琵琶湖博物館がリニューアル!日本唯一・関西初の展示でパワーアップ

琵琶湖博物館がリニューアル!日本唯一・関西初の展示でパワーアップ

更新日:2019/01/31 17:24

日本一の大きさを誇る琵琶湖。目の前にすると海のように広く、淡水湖であることを忘れてしまうほどです。
今回ご紹介するのは2016年7月にリニューアルオープンした琵琶湖博物館(滋賀県草津市)。開館20周年を迎えるにあたり展示室の約半分である水族展示室とC展示室が大きく改装され、日本唯一・関西初の展示や琵琶湖の生き物を体験するコーナーが新設。五感をフルに使って琵琶湖を感じる施設に生まれ変わりました。

「魚が聞いている音」を聞きながらの水中散歩

「魚が聞いている音」を聞きながらの水中散歩
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こちらは琵琶湖の沖合を再現したトンネル水槽。フナ・マス・コイといった淡水魚からウナギ・ナマズまで見ることができます。生き生きとした魚たちが上や下を泳ぐ姿は、まるで琵琶湖の水中を歩いているかのよう。

今回のリニューアルで、トンネル水槽内で「魚が聞いている音」が聞けるように。立命館大学理工学部が開発した水中音放送装置により、自然には存在しないポンプ音や水槽の壁面による音の反射といった雑音成分を効果的に除去することに成功。琵琶湖で泳ぐ魚と同じ音を私たちも聞きながら観察することで、より一層魚たちの世界を体感できる展示になりました。

日本唯一の展示と関西初のバイカルアザラシ

日本唯一の展示と関西初のバイカルアザラシ
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琵琶湖は世界で3番目に古い湖であることをご存知でしょうか?世界最古はロシアにあるバイカル湖。リニューアルした水族展示室ではバイカル湖に生息する固有種であるカジカやエビのなかまを見ることができます。バイカル湖の固有種の展示は日本でここだけ!大変貴重です。

関西初となるバイカルアザラシも見どころのひとつ。バイカルアザラシは淡水に生息する世界で唯一のアザラシで、まるまるとした体と大きな目が特徴。上画像のアザラシはメスのマリーで、人に慣れているせいかカメラ目線を連発しサービス精神旺盛。博物館では3頭のバイカルアザラシを見ることができます。

ミクロの世界へようこそ!マイクロアクアリウム

ミクロの世界へようこそ!マイクロアクアリウム
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リニューアルで新設された、琵琶湖の生態系を支えている小さな生き物たちを紹介するマイクロアクアリウム。こちらでは大きなオブジェと大映像で、肉眼では見えない微小生物の知られざる生態を楽しく学ぶことができます。

上画像はマイクロアクアリウム内にあるマイクロバー。薄暗い雰囲気はまるで本当のバーよう。カウンター上の顕微鏡をのぞくと琵琶湖に生息するプランクトンの様子を観察できます。顕微鏡横のタッチパネルで撮影した画像をQRコードを使ってスマートフォンに取り入れることが可能。記念にお持ち帰りくださいね。

北上する湖!?琵琶湖のおいたち

北上する湖!?琵琶湖のおいたち
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博物館では琵琶湖のおいたちや、人と琵琶湖の歴史を学ぶことができます。

現在の琵琶湖は、三重県上野盆地に誕生した湖が400万年をかけて北上し40万年前にできたもの。北上する湖とは何とも不思議ですね。
上画像の全身骨格は黄河象、右下はミエゾウの頭骨化石(いずれも複製)。昔の琵琶湖に積もった地層からミエゾウのキバや骨格の一部が発見されており、ミエゾウは黄河象にとても近い種類と考えられています。このような大型ゾウが住んでいた時代から琵琶湖は続いていると思うと、歴史の長さを改めて感じます。

人と琵琶湖の歴史

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江戸時代中頃まで琵琶湖は北陸地方から京・大阪へ運ばれる物資が通る交通の要所で、おもに米・昆布などの海産物が運ばれました。こちらは湖上交通の主役だった丸子舟。丸船あるいは丸太船とも呼ばれ、丸木を縦半分に割ったような形が特徴です。画像の丸子船は100石積(米俵250俵積)で標準的な大きさのもの。最も多く湖上で活躍しました。

この他にも琵琶湖の漁の方法や漁師の暮らしぶり、琵琶湖と京都を結ぶ琵琶湖疎水など琵琶湖と人の深い結びつきを学ぶことができます。

五感をフルに使って琵琶湖を感じよう

リニューアルでは新たに再現されたヤナで実際の魚がジャンプする様子が見られたり、琵琶湖名物・鮒寿司のニオイを体験できるコーナーも登場。ミュージアムレストラン「にほのうみ」では琵琶湖産のブラックバスを使ったバス天丼や近江牛サラダ丼など、地元滋賀県産の食材を取り入れた料理を楽しむことができです。

見て・聴いて・触れて・嗅いで・味わう、まさに五感をフルに使って琵琶湖を感じる施設に生まれ変わった琵琶湖博物館。初めての方は琵琶湖の面白さやその価値を、以前に訪れたことがある方は琵琶湖の新たな魅力が発見できることでしょう。

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/12 訪問

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