮座しているとされる本殿がありません。その理由は、天照大神がお隠れになった天岩戸を御神体としているからで、「天岩戸」と呼ばれる洞窟を拝むという珍しい神社なのです。

ご神体がある場所は、拝殿から岩戸川を挟んだ対岸にあります。誰も近寄ることができない禁足地になっている上に、生い茂る樹木に隠れてその形状を確かめることはできません。誰もその本当の姿を見ることができない、神秘に包まれた場所になっているのです。

「天岩戸遥拝所」でご神体「天岩戸」とご対面!?

写真:肥後 球磨門

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拝殿の右手奥に神饌所(しんせんしょ)があり、その脇に天岩戸が拝める「天岩戸遥拝所(あまのいわとようはいじょ)」に通じる戸口があります。遥拝所へ行くには神職の同行が必要なので、社務所で受付して案内をお願いしましょう。希望者が多い場合は待ち時間が長くなるので、参拝の最初に社務所で受付を済ませることをおススメします。

「天岩戸遥拝所」でご神体「天岩戸」とご対面!?

写真:肥後 球磨門

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境内には御神木の「招霊(おがたま)の木」があります。天照大神が天岩戸に身を隠してしまったとき、岩戸から天照大神を呼び出すために舞を踊ったのが天鈿女命(あめのうづめのみこと)です。舞を披露する時に天鈿女命が手にしていたのが、招霊の木の枝と伝えられています。どんな舞を披露したのか、この木の前に立って想像してみてはいかがでしょうか。

八百万の神が会議を開いた天安河原

八百万の神が会議を開いた天安河原

写真:肥後 球磨門

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拝殿に向かって左手側に神楽殿があり、天安河原(あめのやすかわら)の遥拝所(ようはいじょ)にもなっています。天安河原は、どうすれば岩戸に隠れた天照大神が出てきてくれるかと、八百万の神が話し合った場所です。ここで拝んで終わりでもいいですが、天安河原はすごく神秘的な場所なので、もう少し足を延ばして参拝することをおススメします。

八百万の神が会議を開いた天安河原

写真:肥後 球磨門

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西本宮の裏参道から県道に出ると、右手に天安河原に続く参道があり、参道に沿って岩戸川の清流が流れています。心地よい清流の音を聴きながら10分ほど進むと、ようやく天安河原に到着。

「仰慕窟(ぎょうぼがいわや)」という間口40m、奥行30mの大きな洞窟があり、八百万の神(やおよろずのかみ)が、天岩戸に隠れた天照大神をどうやって呼び出すかを相談した場所とされています。目を閉じて佇むと、どこからか八百万の神の声が聞こえてきそうな、深い静けさに包まれている空間です。

八百万の神が会議を開いた天安河原

写真:肥後 球磨門

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河原で石を積むと願い事が叶うといわれ、参拝客が積んだ積石がたくさん並んでいます。積む石の数は、3・5・7の奇数が良いとされるので、願い事をしながら集中して積んでみてはいかがでしょうか。

大雨などで川が増水すると立ち入りが制限されることがあるので、事前に確認して出かけることをおススメします。

天照大神が居を構えた場所「天岩戸神社東本宮」

天照大神が居を構えた場所「天岩戸神社東本宮」

写真:肥後 球磨門

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西本宮駐車場から徒歩5分ほどで天岩戸東本宮に到着します。入り口には天鈿女命(あめのうづめのみこと)の像があり、近づくとセンサーが働いて、舞を舞って出迎えてくれます。

天照大神が居を構えた場所「天岩戸神社東本宮」

写真:肥後 球磨門

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東本宮は西本宮に比べて参拝者も少なく、ひっそりとした神社です。参道の両側に鬱蒼とした森が続き、石段を上りつめると境内になっています。

天照大神が居を構えた場所「天岩戸神社東本宮」

写真:肥後 球磨門

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東本宮は、天照大神が天岩戸から出た後、最初に住まわれた場所といわれ、西本宮にはない本殿が建っています。西本宮に比べて参拝する人が少ないこともあり、静かな境内は神様が鎮座しているような、厳かな雰囲気に包まれています。

御神水が出る杉の木や七本杉のある天岩戸東本宮

御神水が出る杉の木や七本杉のある天岩戸東本宮

写真:肥後 球磨門

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東本宮本殿の裏に杉の御神木があります。その根元から流れ出る水は、御神水として信仰されています。

御神水が出る杉の木や七本杉のある天岩戸東本宮

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不思議なことに、水道の蛇口をひねったような勢いで根元から御神水が出ています。もちろん飲むことができるので、一口いただき、御神木からのパワーをいただいてはいかがでしょうか。ペットボトルなどに汲んで持ち帰ることもできます。

御神水が出る杉の木や七本杉のある天岩戸東本宮

写真:肥後 球磨門

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御神水から左手に進むと、「七本杉」と呼ばれる御神木に近づけます。数年前までは神域であることから禁足地になっていましたが、数十メートルの遊歩道が整備され、近寄れるようになりました。七本の杉の根元がつながった不思議な光景を見ることができるので、ご神木パワーをいただいてみてはいかがでしょうか。

天岩戸神社といえば「西本宮」にお参りするのが一般的ですが、西本宮とはまた違った空気が漂う東本宮も、忘れずにお参りすることをおススメします。

天岩戸神社の基本情報

住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073番地1
電話番号:0982-74-8239
アクセス:阿蘇熊本空港より車で約1時間30分

2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2020/08/20 訪問

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