"プロジェクトN"でブーム再燃!?岩手『あまちゃん』ロケ地を巡る

"プロジェクトN"でブーム再燃!?岩手『あまちゃん』ロケ地を巡る

更新日:2018/03/27 11:17

彰 伴治のプロフィール写真 彰 伴治 温泉ソムリエマスター、平泉世界遺産ネット検定1級、三陸鉄道ネット検定1級、岩手おもてなしネット検定1級
2013年に放送され一大ブームを巻き起こした「あまちゃん」。今でも根強い人気があり続編を望んでいるファンも多数。そのあまちゃんの主役を演じた女優の"のん"(本名:能年玲奈)が、2016年8月8日に岩手県の達増知事を表敬訪問した際に、知事から県庁内に"のん"応援プロジェクト"プロジェクトN"を発足することが表明され、ブーム再燃かと期待されています。そんなあまちゃんのロケ地を巡る旅をご紹介します。

オープニングの曲が自然に流れてくる「袖が浜の堤防」

オープニングの曲が自然に流れてくる「袖が浜の堤防」

写真:彰 伴治

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岩手県久慈市にある"小袖海岸"。ドラマでは「袖が浜」と呼ばれたこの海岸にある小さな漁港からNHK連続テレビ小説「あまちゃん」は始まりました。久慈駅からタクシーまたはレンタカーで約20分のところにあり、第1回の放送で天野アキ(本名:能年玲奈)と天野春子(小泉今日子)が、大向大吉(杉本哲太)の車で向かう時に映された、海岸線沿いの狭い曲がりくねった道を走って行きます。

写真の堤防は、アキが毎回のオープニングで先端の白い灯台まで走ったところで、この堤防を見るとあまちゃんファンなら誰でも自然とテーマ曲を口ずさんでしまうところです。堤防の上に昇ることは禁止されている場合が多いですが、是非先端の灯台のところまで行って空を見上げてみましょう。オープニングの最後でアキが見たのと同じ空を見ることが出来ますよ!

この堤防の近くには、夏ばっぱこと天野夏(宮本信子)がウニやワカメを採り、第2回放送でアキに生ウニを食べさせた「海女素潜りの浜」や、「喫茶リアス」の壁面に描かれていた夫婦岩があります。海女の素潜り浜では現在でもドラマと同じ絣の着物を着た本物の海女による素潜り実演を見ることが出来ます。

また、素潜り浜の目の前には三階建ての小袖海女センターがあり、あまちゃんグッズの販売や海女の歴史の展示を行っているので是非ご覧ください。小袖海女センターについては、関連MEMOにリンクした別記事『懸命の素潜りに拍手喝さい!岩手・久慈「小袖海女センター」』で詳しく紹介しているのでそちらもご覧下さい。

アキと海女達が初めて出合った「袖が浜漁協」

アキと海女達が初めて出合った「袖が浜漁協」

写真:彰 伴治

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第1回の放送でアキは、夏ばっぱに出会う前に、夏の海女仲間である今野弥生(渡辺えり)、長内かつ枝(木野花)、熊谷美寿々(美保純)、あんべちゃんこと安部小百合(片桐はいり)と出会い、まめぶ汁を愛してやまないあんべちゃんから突然まめぶ汁を食べさせられます。

その場所が「袖が浜漁協」で、写真の右奥の黒い三角形の屋根で二階建てと丸い屋根で平屋の小屋がつながった建物の外観が使われました。また、第57話でオープンした「海女カフェ」もここに作られた設定になっています。

また、ひそかにアキに恋心を抱いていた足立ヒロシ(小池徹平)が、第5回の放送でちょっとだけ働きアキが堤防から海へ飛び込む瞬間を目撃した「ヒロシの監視小屋」は、小屋の左側の山沿いの急な坂道「北限海女の道」を約200メートル程登ったところにあります。監視小屋は本物で今でも実際に密漁船などの監視に使われていて、中はヒロシが働いていた時とそっくりそのままです。

「袖が浜漁協」と「海女カフェ」の小屋も小袖漁港内にあり、堤防からは徒歩1分ほどです。

ロケ地ではないけど絶対に外せないもの

ロケ地ではないけど絶対に外せないもの

写真:彰 伴治

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小袖漁港内にはもう一つ記念碑があります。それは「じぇじぇじぇ発祥の地」記念碑。「じぇじぇじぇ」が2013年流行語大賞に選ばれたことを記念して漁港の作業小屋付近に建てられました。

「じぇ」とは、万葉集にも登場する古来からの漁師や海女の生業や生活風習から生まれた相槌言葉。驚いた時に使われ、驚きの度合いが増す毎に回数が増えて行きます。あまちゃんでアキが発した「じぇ」の回数はなんと816回。ロケ地ではありませんが、あまちゃんといえばまず思い浮かぶのは「じぇじぇじぇ」というほど、アキが発した言葉なので、この記念碑はロケ地と同等の価値のあるものです。

たくさんの出会いと別れの舞台となった「北三陸駅」

たくさんの出会いと別れの舞台となった「北三陸駅」

写真:彰 伴治

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JR久慈駅の隣に建つ小さな駅"三陸鉄道久慈駅"。その駅はドラマでは「北三陸鉄道リアス線北三陸駅」と呼ばれ、第1回放送では春子の18歳の頃の上京と42になり娘のアキを連れての帰郷。第72回放送ではアキがアイドルになる夢を抱き上京する様子、第90回放送ではアキが帰省し駅のホームで「ただいまー。」と叫ぶ様子など、たくさんの出会いと別れの舞台となりました。

また昼に夜に、北三陸駅長の大吉、副駅長の吉田正義(荒川良々)、いつも琥珀を磨いている琥珀の勉さんこと小田勉(塩見三省)、北三陸観光協会長の菅原保(吹越満)らが集い、ローカルなうわさ話や時には喧嘩などで大騒ぎしていた「軽食&喫茶リアス」および「スナック梨明日(りあす)」は、現在の久慈駅の立ち食いそば屋の場所に設定されていました。

駅構内には2013年11月に久慈駅の名誉駅長、名誉副駅長に任命された杉本哲太と荒川良々の写真と辞令書が掲示されていたり、アキと足立ユイ(橋本愛)が結成した「潮騒のメモリーズ」の衣装が飾られていたりして「あまちゃん」の思い出に浸ることが出来ます。また、衣装は実際に着用して記念撮影をすることも出来ます。

最も感動的なシーン「夏ばっぱが大漁旗を振った浜」

最も感動的なシーン「夏ばっぱが大漁旗を振った浜」

写真:彰 伴治

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ドラマ登場人物が「浜」と言えば「袖が浜」のこと。袖が浜は小袖海岸の設定ですが、実はもう一つ袖が浜に設定された場所があります。そこは「北三陸鉄道リアス線袖が浜駅」に設定された"三陸鉄道堀内駅"のすぐそばの"大沢橋梁"から見た海岸。

あまちゃんの中で最も感動するシーン、それは第72回放送の春子が18歳の時に周りのみんなの反対を押し切って上京する時に、夏が大漁旗を振って見送るシーン。そのシーンはここで撮影されました。

春子は夏が大漁旗を振っているところを見ることが無いまま上京し、24年間夏が見送ってくれなかったことを恨んでいました。しかし、スナック梨明日で琥珀の勉さんが25年振りに打ち明けます。「夏さんちゃんと見送ってたんだ、ホームじゃなくて浜で。」この言葉をきっかけに春子は母親への感謝の気持ちを取り戻して行きます。

堀内駅は久慈駅から三陸鉄道北リアス線を4駅宮古方面へ南下したところにあります。大沢橋梁は堀内駅から徒歩10分ほどです。

ブームが再燃する前に「あまちゃんロケ地」へ

あまちゃんのロケ地はまだまだたくさんありますが、三陸での撮影の中心となった久慈市周辺の代表的なスポットをご紹介しました。

プロジェクトNの真相はまだ明らかになっていませんが、知事が直々に出迎えて表明されたのですから、かなりすごいプロジェクトなのではないでしょうか。

あまちゃんロケ地はこじんまりしたところが多く、ファンが詰めかけるとゆっくり眺めることが出来なくなります。ブームが再燃する前にロケ地を巡ってみてはいかがでしょうか。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/08/06 訪問

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