祇園祭の主役は三基の神輿!「神幸祭」と「還幸祭」の勇壮な神輿渡御は必見

祇園祭の主役は三基の神輿!「神幸祭」と「還幸祭」の勇壮な神輿渡御は必見

更新日:2018/06/24 19:10

古都の U助のプロフィール写真 古都の U助 ブロガー
京都の夏を彩る祇園祭といえば、近年は前祭と後祭の2回に分け開催されるようになった「山鉾巡行」が有名ですが、実は祭りの最も重要な行事とされているのは神様を載せた神輿が市内を回る「神輿渡御」だという事はご存知でしょうか?
神輿が境内から御旅所へ向かうのが「神幸祭」、御旅所から境内へ戻るのが「還幸祭」。
雅なイメージが強い京都の町ですが、2回の「神輿渡御」は勇壮な行事で京都の意外な一面が見られます!

実は祇園祭りの主役!三基の神輿

実は祇園祭りの主役!三基の神輿

写真:古都の U助

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7月いっぱいかけ多くの神事が行われる祇園祭ですが、実は最も重要な行事とされるのが神輿にのった神様が市中を清めて回る「神輿渡御」です。
三基の神輿にのる神様は、八坂神社の主祭神である素戔嗚尊(スサノヲノミコト)と、櫛稲田姫命(クシナダヒメノミコト)、八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)。
毎年7月10日の夜には三基の神輿のうち、素戔嗚尊の御霊をのせた中御座神輿(ナカゴザミコシ)が四条大橋まで行き、鴨川の水を含ませた榊の枝の水しぶきで清められる「神輿洗い」が行われます。
その後三基の神輿は7月17日の山鉾巡行の後の夕刻まで、写真のように南楼門前の舞殿に安置されます。

実は祇園祭りの主役!三基の神輿

写真:古都の U助

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神輿のうちで最も重い西御座神輿(ニシゴザミコシ、写真右側)は重さ約2トンもあり、300人ほどの氏子が交代で担ぎます。西御座神輿には素戔嗚尊の子である八柱の神々がのせられ、屋根の形は八角形。素戔嗚尊の妻である櫛稲田姫命がのる東御座神輿(ヒガシゴザミコシ、写真左側)の屋根は四角で屋根には葱花(ソウカ、擬宝珠の異名)の飾りが。西御座神輿と中御座神輿(写真中央の神輿)の屋根飾りはともに鳳凰です。

「神幸祭」オススメ見学場所

「神幸祭」オススメ見学場所

写真:古都の U助

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神輿渡御が行われる「神幸祭」での定番見学場所としてはまず八坂神社境内があげられます。「神幸祭」とは毎年7月17日の午前中の行事である山鉾巡行(前祭)が行われた日の夕刻に行われる行事。まずは神輿が舞殿から降ろされ屋根に青稲が飾られた後、南門から境内を出て西楼門石段下へ。

ちなみに2016年の神幸祭の時には修復中であった八坂神社南門ですが、すでに修復は完了して以前にもまして美しい光景を見ることができます。

「神幸祭」オススメ見学場所

写真:古都の U助

さらにこちらも定番の見学場所である通称・石段下。
「神幸祭」の際西楼門石段下にて行われる三基の神輿の「差し上げ」は、神輿は八坂神社舞殿から南楼門(正門)を出て、写真右側から西楼門の石段下にやってきます。
石段下で神事が行われている際は担ぎ手は静かにしゃがみ込んで見守っていますが、「差し上げ」では「ホイット、ホイット」の掛け声のもと高々と神輿が揺さぶられながら担ぎ上げられとても見ごたえがあります。

石段上から全体を見るのが一番の特等席とされますが、早めに来なければ行けないのと、その後も見学することを考えると西楼門のさらに西側から見るのもオススメ。

「神幸祭」オススメ見学場所

写真:古都の U助

「神幸祭」と「還幸祭」、さらに3つの神輿でそれぞれにルートが違うのですが、7月17日の「神幸祭」でのオススメ鑑賞場所の1つが辰巳大明神のそば、祇園白川周辺です。
この祇園白川周辺にやってくるのは東御座神輿。
風情のある京都らしい景色と勇壮な神輿渡御とがコラボする光景は見ごたえたっぷりです。
さらに御神輿がすぐそばを通るとき「ホイット、ホイット!」とぜひ声を出してみて下さい。それだけで祭りに参加する一体感が味わえます!

《辰巳大明神基本情報》
アクセス:京阪祇園四条駅より徒歩約5分
阪急京都線・河原町駅より徒歩約9分
京都市バス四条京阪前より徒歩約5分

神幸祭から還幸祭の途中の日程なら

神幸祭から還幸祭の途中の日程なら

写真:古都の U助

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三基の神輿はそれぞれのコースを回り、「神幸祭」の日の夜、だいたい20時から21時頃には四条寺町にある八坂神社・御旅所に到着します。そして、毎年7月17日の「神幸祭」から7月24日の「還幸祭」までの間は「御旅所」に祭壇が設けられ、こちらに留まり祀られます。

神輿渡御の際、人気の場所は混雑するのもあり、八坂神社・舞殿や、四条御旅所に奉安されるタイミングでじっくりご覧いただくのもおすすめです。

《八坂神社・御旅所の基本情報》
住所:京都府京都市下京区貞安前之町 八坂神社御旅所
アクセス:阪急京都線・河原町駅より徒歩約2分
地下鉄烏丸線・市場駅より徒歩約10分
京都市バス:四条河原町より徒歩約2分

神幸祭から還幸祭の途中の日程なら

写真:古都の U助

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八坂神社の舞殿は神様が御旅所に祭られている間、夜間に明かりが灯りとても風情があります。そして、後祭・山鉾巡行と花傘巡行の後、7月24日の夕刻には御旅所から御神輿が八坂神社に戻って来る「還幸祭」が行われます。

「還幸祭」オススメ見学場所「四条大宮」交差点

「還幸祭」オススメ見学場所「四条大宮」交差点

写真:古都の U助

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毎年7月24日夕刻より行われる「還幸祭」は御旅所に祀られた神輿のうち、中御座神輿が17時頃出発するのを皮切りに始まります。
「還幸祭」のオススメ見学場所の1つは四条大宮交差点付近。スタート地点の御旅所周辺に比べれば人出が少なくゆったりと見やすいのがポイント。
ここでは「還幸祭」で神輿を先導する駒形稚児の行列の他、四条大宮の駐車場では八坂神社の分社である京丹波町の尾長野八坂神社に伝わる太鼓の奉納を見ることもできます。その後は四条大宮交差点へは東御座と中御座の二基の神輿がやってきます。
(2017年の駒形稚児の四条大宮到着時刻:17時40分頃)

「還幸祭」オススメ見学場所「四条大宮」交差点

写真:古都の U助

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見学の時間は交通状況や天候によって左右されますので、各見学場所へは早めに到着するようにしましょう。(2017年中御座神輿の四条大宮到着時間18時頃。以下記載の時間は全て目安としてください。)

《四条河原町交差点基本情報》
アクセス:阪急京都線・大宮駅よりすぐ
京福嵐山線・四条大宮駅よりすぐ

「還幸祭」オススメ見学場所「又旅社(御供社)」

「還幸祭」オススメ見学場所「又旅社(御供社)」

写真:古都の U助

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貞観11年(869)都に疫病が流行した時、神泉苑に66本の矛を立て御霊会が行われたのが祇園祭の起こり。
八坂神社の境外末社である又旅社(御供社:ごくうしゃとも)は神泉苑の南端に当たり、「還幸祭」の神輿渡御でも三基の神輿のルートに当たるほか、中御座神輿は又旅社前に奉安され神饌を供え奉饌祭が執り行われます。

又旅社の周辺は三条会商店街となっています。
三条会商店街は大正3年に発足した歴史ある商店街。現在は全長800メートルものアーケードのもと、昔ながらの商店や町家を改装したカフェなどがあるので神輿渡御の合間の休憩に満喫するのもオススメ。

「還幸祭」オススメ見学場所「又旅社(御供社)」

写真:古都の U助

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又旅社の前では神輿を通常の担ぐ高さよりさらに高く持ち上げる勇壮な「差し上げ」が行われます。(2017年中御座の又旅社到着時刻:19時30分頃)

「還幸祭」オススメ見学場所「又旅社(御供社)」

写真:古都の U助

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又旅社前での東御座神輿の差し上げです。
(2017年の東御座の又旅社への到着20時20分頃)
それぞれの神輿はここから八坂神社へ戻り、最終の西御座が八坂神社へ戻るのは例年23時30分頃となります。

毎年7月24日は「還幸祭」の他にも午前中には山鉾巡行(後祭)や花傘巡行なの行事が開催されます。京都にゆっくり滞在して楽しむプランがオススメです。

《又旅社の基本情報》
住所:京都市中京区御供町
アクセス:京都市バス・堀川三条より徒歩約2分
阪急京都線・大宮駅より徒歩約8分
京福嵐山本線・四条大宮駅より徒歩約8分
地下鉄東西線・二条城前駅より徒歩約8分

八坂神社の基本情報

住所:京都府京都市東山区祇園町北側625
電話番号:075-561-6155
アクセス:京阪祇園四条駅より徒歩で約5分
阪急河原町駅より徒歩で約8分

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/07/12−2017/07/24 訪問

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