ドゥブロヴニクを訪れる観光客のお目当ては、旧市街地です。ここはかつて、海洋都市として栄えたラグーサ共和国でした。ヴェネツィアやアマルフィなどと共に、中世の5大海貿易都市に数えられるほどの栄えぶりだったといいます。その後1979年には、街自体が世界文化遺産に登録され、クロアチア随一の観光地としてその名を世界に知らしめました。
古の姿をとどめた古風な街は、人気のアメリカドラマ「ゲーム・オブ・スローン」のほか、2017年末に公開予定の「スターウォーズ・エピソード8」の撮影地にもなりました。スタジオジブリの「魔女の宅急便」のモデル都市にもなったとか。これは定かではないエピソードではありますが、かわいらいい白壁の家が寄り集まった海辺の街を見ていると、今にも主人公のキキがほうきに乗って飛んできそうな気分になってきます。
ではさっそく、城壁の中を散策してみましょう！お土産店やカフェが立ち並ぶ、メインストリートのプラツァ通りもいいですが、そこから一歩入った路地裏に入ってみると、さまざまな発見があり楽しさも増します。おしゃれなレストランやこぢんまりしたアパート、人々の日常生活なども垣間見られ、これをじっくり見るだけでも1日が過ぎていきます。
城壁内のカフェの中でも行ってみたいのが、「Café Buza（カフェ・ブジャ）」。崖っぷちにあるカフェとして有名なここでは、簡単な囲いだけがある絶壁の上でお茶を飲みます。高所恐怖症の人は足がすくんでしまうかもしれないのでご注意を。とはいえ、絶壁の上にあるからこそ、海との距離が近いのも魅力。青く輝くアドリア海が眼前に広がる様子は壮観です。
旧市街地のピレ門付近、ルジャ広場に面したところに「オノフリオの大噴水」があります。16角形のドーム屋根、各面には人の顔の彫刻という、人々の目を引かずにはいられない形状が目印です。これはナポリ人のオノフリオ・デッラ・カヴァにより、1438年に建造されました。噴水から出ている水は約12Km離れた源泉から引いているもので、実際に飲むことも可能です。散策中の水分補給に、ここにきたら水筒に入れておくと良いですね！
城壁の中を細かく散策してみた後は、城壁の上から街を眺めてみませんか？100クーナを支払えば、約1980m続く城壁の上を歩いてみることができます。入口は、ピレ門・プロチェ門・聖イヴァン要塞の近く。前出のピレ門前、オノフリオ大噴水の近くが一番分かりやすいようで、多くの観光客がここから城壁巡りをスタートしています。赤茶色の屋根が連なる光景、家々の裏庭、雄大な海などを、やや上から眺めることができます。
城壁外でひときわ存在感があるのが、ロヴリイェナツ要塞。この要塞の入口に立つと、ドゥブロヴニクの守護神である聖ヴラホの彫刻が見守っている様子を仰ぎ見ることができます。そして門には「いかなる黄金に換えても自由を譲ることはできない」とのラテン文字が。自由を大事にしたラグーザ共和国の強い信念が刻まれているのです。中の急な階段を昇って頂上まで行くと、アドリア海に面した旧市街地を外側から一望できる、ロマンチックな眺めを堪能できます。
古風で美しいドゥブロブニクの町並み。そこに身を置くだけで映画や絵画の中に身を置いたような気分を味わえます。ロケ地巡りや路地裏散歩、歴史探索など、好きなテーマで楽しんでみてくださいね。
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(2024/4/24更新)
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