写真:岡本 大樹
地図を見る佐多岬を奥へ奥へと向かっていると、岬の先端に辿り着く少し手前にこんな石碑が建てられています。石碑には大きく31°と書かれています。これが何かわかりますか。そうです、これはこの本土最南端の地である佐多岬の緯度を表しています。
北緯31°というのは、インドのニューデリーや、エジプトのカイロなどの町と同じ。そう聞くと佐多岬が南国感に包まれていることにもすぐ納得がいきますね。佐多岬は暑くて当然、南国の植物が生えているのが自然、という場所なのです。
写真:岡本 大樹
地図を見るさらに奥に進んでいくと佐多岬駐車場が見えてきますので、こちらに駐車してあとは徒歩で岬の先端を目指しましょう。ここにたどり着くまでにも道路の脇には亜熱帯植物がいっぱい生えているので、南国の感じは出ていますが、この駐車場の端には巨大なガジュマルの木があり、さらに日本らしからぬ景色となっています。
ガジュマルと言えば沖縄や小笠原諸島では日常空間でも目にする木ですが、本土で見ることができるのはこの佐多岬くらいのものです。また、佐多岬はソテツの北限自生地とされており、国の天然記念物にも指定されています。
写真:岡本 大樹
地図を見る駐車場から奥へ進むとまずトンネルがあるのですが、そのトンネルの中にjaj.jpの案内があるので、ぜひ利用しましょう。jaj.jpというのはWi-Fiを使った音声ガイドのことを指しています。
利用料はかかりませんし、案内を聞きながら歩くことで佐多岬のことをさらに知ることができるので、スマートフォンをお持ちの方はぜひここで設定をしてから歩き始めることをオススメします。
設定方法もこの案内板に全て記載されているのですが、全く難しいことはありません。
1.Wi-Fiに接続する
2.ブラウザを開きアドレスバーにjaj.jpと入力
3.言語を選ぶ
という3ステップで完了するので、1〜2分あれば設定することができます。
写真:岡本 大樹
地図を見るトンネルから岬の展望スポットまでの距離は800m程なのですが、その途中には縁結びや安産のパワースポットとして知られる御崎(みさき)神社があります。ゆっくりとご参拝ください、と言いたいところですが、もしかすると周りの自然がまるでジャングルの中にいるような雰囲気を醸し出しているので、そちらの方に気をとられてしまうかもしれません。
参道のすぐそばには枇榔(びろう)の木が並んでおり、ソテツは勢いよく参道に出っ張ってきています。また、鳥居の前にも巨大なガジュマルがあり、強力な自然のパワーを感じられる神社とはなっていますが、ここが本当に日本なのかどうかわからなくなってきそうです。
写真:岡本 大樹
地図を見る御崎神社を通りすぎ、さらに500mほど行くと先端の展望スポットまで辿り着きます。そこからは沖の方に灯台の建っている小さな島が見えるのですが、この島は大輪島(おおわじま)という名前の島です。建っている灯台の歴史は古く、明治4年に英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンが設計した洋式灯台。一度、太平洋戦争時に破壊されましたが、1950年に再建され98年には「日本の灯台50選」に選ばれています。
佐多岬からは西側に目を向ければ薩摩半島が見え、薩摩富士とも呼ばれるきれいな開聞岳も見ることができますが、晴れて視界のよい日であればこの大輪島のさらに向こうに種子島や屋久島を望むことも可能な絶景スポットとなっています。
旅をする人間にとって魅力的な「○○端」、その内の一つとして人気があるのが今回ご紹介した佐多岬です。行ったことはなくとも、その名前は知っているという方も多いのではないでしょうか。
佐多岬はただ端というだけではなく、その気候から植物群も特徴的。そのため、最南端に来たんだ、ということを実感しやすいことも人気の理由の一つかもしれません。ぜひ佐多岬へ行って南国感を味わってみてください。
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(2024/4/20更新)
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