白馬連峰の大パノラマを満喫!家族連れにも人気の八方尾根自然研究路

白馬連峰の大パノラマを満喫!家族連れにも人気の八方尾根自然研究路

更新日:2023/04/17 13:54

和山 光一のプロフィール写真 和山 光一 ブロガー
白馬連峰の唐松岳から四方八方に尾根が延びていることから名付けられた八方尾根。ゴンドラリフト八方駅から「八方アルペンライン」を乗り継ぎ、標高2060mの八方池へ向かう八方尾根自然研究路は、山の雰囲気を存分に感じられ、ゴンドラやリフトを使って楽しむことができる白馬連峰中腹のトレッキングルートのなかでも定番の人気コースです。八方池では白馬三山が眼前と池面に映る白馬を代表する神秘的な光景を楽しんで下さい。

八方尾根ゴンドラリフト(アダム)で兎平の天空に浮かぶオープンテラスへ

八方尾根ゴンドラリフト(アダム)で兎平の天空に浮かぶオープンテラスへ

写真:和山 光一

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標高3000m級の山々が大パノラマで連なる北アルプス。唐松岳から東へ幾筋にも尾根が延びる八方尾根は、長野冬季オリンピックでは滑降競技の舞台にもなりました。また、特殊な地質が育む貴重な高山植物が多く、歩きながら花が楽しめるように八方尾根自然研究路が整備されています。

まずは八方尾根ゴンドラリフト「アダム」に乗りこむべく標高770m八方駅に向かい、アダムプラザで「八方アルペンライン乗車券」を購入します。八方アルペンラインは「八方尾根ゴンドラリフト(アダム)」「アルペンクワッドリフト」「グラートクワッドリフト」の総称で、山麓〜終点まで、標高差1060Mを約30分で結んでいます。このゴンドラとリフトの空中散歩も楽しみの一つなのです。

八方尾根ゴンドラリフト(アダム)で兎平の天空に浮かぶオープンテラスへ

写真:和山 光一

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ゴンドラ八方駅と兎平駅を約8分で結ぶ6人乗りのゴンドラからは眼下に雲海が広がり、その下には白馬村の景色が広がります。ゴンドラリフトの終点は標高1400m「うさぎ平テラス」で、ここに天空に浮かぶオープンテラスがあります。早朝には目の前に雲海が広がり、その先に戸隠連峰や横手山、浅間山に八ヶ岳の山々を眺めることができます。

大パノラマの絶景が望めるアルペンクワッドリフトで黒菱平へ

大パノラマの絶景が望めるアルペンクワッドリフトで黒菱平へ

写真:和山 光一

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兎平からはアルペンクワッドリフトで7分、リフト乗車中から大パノラマの絶景を楽しめます。特に爽やかな風を感じながら、空に向かってグングン標高をあげていくリフトは爽快。迫力ある北アルプスの山々が視界に飛び込んできたときは、感嘆のため息がでます。

大パノラマの絶景が望めるアルペンクワッドリフトで黒菱平へ

写真:和山 光一

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標高1680m黒菱平に到着。ここは長野オリンピックダウンヒル女子スタートハウスがあるところで、ここにも「雲海デッキ」なるものがあり、白馬岳、五竜岳等が眺められます。ここから鎌池湿原を通りグラートクワッドリフト乗り場なで100m歩きますが、鎌池に白馬三山が映り込む姿を見ることができます。

標高1830mの「八方池山荘第一ケルン」までグラートクワッドリフトで僅か5分で到着します。スタート地点八方池山荘からは、八ヶ岳、浅間連峰、北信五岳が望めます。

ケルンは山登りの目印。休憩や時間配分の目安に最適

ケルンは山登りの目印。休憩や時間配分の目安に最適

写真:和山 光一

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八方池山荘から標高2060mの八方池までは約1.5Km、目安の所要時間は片道上りで約90分下りで約60分。随所に急坂がある歩き甲斐のあるコースが用意されています。八方池山荘と八方池の標高差は200mですが、亜高山帯と高山帯を跨ぐので、多様な高山植物などの季節の彩りと北アルプスに迫力ある景観が広がり、息を呑む絶景の連続なのでです。

「八方尾根自然研究路」は整備された木道と石畳が続く快適なトレッキングコースとなっています。遊歩道の出発地点となる第1ケルンから第2ケルン(息ケルン)標高2005mまでは、やや急な傾斜で石が多く石畳の急登が続く「登山道コース」と迂回する「木道コース」に分かれ、違う景色が楽しめるので行きを登山コースで帰りを木道コースにするのがおすすめです。もちろん往復歩きやすくしっかり整備されている木道コースでもいいですよ。

ケルンは山登りの目印。休憩や時間配分の目安に最適

写真:和山 光一

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登山道コースを登りきったところにあるのが「石神井ケルン(八方山ケルン)」です。ここで標高1974m、出発地点の八方池山荘から約140m登ってきたことになります。

ケルンは山登りの目印。休憩や時間配分の目安に最適

写真:和山 光一

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石神井ケルンからふたつのコースが合流する第2ケルン(息ケルン)までは平坦な道になります。次第に近づく、唐松岳から延びる荒々しくも美しい稜線は実に壮観です。威圧感さえ感じさせるギザギザの岩峰は、不帰ノ嶮と呼ばれ、日本三大キレットの一つ。その圧倒的スケールに引き込まれてしまいそうです。

この道沿いにはトイレがあるので心配な人は利用しておきましょう。

エメラルドグリーンに澄んだ八方池に映り込む白馬連峰が美しい

エメラルドグリーンに澄んだ八方池に映り込む白馬連峰が美しい

写真:和山 光一

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写真の標高2005mにある第2ケルンから「八方尾根自然探究路」の最高地点・標高2080mの第3ケルンまでは、上りと下りの連続です。特に途中にある八方ケルンの前後に少し急な箇所はありますが、雄大な白馬連峰と360度の大パノラマが励ましてくれているようで勇気づけられます。写真は第2ケルンです。

標高2035mの八方ケルンを越えればもう少しです。八方池ではごほうびのような絶景がまっていますよ。

エメラルドグリーンに澄んだ八方池に映り込む白馬連峰が美しい

写真:和山 光一

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約1時間半で到着するエメラルドグリーンの「白馬八方池」は、標高2060mの高地にあり、雪に押し流された土砂が堆積したところに雪解け水や雨水が溜まって生まれたという自然が造り出した神秘的な天然池です。白馬三山を鏡のように映し出す八方池は「アルプスを映す鏡」と例えられるように美しく、池の周囲にはベンチがあるので、迫りくる白馬連峰を眺めながらのんびりと休憩しましょう。ここで昼食をとるのもいいですよ。

雄大な白馬連峰の眺めに大感動!

雄大な白馬連峰の眺めに大感動!

写真:和山 光一

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八方尾根を歩くと、やはり目を引くのは、雄大で風格のある白馬三山。白馬三山は、富山県と長野県にまたがる、3つの山白馬岳2932m杓子岳2812m、白馬鑓ケ岳2903mです。主峰白馬岳は日本百名山の一つで、そのほか、鹿島槍ヶ岳、五竜岳など日本百名山に名を連ねる名峰も尾根上から見ることができます。

雄大な白馬連峰の眺めに大感動!

写真:和山 光一

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今回の最高峰である標高2080m、写真の「第3ケルン」から先は登山装備が必要です。標高2430m「丸山ケルン」までは1時間、最終地点・標高2696mの「唐松岳」まで目指せば八方池から2時間半の行程ですが、さらなる眺望が楽しめます。

雄大な白馬連峰の眺めに大感動!

写真:和山 光一

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帰りは歩きやすい「木道コース」で下っていきましょう。途中には五竜岳や鹿島槍ヶ岳が見える絶景スポットもあり、ウッドテーブルやイスも設置されているので休憩にはもってこいですよ。

因みに日本経済新聞NIKKEIプラス1の専門家が選ぶ「何でもランキング」で2009年に「ロープウェーで登る親子向けの山」2014年には「大パノラマを堪能できるリフト」で「八方根自然探究路」はそれぞれ1位に輝いています。

気軽に雲上リゾート!北アルプスの展望台「八方尾根」

ゴンドラの始発は8時でゴンドラリフト券の営業開始時間は7:30ということですが駐車場が少なく、シーズン時期には発券場のアダムプラザ前はすぐに長蛇の列になりますのでご注意ください。前売券の購入をおすすめします。

節約派ならば黒菱平第3リフト乗り場まで車で向かい、2本のリフトを乗り継いでいくという方法もあります。しかしながら黒菱林道は道幅が狭く大型車の通行はできず、曲がりくねった道ですので運転には注意が必要です。歩く前に疲れてしまうかもしれません。

疲れた身体を癒してくれるのは、白馬鑓ヶ岳中腹から引き湯し昭和61年(1986)開湯の白馬八方温泉です。その中心施設「八方の湯」は、白馬鑓ヶ岳直下の蛇紋岩地層から湧出し、pH11を超える日本でも有数の高アルカリ温泉です。白馬八方尾根から白馬三山を一望できる掛け流しの露天風呂をはじめ、ゆったりとしたパブリックスペースも充実していますよ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/10/03 訪問

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