「白い恋人たち」の舞台!仏の山岳都市「グルノーブル」で楽しむ博物館

「白い恋人たち」の舞台!仏の山岳都市「グルノーブル」で楽しむ博物館

更新日:2016/08/17 13:38

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
フランス南東部のローヌ・アルプ地方に位置するグルノーブルは、アルプス山脈の麓の町。城塞の展望台がある小高い丘の足元をイゼール川が流れ、その南側に赤茶色の屋根瓦が連なる旧市街が広がる町です。

1968年に行われた冬季オリンピックの記録映画「白い恋人たち」の舞台でもあり、夏でも雪をいただく峰々が囲む山岳都市の、風光明媚な眺めが魅力。このグルノーブルの川沿いにある、歴史を学べる博物館をご紹介します。

城塞の麓を流れるイゼール川沿い

城塞の麓を流れるイゼール川沿い

写真:Hiroko Oji

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フランス南東部、スイス・イタリアと国境を接するローヌ・アルプ地方にあり、雄大なアルプスの山並みが魅力の山岳都市グルノーブル(Grenoble)。冬季オリンピックの開催地であり、記録映画「白い恋人たち」で、その風光明媚な風景に魅了された人も多いことと思います。

町一番の見所「バスティーユ城塞」がある丘の麓を流れるイーゼル川。この川沿いにはパステルカラーの美しい建物が建ち並びます。丘の対岸にある麓駅からは、4つ連なるシャボン玉のような球形の可愛いゴンドラが、川の上を越え、丘の頂上駅まで上って行く様子を眺めるのも楽しいひと時となるでしょう。麓駅近くには、スタンダール記念館が面する、美しく手入れされたヴィル公園が人々の憩いの場となっています。川沿いの散策に疲れたら、ベンチに腰掛けて一休みするのにピッタリです。

かつての修道院「ドーフィノワ博物館」

かつての修道院「ドーフィノワ博物館」

写真:Hiroko Oji

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「バスティーユ城塞」の麓にあるドーフィノワ博物館は、17世紀建造の修道院の建物を利用したものです。

イーゼル川に架かるサン・ローラン橋を渡り、標識に従って石段を上ると聖人像の嵌め込まれた石門をくぐります。そのまま石段を上って行くと、途中の右側に蔦の絡まる建物が姿を現します。これが「ドーフィノワ博物館」で、入り口は、さらに階段を上り切った右側にあります。バスティーユ城塞からは、下りの道を川沿いに向かって進み、標識に沿って下りると迷うことはありません。

内部は、壁面と天井が金色を含めた豪華なフレスコ画で埋め尽くされる教会に続き、この地方を紹介するたくさんの民芸品はじめ、山岳地方やイヌイット族の生活用品の展示、さらにはスキーの歴史を物語るコレクションが多数見られます。

ドーフィノワ博物館の修道院の庭園から

ドーフィノワ博物館の修道院の庭園から

写真:Hiroko Oji

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ドーフィノワ博物館内の展示は充実しているのですが、これだけではありません。教会や展示室の出口からは、広くて手入れの行き届いた庭園に出ることができ、この庭園も見どころの一つ。

イルカのモニュメントがある日時計が中央にあり、緑が溢れる中で、しばしベンチに腰掛けてひと休みするのがお勧めです。バラやアジサイの花々が咲く庭園の端っこからは、イーゼル川を挟んで広がる旧市街、その奥に連なる山並みなど、素晴らしい眺めが楽しめます。

考古学博物館となっている「サン・ローラン教会」

考古学博物館となっている「サン・ローラン教会」

写真:Hiroko Oji

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サン・ローラン橋から丘の麓、川沿いのサン・ローラン通りを北東に進むと、四角い鐘楼を持つ「サン・ローラン教会」に出ます。レオン・モレ庭園のすぐ下に建つ教会で、その歴史はメロヴィング王朝時代の4世紀に遡ります。現在は、考古学博物館として一般公開されており、オーディオガイド(日本語のものは残念ながらありません)を貸してくれますので、説明を聞きながらの見学が楽しめます。

教会を見下ろすように古い城壁を利用したレオン・モレ庭園からも素晴らしい眺望が得られますので、お時間があればぜひ、石段を上って行ってください。

教会内部は共同墓地がある地下聖堂

教会内部は共同墓地がある地下聖堂

写真:Hiroko Oji

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サン・ローラン教会の入り口は、川を背にして左上に続く坂道のトンネルの途中にあります。

中に入ってまず目に飛び込んでくるのが、一番の見所、4世紀の共同墓地がある地下聖堂!遺跡の奥に中世の礼拝堂が建てられており、当時の建築技術がしのばれる貴重なものです。横の大きな壁面には、プロジェクターで建築についての解説が映し出され、最新技術が垣間見られる異空間。手前の遺跡部分や、この写真の右側に続く外のガラス張りの遺跡には、発見されたそのままの人骨が何体も残されている状態で、厳かな気持ちになる一瞬です。

館内では、それぞれのポイントで表示されている番号に合わせて、オーディオガイドの説明が聴けます。係員の人も立っていて、オーディオガイドをカバーする説明版の機械操作を教えてくれるなど、親切に対応してくれます。

ドーフィノワ博物館とサン・ローラン教会は、無料で見学!

ここでご紹介したドーフィノワ博物館とサン・ローラン教会は、しっかりした展示内容であるにもかかわらず、無料で入館でき、写真撮影もOKです。入館料を取りながら写真撮影は不可というところも多い中、この太っ腹な対応に思わずニッコリ!

川を隔てた旧市街の路地裏の散策も、レストランやショップが軒を並べていて楽しいグルノーブルですが、このような歴史的な見学スポットも是非お見逃し無きように!

掲載内容は執筆時点のものです。 2009/07/27−2016/07/15 訪問

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