写真:ぐれい クミコ
地図を見るダブリン市内には南北に一本、ダブリン湾に面してDART(ダート)と言われる電車が走っています。今回ご紹介するハイキングコースはこのダートに乗って北へ、終点のHowth(ホース)というアイリッシュ海に面した半島の海岸(断崖)コースです。ダブリンの中心部にある中央郵便局(General Post Office/GPO)から東北東へ15キロの場所にあります。
ホースは港町。漁港です。駅に着くとカモメたちがお迎え。ダブリン湾の北に頭を突き出すように出した丸い丘のような半島です。アイリッシュ海に面した東側が断崖絶壁となっていて、ハインキングコースはこの断崖沿いです。
まず、電車でホースの駅に着いたら左方向に、港が広がる方へ向かいます。飲食店やお土産屋などが連なる道をまっすぐ進み、800メートルくらい進むとお店が途切れます。そこを右方向にBalscadden Rd(バスルガデン・ロード)の道をさらに約1.5キロほどどんどん進みます。The Cliff Stopというカフェが見えたら、そこからがいよいよクリフ(Cliff=断崖)道の始まり。ここまでは舗装された道を歩きますが、急に細い土道になります。砂利や岩もあるので初級ハイキングコースですがしっかりと履きなれた靴で歩いてください!
こちらの写真はホースの港町を背にしたクリフ・パス(断崖の小道)です。余談ですが現地の人たちには、ホースは高級住宅地というイメージがあり、実際に門構えから中のお屋敷が見えないほどの豪邸があります。ハイキングのルートはループ状になっていて、ルート通りに歩くとこういった豪邸沿いの道路も通りますので現地の住宅を眺めながら歩くのも楽しいものです。
ルート通りに歩くと6キロ。約2時間のハイキングコースです。
写真:ぐれい クミコ
地図を見る細い土道に入り、しばらく進むと前方に断崖が見えてきます。登り道は緩やかですがアイリッシュ海から吹く風は夏でもかなり涼しく、心身が洗われるように爽やか。日本の周辺では見られない海岸の風景が広がってきます。
アイルランドの観光地と言えば世界遺産の「モハーの断崖」が有名ですが、首都ダブリンからは西部に向かって片道4時間くらいの遠い道のり。日帰りするならかなりの過密スケジュールになります。そんな「モハーの断崖」と比べるとスケールは小さいですが、ダブリン市内から気楽に行けて、さほど観光地化されていないこのホースの断崖沿いの風景は、まさにアイルランドの素朴で雄大な自然そのもの!穴場的な名所です。
真夏でも気温が20度を上回らない日が多いアイルランドでは、日本人の私たちにはハイキングで少し汗ばむ程度でも長袖の上着が必需品です。地元の人たちが健康のためにウォーキングする姿もしばしば見られますが、彼らの薄着(半そで半ズボン)には驚かされるかもしれまん。
写真:ぐれい クミコ
地図を見る近年、徐々に観光客が増えつつあるこのハイキングコースですが、まだまだ観光地化はされておらず、よい意味で「素朴なアイルランドの自然が味わえるコース」ですが、悪く言えば「道案内が分かりにくい」です。標識もなく、なんだ?この分かれ道、この急な登り坂を上がるのか?という分岐点に着きます。その登り坂こそがサミット(頂上)への道です。この写真でどれくらいの斜面かお分かりでしょうか。頂上から眺める景色もまた素晴らしいのでがんばって登ってください!
しかし頂上は、なんと駐車場になっています。なんだ、車?とがっかりされるかもしれませんが、ドライブコースの頂上にもなっていて、ここからの景色はかなり美しいです。
ダブリン市内からバス(31番、31A、31B)で来る場合、終点のここサミットまでバスで来ることも出来ます。登りのハイキングに自信のない方は、ここまでバスか車で来て、下りだけ歩いて降りることも出来ます。
この頂上の駐車場まで来たらあとは帰り道。海に向かって左手にUpper Cliff Rd(アッパークリフ・ロード)という来た道より少し広い土道があり、この1本道を進みます。舗装された道路に出るまで進み、下り坂を進んで港へ戻ります。頂上からもちろん来た道と同じ、断崖沿いを歩いて戻ることも出来ます。
写真:ぐれい クミコ
地図を見る途中に「なんだ?この分かれ道は?」という分岐点に来ると書きましたが、急な登り道の方がサミット(頂上)、もう一方を進むと灯台へ続く道になっています。
灯台の中へは残念ながら入れませんが、灯台を目指して歩くと途中に断崖から下にビーチが見えてきて、そのビーチまで降りられる箇所があります。断崖の上からのぞくと、まさかそこには誰も降りられないだろうと言うような秘境のビーチです。下へ降りる道はどれほどの急斜面か想像できると思いますが、かなり危険がともないます。高所恐怖症の人はちょっと怖いかも。恐ろしいことに現地の子供達は平気でここを降りています。。
さらに進むとこの写真の岩場、洞窟まで降りられる道にたどり着きます。ハイキング上級者のあなたでしたら是非ここまで足を伸ばして、断崖の下まで行ってみてください!なかなかアイルランドの中でもこんな断崖を降りられる場所はないですから!
写真:ぐれい クミコ
地図を見る断崖沿いのハイキングコースはいかがでしたでしょうか。2〜3時間の道のりですが、港まで戻ってきたら是非、ホースの港町で食事やお土産ショッピングも楽しんでから帰って下さい。
食事のお勧めはもちろんフィッシュ&チップス!漁港なので新鮮な魚が味わえます。メニューの豊富な名店「Beshoff Bross」(青い看板)か、電車の駅近くの100年以上の歴史を持つ名店「LEO BURDOCK」(緑の看板)の2店が有名でどちらもお勧めです。
写真は「LEO BURDOCK」の上がFresh Cod+chips(鱈とフライドポテトのセット)9.7ユーロ。下がキッズミールのFish Nugg+chips(鱈のナゲット(小さい切り身)2つとフライドポテトと500mlのボトルドリンクのセット)5.5ユーロ。量が結構多いので、大人でもキッズミールでお腹いっぱいになりますしお値段もとてもお得です。グループで行く場合、一つを頼んでシェアして食べるのも良いですよ!※価格は2016年8月時点の「LEO BURDOCK」Howth店のもの。
日本からは遠く、西の果ての島国アイルランドの情報はまだまだ少ないですが、アイルランドは自然豊かで、首都ダブリン周辺にハイキングコースはいくつもあります。今回は中でも初心者でも行きやすく眺望が特にアイルランドらしいコースをご案内しました。
ダブリンの中心部からホースへの行き方。
〔電車〕
ダートと呼ばれる電車は現地の人々の通勤電車としても利用されているので平日は運行本数が多いですが、土日や祝日は30分に1本くらい。うっかり乗り遅れるとなかなか来ないこともあります。比較的時間通りに運行されていますが、日本ほど時刻表通りではありません。チケットの買い方は自動販売機で、出発の駅から目的の駅をタッチパネルで選んでからお金を入れて買いますが、操作に不安がある方は窓口に言って駅員さんに目的地「Howth」と言って買うこともできます。同じ駅から往復する場合、片道より往復で買う方がお得です。
〔バス〕
バスは31番、31A番、31B番、乗るときにお金を払います。お釣りは出ません。ダブリン中心部からは片道3.3ユーロ(2016年8月現在)です。ホースの駅前で降りてもサミット(頂上)の終点まで乗ってもハイキングコースには参加できます。サミットまで行った場合は下りのハイキングコースをたどり、そのまま駅を目指し電車(ダート)で市内に戻るのが理想のコースです。またサミットまで戻った場合、次のバスまで何分待たなければならないかわかりませんのでバスで行く場合も帰りは電車をお勧めします。
下記に関連Webサイトをリンクしています。各サイトから詳しい地図をプリントアウトすることもできます。ご参考まで!ハイキングに訪れる際は天気が良いことを祈りますが、天気が変わりやすいアイルランドですのでレインジャケットか折りたたみ傘を持参されることをおすすめします!
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(2024/3/29更新)
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