日本で唯一の駅にある民宿!北海道・比羅夫駅「駅の宿ひらふ」

日本で唯一の駅にある民宿!北海道・比羅夫駅「駅の宿ひらふ」

更新日:2016/12/26 19:06

穏やかな山間を進んでいく、JR函館本線の「山線」。鈍行列車のみ走るこのローカル線での旅に、心身とも癒される方は大勢いることでしょう。

そんな路線に、日本で唯一の駅舎が民宿になっているという場所があります。その不思議な宿は「駅の宿ひらふ」。北海道の倶知安町にある比羅夫駅の中に存在し、列車から降りてすぐたどり着けるのが魅力です。

今回は、そんな「駅の宿ひらふ」について紹介いたします。

自然に囲まれた比羅夫駅の駅舎内にある民宿

自然に囲まれた比羅夫駅の駅舎内にある民宿
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「駅の宿ひらふ」がある比羅夫駅へ行くには、倶知安駅からだと長万部・蘭越方面行きの列車で7分かかります。隣の駅なので、出発してすぐ着くことが可能。

比羅夫駅に停まる列車は、長万部・蘭越方面行き、倶知安・小樽方面行き、どちらも1日7本です。駅にある民宿なので、列車に乗って訪れるのが醍醐味ですが、運行本数の少なさには注意が必要です。

建物内に民宿があるだけあって、駅舎は三角屋根の立派な造り。駅舎の前に積まれた薪が、田舎暮らしの情緒を感じさせてくれて、実に堪りません。外観だけでも、とても味わい深いものがあります。

自然に囲まれた比羅夫駅の駅舎内にある民宿
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この駅は周囲がなだらかな山林に囲まれており、とても自然豊かな場所です。間近に緑があると、清々しい気分になれます。鉄道が好きな人だけでなく、自然が好きな人にも魅力的な駅と言えるでしょう。

「駅の宿ひらふ」の談話室は、木の造りで温かみいっぱい

「駅の宿ひらふ」の談話室は、木の造りで温かみいっぱい
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「駅の宿ひらふ」への入り口は、駅舎の待合室内に扉があります。そこを開けると、見えてくるのはどこか素朴さと暖かさを感じさせてくれる談話室(エントランス)。

木造のテーブルは丸太を半分にカットしたもので作られており、とても心地よいデザインです。木造のイスも木をくり抜いて作られた形状になっていて、なかなかに味わいものとなっています。

「駅の宿ひらふ」の談話室は、木の造りで温かみいっぱい
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室内の中央には薪ストーブが設置されており、寒い季節には肌を温めてくれる貴重な存在です。秋や冬でも過ごせるようになっています。

談話室には本棚もあり、そこに収められている数々の本は、時間をつぶすのに最適。宿へ泊まるのに娯楽用品を何も持ってきていない方は、それらの本を読んでみてください。同じ読書でも、木のテーブルで本を広げ、木のイスに座ったのなら、普段とは違う時間を過ごせることでしょう。

ちなみに、宿の中は無線LAN(Wi-Fi)が整備されているので、ノートパソコンやタブレットなどを持ってくれば、インターネットを使うことが出来ます。ただ、テレビは置かれていないので、なんらかの番組を見ながらボ〜っと過ごすことは不可能。どうかご注意ください。

夜を明かすのがどこか楽しくなる、「駅の宿ひらふ」の寝床

夜を明かすのがどこか楽しくなる、「駅の宿ひらふ」の寝床
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寝床となる部屋は、階段先の2階にあります。こちらも木をメインとした造りになっており、まさに味わい満点。学生の頃の宿泊研修を思い出すような、そんなワクワク感を与えてくれる部屋で、ぜひ一夜を明かしたくなる寝床です。

部屋の窓からは、駅のホームを見下ろすことが出来るので、寝る以外にも楽しみがあります。鉄道ファンには特にオススメ。

夜を明かすのがどこか楽しくなる、「駅の宿ひらふ」の寝床
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他にも、2階には素朴な和室があります。もちろん、そちらで寝ることも可能です。民宿という雰囲気は、どちらかというとこの和室の方が漂っているかもしれません。畳の上に布団を敷いて寝るのが好みという方は、ぜひそちらを使うといいでしょう。

ちなみに「駅の宿ひらふ」では、寝るための布団は自分で敷き、また使った布団のシーツは翌朝、一階のかごに入れるのがルールとなっています。これは、どちらの部屋でも変わりません。
起きた後は、忘れずにシーツをかごへ入れましょう。

これらの部屋は複数人での共同利用ですが、閑散期の場合は宿泊客が少ないため、場合によっては部屋を一人で独占できます。宿泊料金は安いので、とても得した気分になること間違いなしです。

夜が更けた後は、談話室でホッと一息ついて

夜が更けた後は、談話室でホッと一息ついて
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自然が間近で人里から離れているだけあって、夜が更けた後、明りに照らされた談話室はどこかしんみりとした空間です。思わず、ホッと一息つきたくなります。

一人しかいない場合は明りの下で読書したり、また数人で過ごす場合は会話に花を咲かせるなど、いろんな過ごし方があります。

夜が更けた後は、談話室でホッと一息ついて
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夜更け後は宿のオーナーさんがお風呂を沸かしてくれるので、湯に浸かって旅の疲れを癒すことが出来ます。温もりある宿での入浴は、時たま聞こえる鉄道の音とあいまって、至福のひと時となることでしょう。

以前に「駅の宿ひらふ」で入れた丸太風呂は、老朽化のため2016年の夏で終了してしまいました。その代わりに、同年の秋にユニットバスへと改装され、きれいな浴室となっています。ぜひ、湯に浸かって旅の疲れを癒してみてください。

「駅の宿ひらふ」の窓の向こうを走り去る列車

「駅の宿ひらふ」の窓の向こうを走り去る列車
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夜に走る鉄道はどこか寂寥感が漂い、見る者の心に訴えかけてくるものがあります。夜のローカル線を走る列車の光景は、普段の生活だとなかなか見られない光景。

まさに、「駅の宿ひらふ」ならではの魅力です。ホームから走り去っていく列車に、つい窓から見入ってしまいます・・・。

鉄道と自然が身近な「駅の宿ひらふ」で、思い出に残る一泊を

比羅夫駅の中にある「駅の宿ひらふ」は、自然豊かな場所という素晴らしい立地で、さらに内装がとても温かみのある民宿です。鉄道ファンはもちろん、それ以外の方もぜひ泊まりたくなる宿と言えるでしょう。

今回紹介した駅舎内の宿だけでなく、すぐ近くにログハウスやログコテージもあり、そちらに泊まることも可能です。一人での宿泊だと割高ですが、友達と一緒など数人で泊まる場合、合計金額にそれほど差がなくなります。

ちなみに夏季限定となりますが、なんと夕食にバーベキューを楽しむことが出来ます。自然に囲まれた駅のホームで食べるお肉や野菜は、まさに格別の味。宿泊の際は、ぜひバーベキューをしたい旨を宿側に連絡してください。

ただし、宿泊するのが自分一人しかいかなった場合、バーベキューは食べられません。バーベキューを楽しみたい場合は、人が多く泊まる繁忙期を狙いましょう。夏休み期間中(8月など)が狙い目です。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/06−2016/07/07 訪問

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