八戸沖合の海上で、ウミネコが群れている下にはナブラ(小魚の群れ)があり、その小魚を追って多くの大型高級魚が集まっています。漁師の人々はこのウミネコの群れを捜して船を走らせるのです。そのため、ウミネコは金運を呼ぶ鳥として崇められており大漁の道しるべなのです。
「蕪島神社」には、市杵嶋姫命(イチキシマヒメミコト)という天照大神の3人の美しい女神の中の一人の姫を祭ってあり、約710年前の永仁4年6月近くの海に海中から浮かび上がった財弁天の尊像御鏡を「蕪島大明神本拠弁財天」として祀ったのがこの蕪島神社の始まりとされています。ここで面白いのが「イチキシマ」という名前です。市が立ちその島が繁栄するといった意味を持っているようですが、「イチキシマ」は広島県にある有名なイツクシマ(厳島)ではないかと考えられます。
蕪島神社の裏側には海に張り出した急峻な崖があり、この崖はウミネコの飛来地として大正11年(1922年)には天然記念物に指定されております。毎年3月には3万羽を超えるウミネコが飛来し、5月に孵化・子育てを行うのです。5月〜7月頃には数限りないウミネコが蕪島神社の上空を飛来し、下に金運があることを教えてくれるかのように、参拝の人々に天空から運(うん)を降り注ぐのです。
そのためにここに参拝する多くの参拝者の中には晴れの日にでも傘をさしている方を見受けます。中にはレインコートを着て参拝する方もいるほどです。また、この神社は開運、厄除けにも効果があるといわれており年間を通して各地から多くの方が参詣に訪れています。
参詣するときには神社の周りを3回巡ってください。現在は神社がありませんので島の頂上広場を巡ることになります。その事によって運(うん)を多く授かることができるのです。幸いにして身体に運(うん)を授かることが出来たらぬぐい取ってはいけません。そのまますぐに社務所に申し出るとよいでしょう。社務所ではうんがついた人には会運証明書を発行して運気が向上したことを証明してくれています。
社務所を覗いてみると赤い可愛い瓢箪があります。蕪島は上から見ると瓢箪の形をしているのでそれをかたどったものです。この瓢箪を授かり、社務所の人から渡される紙でできた人形に願いを込めて厄払いを行ったのち、細く細くこより状にして瓢箪の口から中に入れしっかりと口を閉めて厄を封じ込めるのです。そして瓢箪と一緒に付いている用紙に住所、氏名その他の必要事項を記入して社務所の係に渡します。この役を封じ込めた赤い可愛い瓢箪を神官の手により祈祷してもらうことによって災厄を払うことができるといわれています。
金運を手に入れ、瓢箪で厄落としを終えたなら、帰りには八戸港から1本山側に入った商店街へ寄ってください。鮮魚を販売している店が集まっています。土産物探しにも良いところです。そして圧巻は八戸線陸奥湊駅近くで、商店街中間より蕪島側にある何の変哲もない見逃してしまいそうな小さな「みなと食堂」。ここのヒラメの漬け丼せんべい汁付(1300円)はB−ワングランプリ金賞を獲得したこともあるものでその美味さ、廉価さは脱帽ものです。朝6時から午後3時までの営業ですが8時過ぎ頃になると店の前にはお客さんが行列を作ります。お目当てはヒラメの漬け丼(1000円)ですが、そのほかにもホタテ丼、マグロ丼、うに丼、海鮮丼など多くの丼ものがあり、それぞれが大変美味いものです。11〜12人程しか入れない小さな店ですが並んでも食べてみる価値はあるでしょう。なお駐車場は2台分があります。
蕪島神社で運をつかんだら、「みなと食堂」へ立ち寄り橙色に輝くヒラメの漬け丼を堪能すれば、最高に幸せな気持ちになり運気もますます向上するでしょう。
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