写真:花村 桂子
地図を見る長崎出身の人気ミュージシャン・俳優の福山雅治。彼が歌う「クスノキ」のモチーフとなったのは、長崎市山王神社の「被ばくクスノキ」。原爆に焼かれ、枯れ木同然となりながら甦ったクスノキに、再び倒壊の危機が訪れたことを知った彼が、2014年祈りをこめて作詞作曲した名曲です。
樹木医の治療を受けて元気を取り戻したクスノキは、ゆったりと緑の大枝を伸ばしています。折られても焼かれても、倒れることなく、なお大空を目指すクスノキには、神秘的な再生パワーがあふれているよう。直接手を触れ、その力をいただこうと、今日も多くの参拝者が訪れています。
写真:花村 桂子
地図を見る長崎市「山王神社」は、長崎大学病院のほど近く。石畳の細い道を上った閑静な住宅街の一角にあります。境内へと続く石段を見上げると、両脇には神社を守る狛犬。そして大きな大きな2本のクスノキ。青々と繁る葉を、風がやさしく揺らしています。
とてものどかな山王神社ですが、1945年(昭和20年)8月9日、午前11時2分、原子爆弾がさく裂。多くの人が亡くなり、町は焼け野原となりました。
この地で、人々の歓びやかなしみをずっと見守ってきたクスノキ。ちょっぴり疲れたときには、クスノキの幹にちょこっと触れてみてはいかがでしょう?力強く大きなクスノキのパワーは、あなたのことも、きっと癒してくれるでしょう。
写真:花村 桂子
地図を見る山王神社の「二の鳥居」。ガイドブック等では「一本柱の鳥居」と表記されることが多いようですが、長崎地元民(じげもん)の間では、歌の通り「片足鳥居」の愛称で親しまれてきました。
原爆のすさまじい爆風で折られながらも、そのままの姿で立ち続ける片足鳥居には、受容のパワーがあふれるよう。人生は楽しいことばかりでなく、ツライこともあるけれど、すべてを受け入れて前を向くしかないと教えてくれているようです。
写真:花村 桂子
地図を見る山王神社へのアクセスは、長崎名物チンチン電車がおすすめです。1両だけの小さな路面電車は、市民の通学通勤の足としてバリバリの現役。ノスタルジックな風情が観光客にも人気です。
長崎駅前の電停(でんてい:電車の停留所)から、「赤迫(あかさこ)行き」へご乗車ください。料金は、一律120円。「大学病院前」で降りたら、浜口町商店街を抜けて徒歩7分ほど。案内板が整備されているので、迷うことはありません。
長崎山王神社のクスノキは、今日も枝を空いっぱいに伸ばし、緑の葉をゆらしています。ちょっとゴツゴツした幹に触れると、折られても焼かれてもなお大空を目指し、再生してきたクスノキの強いパワーが感じられるよう。人々の歓びやかなしみを、ずっとこの地で見守ってきたクスノキ。あなたもちょっぴり疲れた時は、長崎を訪れてはいかがでしょう。
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(2024/4/19更新)
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