ちょっぴりほろ酔い気分!?大阪「サントリー山崎蒸留所」で大人の工場見学

ちょっぴりほろ酔い気分!?大阪「サントリー山崎蒸留所」で大人の工場見学

更新日:2016/07/21 09:56

ウイスキーはお好きですか?
ウイスキー通の方もそうでない方も、日本最古のモルトウイスキー蒸溜所「山崎蒸溜所」に出かけてみませんか?
京都の南西、天王山の麓の豊かな自然に包まれた山崎の地に「日本のウイスキーのふるさと」山崎蒸溜所はあります。創業者鳥井信治郎の熱い想いから始まったジャパニーズウイスキーの歴史や製法を勉強した後は、お楽しみのテイスティング!貴重な原酒を味わって、帰りはすっかりいい気分!?

日本のウイスキーのふるさと「山崎蒸溜所」

日本のウイスキーのふるさと「山崎蒸溜所」
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JR京都線「山崎駅」、または阪急京都線「大山崎駅」で電車を降りて5分ほど歩くと、テレビCMでお馴染みのあの茶色の建物が見えてきます。線路沿いに蒸溜所に向かって進むと、入り口では巨大なポットスチル(蒸溜釜)がお出迎え!そして何より、敷地内の緑の美しさに驚かされることでしょう。ここ山崎の地は、桂、宇治、木津の3本の川が合流し淀川となる場所で、湿度が高く霧が発生しやすいこの気候がウイスキー熟成にピッタリなのです。
また、ウイスキーの命ともいえる水!山崎の名水「離宮の水」は、かの千利休が愛し、環境庁選定の名水百選の一つにも数えられています。創業者「鳥井信治郎」が、ここ山崎の地にこだわったのも納得ですね。

今回ご紹介する「山崎蒸溜所ツアー」(要予約参加費¥1000)は、工場見学+テイスティングのコースなので、当然ですが自家用車で行くことができません。そこでアクセスは電車がおすすめなのですが、JR利用の際にちょっとしたお楽しみが‥‥。

蒸溜所最寄駅は「山崎駅」なのですが、一つ隣の「島本駅」の構内に流れる電車接近を知らせるメロディが、なんと!サントリーオールドのテーマ曲「人間みな兄弟〜夜がくる」なのです!國村隼さん・伊藤歩さん演じる父娘の心温まるCMソングに、これから行く工場見学への気持ちが高まってきます。島本駅から蒸溜所までは徒歩20分ほど。次の電車を待ってもいいかもしれませんが、予約時間に余裕を持って出かけ、是非聞いてみてくださいね!

強烈な香りと暑さに驚きの「見学ツアー」

強烈な香りと暑さに驚きの「見学ツアー」
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施設内に入り受付を済ますと、出発時間まで「山崎ウイスキー館」内の展示物を見ながら待ちましょう。1923年の創業からの軌跡、多彩な原酒やウイスキー数千本など見所満載です。
今回の見学ツアーでは、シングルモルトウイスキー“山崎”の生産工程を見学しますが‥‥
「シングルモルトウイスキー」ってなに?
と思われる方も少なくないのではないでしょうか。モルトとは麦芽のことで原料は水と大麦、同一蒸溜所のモルトウイスキー原酒のみを組み合わせてつくるのが、“山崎”や“白州”などのシングルモルトウイスキーです。

さあ、少し勉強したところでいよいよ「見学ツアー」へ出発です!
工場内へ入る前にガイドの方から「強烈な香りと物凄い暑さに覚悟してください。」との注意があります。本当に暑いです!暑いシーズンにはタンクトップに扇子など必要かも‥‥。
まず最初の部屋では、麦汁を発酵させて「もろみ」をつくっています。山崎蒸溜所では多彩な原酒をつくり出すため、木桶とステンレス2種の発酵槽を使っています。

次の部屋には工場前で見た「ポットスチル」がたくさん並んでいます。外にあったものは創業時の古いものでしたが、こちらは金ぴかです!少しずつ大きさや形状が違うのは、多彩な味わいの原酒をつくり出すためで、タイプの異なる蒸溜釜を取り入れている蒸留所は世界でも極めて稀なのです。
じっくりと見学したいところですが、蒸留釜が稼働しているため半端ない暑さ!ひとまず部屋を出てガラス越しに見学しましょう。また、香りも、先ほどの発酵槽ではきつい香りでしたが、ここまでくるとだんだんウイスキーらしい香りになってきます。香りだけで酔ってしまうかも!

貯蔵庫に眠る無数の原酒樽たち‥‥中には創業当時のものも!?

貯蔵庫に眠る無数の原酒樽たち‥‥中には創業当時のものも!?
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次の見学は「貯蔵庫」です。コマーシャルでお馴染み!薄暗い倉庫に無数の原酒樽がズラズラっと並んでいる、あの場所です。樽もオーク材、形状やサイズの異なるものが使われていますが、注目は北海道産のミズナラ樽!香木を思わせる独特の熟成香をモルト原酒にもたらし、海外からも高い評価を受けています。並んでいる樽を見ると「和」と書かれていますからすぐわかりますよ。

樽には仕込まれた年が記されていて、10年もの、もっと古いものがバラバラに並べられていることに気が付くでしょう。無造作に並べているわけではなく、入り口近く、奥のほう、上や下で微妙に味わいが変わってくるので、多様な味わいをつくり出すために同時期に作られたものもいろいろな場所に貯蔵しています。そしてその中には創業当時1924年、No0001と記された樽が‥‥
しかしこれ、残念ながら見学用で中身は入ってないようです。自分の生まれた年のものなど、探してみると楽しいかも!

ウイスキーは長く貯蔵しているとだんだんと濃く色づき、量も減っていきます。減った分は「天使の分け前」エンジェルズシェアといいます。素敵な言葉ですね!

気分はブレンダー!?貴重な原酒の「テイスティング」

気分はブレンダー!?貴重な原酒の「テイスティング」
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見学を終えると、自然豊かな庭を抜けてテイスティングルームへ!
いよいよお待ちかね、“山崎”原酒のテイスティングです。ブレンダーは、ウイスキーの味わいと香りのハーモニーを引き出すオーケストラの指揮者です。数ある原酒の中から一日になんと300〜400種類をテイスティングし、製品の特徴やクオリティーを満たすものを選び組み合わせます。

テイスティングルームに入ると、いよいよ“山崎”の構成原酒(非売品)のテイスティングが始まります。バニラの香り?果物の香り?なかなか難しいかもしれませんが、気分はすっかりブレンダー!?今回の「見学ツアー」一番の山場です。でも、原酒はアルコール分70度もありますから気を付けてくださいね!

最後は、暑い時期のおすすめ、“山崎”を使っての「美味しいハイボールの作り方」で締めくくりです。原酒樽のチップを使った燻製ナッツやチョコレートなどのオリジナルおつまみも味わえます。
帰りはすっかりいい気分!?飲みすぎにご注意ください!!

ここ「山崎蒸留所」でつくられたシングルモルトウイスキー“山崎”やオリジナルのおつまみやグッズなど、ショップで買うこともできます。素敵なお土産を見つけてくださいね!

サントリー神社?いえいえ「椎尾神社(しいおじんじゃ)」です!

サントリー神社?いえいえ「椎尾神社(しいおじんじゃ)」です!
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工場から試飲会場へ向かう途中、四季折々の自然が美しい神社の横を通ります。まるで蒸溜所の一部のように景色に溶け込んでいますが‥‥この神社、奈良時代に建立された歴史ある地元の氏神様「椎尾神社」です!

実はこの「椎尾神社」、山崎蒸溜所とも縁が深いんです。例えばサントリー“ローヤル12年”の栓の形は椎尾神社の鳥居をモデルにデザインされたもので、その味わいも、創業者の鳥井信治郎が、鳥居に掛かる桜の花びらをイメージしてブレンドしたということです!

そんなことを想いながら、“ローヤル12年”是非味わってみたいものですね!甘く華やかな味わいなのでしょうか‥‥。

土日祝の予約はお早めに!

山崎蒸溜所の「見学ツアー」には予約が必要です。すごい人気で、特に土曜、日曜、祝日は、すぐに予約で埋まってしまいます。インターネットで確認して早めに予約しましょう!3か月前から予約できます。

工場見学しないで、テイスティングや蒸溜所の歴史に関する展示だけ楽しみたい方は、「山崎ウイスキー館」だけを訪れることも出来ます。こちらも予約が必要ですので、ご注意くださいね!

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2016/07/03 訪問

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