写真:大宮 つる
地図を見る1937(昭和12)年に発見された、水子貝塚。埼玉県富士見市大字水子という地域にあります。水子という地名は、“水がある所”という意味が含まれているとか。
その後、水子貝塚は3回の調査によって約5500年前の縄文時代前期中頃のものと判明。1969(昭和44)年に「学術上価値が高く、遺跡の遺存状態も良好」であることから、国の指定史跡に指定されました。1991(平成3)年より整備事業が始まり、1994年から「水子貝塚公園(通称、縄文ふれあい広場)」として一般公開されています。
公園の指定面積は、39,347平方メートル。甲子園球場1個分(=約38,500平方メートル)よりちょっと広めの公園です。公園内には、復元された竪穴式住居、貝塚を示すエリア、展示館・資料館、当時の森が復元された“縄文の森”などがあります。この場にいるだけで、不思議な感覚……。縄文時代に“タイムトリップ”できちゃうスポットですよ!
写真:大宮 つる
地図を見る公園内には、“白いエリア”がいくつも点在しています(2枚目写真)。これは、その下に貝塚があったことを示すものとなっています。
貝塚からは、シジミを中心にカキやハマグリなどの貝が発見されたといいます。貝塚から北に100メートルぐらい行った先に海が広がり、干潟になったときを狙って、貝・海藻を集めていたそうです。海だけでなく、森にも恵まれ、日当たり良く環境バツグンだったことから、とても住みやすい土地だったようですよ。
写真:大宮 つる
地図を見る公園内には5つの復元された“竪穴式住居”があります。内部を見学できるものもあり、「2号復元住居」は竪穴式住居の内部の骨組みを見学できます。
約5500年前の縄文時代に、こんなに立派な住居を作っていたのか……と思うと、尊敬の念が湧いてきます。
写真:大宮 つる
地図を見る「15号復元住居」では、縄文時代の人々の暮らしが再現されています。狩りに行こうとするお父さん、赤ちゃんのお世話をしているお母さん、縄文時代から相棒だった犬の姿などを確認できます。
約5500年前といえど、家族の在り方は基本的に一緒なんですね。
写真:大宮 つる
地図を見る公園内には、展示館・資料館が併設されていますので、より理解を深めるためにも見学してみてはいかがでしょうか。
5枚目の写真は展示館ですが、中央には、15号住居跡・16号住居跡の発掘状況が再現されたものがあります。実は、「15号復元住居(4枚目の写真)」の下からは、貝塚のほか、女性の人骨、若い雄犬の骨などが出土されており、その状況が復元されています。ちょっとギョッとするかも……!?
資料館には、富士見市内で発掘された石器や土器などが多数展示されていますので、あわせて見学してみてくださいね。資料館では土日を中心に、縄文土器・石のペンダントなどの製作、縄文体験、自然観察などイベントが開催されています。こういったイベントに参加するとより楽しめることでしょう(関連MEMOに市のURLあります)。
以上、埼玉県富士見市にある国指定史跡「水子貝塚公園」についてご紹介しました。縄文時代に気軽にタイムトラベルでき、勉強や体験もできる水子貝塚公園、オススメですよ。
なお、埼玉県には、古代を感じられるスポットがいっぱいあります。
縄文時代よりはるか昔、約1500万年前から1000万年前を感じられる「東松山市化石と自然の博物館」では、サメの歯の化石などを発掘体験できます。
約1300年前の古墳時代終末期の横穴墓群なら、比企郡「吉見百穴(よしみひゃくあな)」。5世紀後半から7世紀初め頃までに造られた大規模な古墳なら、行田市「さきたま古墳公園」です。
いずれのスポットも、車で1時間前後で行けますので、古代散策ツアーをしてみてはいかがですか?
この記事の関連MEMO
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(2024/4/19更新)
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