写真:ふるかわ かずみ
地図を見るまず、建物の玄関を入って正面に見えるのが中庭です。駐車場含め約1000坪というお庭は、綺麗に剪定された見事な桃山式庭園。回遊式庭園とも言われ、L字型の建物の廊下からは大きなガラス窓が開かれ、開放的でどこから眺めてもまるで切り取った絵画のような景色。
飴色の木材の廊下や柱、窓枠、欄間など、全てが調和を保っています。つい時間を忘れ、いつまでも眺めていたくなる・・そんな空間です。
1階、2階とも、廊下からこの中庭が見れるので、それぞれ違った角度からの景色を楽しむこともできます。建物内だけでなく、お庭からの景色も、もちろん楽しめます。お宿の方に聞いたら1番のナイススポットビューも教えてくださいます。
ツツジ、肥後菖蒲、紫陽花などの時期には、さらにこのお庭に彩りを添えてくれます。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見る金波楼の創業は明治43年と今から100年以上前。今のご主人で3代目となります。
特徴的なのは見事な木造三階建ての建物。県内でも最大級といわれ、屋根は寄棟・切妻様式を組み合わせたもので、平成21年には国の登録有形文化財にも登録されました。
先代がもともと体が弱く、家で出来る仕事がないか・・ということで自分が所有する山の木を使って旅館を始めたそう。そのため、館内はヒノキ、黒松、さくら、ケヤキなどの木をふんだんに使って、年月と共に味のある建物になっています。
金波楼の特徴は何といってもその木材を使用した建物や内装ですが、特にその技や装飾が見事に表されてるお部屋が2階の大広間。ではこの大広間をご紹介しましょう。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見る時間があればぜひ2階の大広間を見せていただきましょう。事前にお宿に予約すれば、館主あるいや女将さんが館内を案内してくれます。
中でもこの大広間は金波楼の自慢の一室。まず驚くのがその広さ!80畳ほどある広さは宴会はもちろん、披露宴などにも利用されているそう。
そしてなんといってもこの広間の特徴はまず天井にあります。船底天井と呼ばれ、杉の皮を使用した「あじろう編み」という技法で、昭和14年当時のままだそう。
また、松・竹・梅の本物の木を使用して作られた欄間(らんま)をはじめ、鼠子(ねずこ)といわれるヒノキ科の床柱など、繊細で今では見ることのできないであろう職人技は必見です。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見るもともとこのあたりは昔は海で、埋め立てて現在の形になっており、宿の裏手の駐車場前の道が、熊本と鹿児島を結ぶ主要な幹線道路の薩摩街道だったそう。
そんな日奈久温泉の由来は、父の刀傷を治そうという息子の願いから、神のお告げで発見され、またその泉源はなんと陸地ではなく、海(干潟)という珍しいもの。
海に近いのですが、実際のお湯は弱アルカリ性の単純泉でさらりとしていて無味無臭のクセのないお湯。日奈久温泉では現在5本ある源泉を集中管理をしていて、各旅館に配湯しています。自家源泉をもつところもあり、山に近い場所では硫黄の香りがする温泉も楽しめます。
写真:ふるかわ かずみ
地図を見るさて、温泉を楽しむなら冬場には晩白柚(ばんぺいゆ)と甘夏を丸ごと浮かべたお風呂が楽しめます。(※冬季限定/12月中旬〜2月末まで。甘夏は4月末まで)
晩白柚は世界最大の柑橘類でザボンの品種。八代の特産でもあります。
この晩白柚を丸ごと浮かべ、香りを楽しむ「ばんぺいゆ風呂」は日奈久ならではの温泉の楽しみ方。金波楼でも温泉はもちろんですが、晩白柚の皮から抽出したオイルを練り込んだ、石鹸や入浴剤などもお土産に人気です。
ちなみに金波楼では立ち寄り湯もOK。宿泊は難しいという方も気軽に楽しむことができます。
狭い路地を散策すると、あちこちに「ちくわ」の文字が見えます。そう、日奈久ではちくわが名産品でお土産にも人気です。通常より大き目のちくわは弾力があり、食べ歩きにもピッタリ。中でも珍しい「サラダちくわ」は中にポテトサラダが入ったものですが、意外に合う美味しさ。日奈久温泉の街をゆっくり散策しながら、風情と共に楽しんでみてくださいね。
この記事の関連MEMO
- PR -
このスポットに行きたい!と思ったらトラベルjpでまとめて検索!
条件を指定して検索
(2024/4/25更新)
- 広告 -