写真:月宮 うさ
地図を見る大雪山国立公園の深部にあり、北海道ではアプローチがもっとも困難な山の1つといわれるトムラウシ山。それだけに豊富な経験と念入りな準備が必要ですが、神々の遊ぶ庭(※アイヌ語でカムイミンタラ)に広がる雄大な大自然が訪れる登山者を包み込んでくれます。
登山コースはいくつかありますが、、今回ご紹介するコースは上川町層雲峡の赤岳銀泉台をスタートし、赤岳・白雲岳(非難小屋宿泊)、忠別岳・化雲岳・ヒサゴ沼(非難小屋宿泊)、トムラウシ山頂・扇沼山経由で美瑛町側へ下山の2泊3日の縦走です。
トムラウシ温泉からのコースでは日帰り登頂も可能ですが、道中は岩場や雪渓など険しい場所も多く、途中に避難小屋もないため、難易度が高いことには変わりありませんのでご注意ください。
写真は、忠別岳から化雲岳に向かう途中に広がる化雲平から眺めたトムラウシ山。この付近は時期が合うと、高山植物"チングルマ(写真内の白い花)"の大群落に出合えます。
写真:月宮 うさ
地図を見る数日かけてトムラウシ山を登る場合、宿泊は避難小屋かキャンプ指定地になります。非難小屋は収容人数が限られており、悪天候時は大変混みあいます。必ずテントを持参しましょう。大雪系の山を歩くときはテント泊が基本です。
写真は1日目の宿泊地「白雲避難小屋」。ここは夏の間は管理人が常駐しています。2日目の宿泊地「ヒサゴ沼避難小屋」は無人です。
写真:月宮 うさ
地図を見る大自然の中に宿泊するからこそ見ることができる絶景も登山の魅力です。写真は非難小屋のあるヒサゴ沼の早朝風景。神秘的な朝の色に大地が包まれる、うっとりとする景色が広がります。夕景や息を飲むほどに美しい満天の星空にも感動です。
写真:月宮 うさ
地図を見るどこまでも続く日本一広い高山植物のお花畑に、大地のキャンパスに万年雪が描く芸術的な雪渓、登山道からの風景は見えるもの全てが絶景!と言っても過言ではありません。清らかな水をたたえた神秘的な湖沼も点在しています。
大雪山系の厳しい自然環境の中だからこそ見ることができる、数々の絶景はまさに息を飲む美しさの連続です。
写真:月宮 うさ
地図を見るいくつもの山を越え、時にナキウサギも顔を覗かせる岩場を登り歩き、雪渓や急登の困難を乗り越え、数日(※)かけてようやくたどり着いた標高2141mのトムラウシ山頂。険しい道のりだからこそ、その感動は一入です。訪れたものだけに見ることが許される、山頂から眺める神々の遊ぶ庭はまさに絶景、言葉ではいい表せない感動が待っています。
※記事では2泊3日のコースとご紹介していますが、悪天候で足止めされることもあります。
トムラウシ山では過去に悲しい遭難事故が起きています。危険が伴う山であることを忘れずに、経験を積んだ上での挑戦をお願いいたします。ツアー参加時もガイドさんに頼りっぱなしではなく、必ず最新の情報は自分でも入手しておくようにしましょう。
山頂までの道のりは遭難しやすく、単独での行動は大変危険が伴います。上級コース経験者でも、ツアー参加・山を熟知した山岳ガイドの同行をおすすめします。
また、ツアーを選ぶときは余裕を持ったスケジュールが組まれていることをチェックし、疑問に思うことはどんな細かなことでも必ず事前に問い合わせてくださいね。
北海道の夏山は本州とは大きく異なります。気象条件次第では真夏でも一桁になることも。熊対策も必須です。天候の急変により非難小屋待機になり予定日程をオーバーすることも考えられます。念入りに準備をしてください。悪天候時は中止する勇気も大切です。
厳しい大雪山系の大自然ですがそれに見合う感動の絶景が待っています!ここが山を愛する全ての人にオススメできる美しい場所であることは間違いありません。
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(2024/3/29更新)
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